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丸紅株式会社

8002東証プライム卸売業

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丸紅株式会社8002

事業内容

丸紅株式会社は1858年創業を起源とし、1949年設立の大手総合商社。連結子会社324社・関連会社等153社を含む計477社のグループを擁し、ライフスタイル、食料・アグリ、金属、エネルギー・化学品、電力・インフラサービス、金融・リース・不動産、エアロスペース・モビリティ、情報ソリューション、次世代事業開発、次世代コーポレートディベロップメントの10セグメントで事業を展開する。

国内外の輸出入・外国間取引・国内取引に加え、各種サービス業務・事業投資・資源開発等を多角的に行い、2026年3月期の収益は8,265,841百万円に達する。

ビジネスモデル

商品の輸出入・外国間取引等のトレード機能と、国内外の事業会社への投資・経営参画(連結子会社・持分法適用会社)を組み合わせた複合型ビジネスモデルを採用。売上総利益に加え、持分法による投資損益(2026年3月期3,383億円)が利益の重要な柱を形成する。

基礎営業キャッシュ・フロー(2026年3月期5,751億円)を原資に成長投資・株主還元を実施し、資産の優良化・入替えを通じてポートフォリオの質を継続的に高める構造。

企業の強み

Helena Agri-Enterprises(米国農業資材リテール)、MacroSource(肥料ホールセール)、Iguaçu de Café Solúvel(インスタントコーヒー製造)、Creekstone Holding(動物性タンパク質)等を傘下に持ち、北米・南米・アジアにわたる農業資材から食品製造・販売までの一貫したサプライチェーンを自社グループ内で完結させている。2026年3月期の食料・アグリセグメント親会社帰属利益は815億円と前期比125億円増益を達成。

チリ・センチネラ銅鉱山(拡張プロジェクトが2027年増産開始に向け順調進捗)、豪州原料炭権益(2025年6月追加取得)、パンパシフィック・カッパー等を通じ、鉱山開発から製錬・リサイクルまでの金属バリューチェーンを保有。2026年3月期の金属セグメント親会社帰属利益は1,343億円と全セグメント最大。

銅価格上昇を自社権益で直接享受できる構造を有する。

食料・アグリ、金属、エネルギー・化学品、金融・リース・不動産、エアロスペース・モビリティ等10セグメントに分散した事業構成により、特定商品・地域への依存度を低減。2022年3月期から2026年3月期にかけて親会社帰属当期利益は424,320百万円→543,852百万円と5期連続で400,000百万円超を維持。

ネットDEレシオは0.43倍と財務健全性も高い水準を保つ。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の金融・リース・不動産セグメントは親会社帰属利益162,030百万円と突出した実績を残したが、その主因は第一ライフグループとの国内不動産事業統合に伴う評価益765億円(税後)という一過性要因。2027年3月期予想は760億円と前期比860億円減を計画しており、一過性剥落後の実力値への回帰が確認される。

投資家は同セグメントの持続的収益力(北米モビリティ・航空機リース・みずほリース等)を改めて精査する必要がある。

エネルギー・化学品セグメントの親会社帰属利益は前期86,189百万円から23,153百万円へ急減。前期のカタールLNG事業終了に伴う為替換算調整勘定実現益457億円(税後)の反動に加え、石油・ガス開発事業における有形固定資産評価損・石油化学品取引の減益が重なった。

2027年3月期予想は420億円と大幅回復を見込むが、外部要因として原油WTI価格見通しは65ドル→60ドルへ低下しており、回復の蓋然性については慎重な検証が求められる。

2026年3月期の親会社帰属利益543,852百万円に対し、2027年3月期予想は580,000百万円(前期比6.6%増)。中期経営戦略GC2027の最終年度目標(連結純利益620,000百万円)に対しては依然ギャップが残る。

外部要因として銅価格上昇・円安継続が追い風となる一方、中東情勢緊迫化・世界経済成長鈍化・原油価格下落が逆風。次世代事業開発セグメントの収益化加速(2026年3月期19,632百万円、前期4,721百万円から急拡大)は中長期的なポートフォリオ変革の進捗を示す好材料。

成長戦略

GC2027で連結純利益620,000百万円・時価総額10兆円超を目指す

Helena Agri-Enterprises(米国農業資材リテール)・MacroSource(肥料ホールセール)を軸に北米・南米・欧州・アジアへの地理的展開を加速。2026年3月期の食料・アグリ親会社帰属利益は81,461百万円と前期比18%増を達成し、2027年3月期予想は88,000百万円へさらなる拡大を計画。

センチネラ銅鉱山の拡張プロジェクトにより2027年生産開始予定。銅価格の高止まり(2027年3月期見通し12,000ドル/トン)と生産量増加の相乗効果で金属セグメントの収益拡大を図る。2026年3月期の金属親会社帰属利益は134,291百万円と前期比8.7%増を達成。

医薬品販売事業(中東・タイ・日本)のグローバル展開と電子部品関連事業の取得(負ののれん発生益含む)により、2026年3月期の親会社帰属利益は19,632百万円と前期4,721百万円から約4倍に急拡大。2027年3月期予想は14,000百万円と一過性要因剥落後も収益基盤の定着を目指す。

中期経営戦略GC2027期間(2026年3月期~2028年3月期)において累進配当を実施し、総還元性向40%程度を目安に自己株式取得を機動的に実施。2026年3月期配当は107.50円(前期95.00円)、2027年3月期予想は115.00円。

自己株式取得枠は2026年5月1日付で600億円・2,000万株上限に増額。

国内蓄電池事業・洋上風力・海外電力IPP(サウジアラビア風力等)の積み上げにより持分法投資損益71,990百万円(前期48,939百万円)を達成。2027年3月期予想は71,000百万円と高水準維持を計画。電力卸売・小売事業の減益は課題だが、再エネ事業の収益貢献拡大で補完する方針。

最終更新: 2026年7月19日