事業内容
神鋼商事は1946年に神戸製鋼所の全額出資子会社として設立されたKOBELCOグループの中核商社。鉄鋼(特殊鋼・鋼板)、アルミ・銅(非鉄金属・原料)、原料(鉄スクラップ・バイオマス燃料)、機械(産業機械・脱炭素関連機器)、溶接(溶接材料・機器)の5ユニットを擁し、国内外42の連結子会社・19の持分法適用会社を通じてグローバルに事業を展開する。
主要顧客は自動車メーカー・部品メーカー・鉄鋼メーカー等の製造業であり、神戸製鋼所向け販売は売上高の7.0%(42,682百万円)を占める。2022年にプライム市場へ移行し、中期経営計画2026のもと商社機能強化と事業投資を推進している。
ビジネスモデル
主収益源は鉄鋼・非鉄金属・機械等の仕入販売による売買差益。これに加え、持分法投資損益・受取配当金等の金融収支、および国内外子会社を通じた製造・加工・サービス機能が収益を補完する。
国内外42連結子会社が現地完結型サプライチェーンを担い、北米・アジア・欧州の現地法人が地産地消ニーズに対応。資源リサイクル・脱炭素関連機器等への事業投資により収益源の多様化を図る構造。
企業の強み
1946年の設立以来、神戸製鋼所の中核商社として特殊鋼・鋼板・原料等の専属的な販売・調達機能を担う。2026年3月期における神戸製鋼所向け販売実績は42,682百万円(売上高比7.0%)であり、グループ内取引が安定的な収益基盤を形成している。
米国・欧州・中国・東南アジア・インド・オーストラリア等に42の連結子会社・19の持分法適用会社を展開。1966年の米国法人設立を皮切りに段階的に拡充し、北米・アジアでの現地完結型サプライチェーンを構築。自動車メーカーの海外生産拠点向けグローバルサプライが競争優位の源泉となっている。
2011年以降、㈱マツボー・コベルコ筒中トレーディング・エヌアイウエル・森本興産・㈱稲垣商店・日本グラニュレーター・金属溶材等を相次いで買収。直近2026年1月にも金属溶材㈱を取得し、溶接・非鉄・資源リサイクル分野での機能補完と取扱量拡大を実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期494,351百万円から2025年3月期617,177百万円まで拡大したが、2026年3月期は608,142百万円と2期連続の減収。営業利益は2023年3月期13,459百万円をピークに2026年3月期11,577百万円まで4期連続で低下。
外部要因として鋼材価格・主原料価格の下落、持分法投資損益の急減(前期1,596百万円→当期584百万円)が主因。一方、為替差損が大幅縮小(前期1,763百万円→当期232百万円)し、貸倒引当金繰入額も減少(1,477百万円→108百万円)したことで経常利益の下落幅(6.3%減)は営業利益(12.4%減)より小さかった。
営業CFは8,447百万円と前期比改善。2027年3月期は売上高686,000百万円、営業利益12,100百万円への回復を会社は予想している。
成長戦略
中期経営計画2026最終年度に向けKOBELCO深掘り・独自SC・SX投資の3本柱を推進
神戸製鋼所グループ向け主原料供給の安定維持に加え、特殊鋼線条・鋼板製品の自動車分野向け取扱拡大を推進。2026年3月期は自動車生産台数が前年並みで推移し下期に持ち直したが、建築向け需要減少と鋼材価格下落で鉄鋼ユニットは減収減益(売上高250,092百万円、前期比3.0%減)。
端子コネクター向け銅板条・空調銅管の取扱増加により銅製品は増益を達成。タイ・中国等の海外拠点を活用した溶接材料・機材の取扱量も国内外で増加。アルミ製品は自動車向け取扱量減少で減収減益となり、非鉄原料も取扱量減少で減益と課題が残る。
脱炭素関連機器(非汎用圧縮機・冷熱ヒートポンプ・水素発生装置)、PVD装置(半導体)、米国LNG向け機器等の取扱拡大により機械ユニットが売上高63,726百万円(前期比4.2%増)、利益3,046百万円(同33.3%増)と大幅増益を達成。資源循環ビジネスは国内需要低迷で収益性が低下しており、改善が課題。
最終更新: 2026年7月19日

