マクロ経済・ビジネスモデルリスク
世界経済の動向、中東地域の紛争・軍事的緊張、保護主義的貿易政策の台頭、急速な技術革新による産業構造変化、新興成長国との競合激化が既存ビジネスモデルや競争力に重要な影響を及ぼす可能性がある。機械関連・資源・エネルギー分野は世界経済に、繊維・食料等の生活消費分野は国内景気に影響を受けやすいが、グローバル化の進展により生活消費分野も世界経済の影響が拡大している。規制緩和や異業種参入等のビジネス環境変化も将来の財政状態・業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。
為替変動リスク
輸出入取引が主要事業の一つであり、外貨建取引において為替変動リスクにさらされており、先物為替予約等のデリバティブによるヘッジを実施しているが完全回避は不可能である。海外事業への投資については、為替変動により為替換算調整額を通じた株主資本の増減リスク、および期間損益の円貨換算額が増減するリスクが存在する。これらのリスクは将来の財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。
商品価格変動リスク
金属資源・エネルギー・化学品等の様々な商品において買越・売越ポジションを持つことで価格変動リスクにさらされており、商品先物・先渡契約等によるヘッジを実施しているが完全回避は不可能である。金属資源・エネルギーの開発事業やその他製造事業の生産物・製品についても同様の価格変動リスクが存在し、VaR(Value at Risk)を用いてリスクのモニタリングを行っている。商品価格の動向によっては将来の財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。
投資リスク
様々な事業への投資活動において、経営環境の変化や投資先・パートナーの業績停滞により期待通りの収益が得られないリスク、投資の回収可能性が低下するリスク、追加資金拠出が必要となるリスクが存在する。パートナーとの経営方針の相違や投資の流動性の低さにより、当社グループが望む時期・方法での事業撤退や事業再編が行えないリスクもある。新規投資には投資基準を設けて意思決定し、既存投資のモニタリングとEXIT選定基準の適用による資産入替を促進しているが、リスクの完全回避は不可能である。
固定資産の減損リスク
不動産、資源開発関連資産、航空機・船舶、のれん及び無形資産等の固定資産が減損リスクにさらされており、店舗・倉庫等の収益性低下、石炭・鉄鉱石・原油価格等の資源価格変動による市況低迷、研究開発方針の変更等が生じた場合に新たな減損処理が必要となる可能性がある。投資決定時の買収価格の適切性審議と投資後の定期的なモニタリングにより適正管理に努めているが、将来の財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。
カントリーリスク
海外の様々な国・地域での事業活動において、政治・経済・社会情勢に起因する予期せぬ事態、法令・規制の変更による国家収用・送金停止等のカントリーリスクを有している。中東やロシア・ウクライナ情勢のようにリスクが顕在化した場合、債権回収や事業遂行の遅延・不能等により損失が発生する可能性があるが、当連結会計年度末時点で当該地域の資産は総資産の各1%未満である。社内の国格付に基づく国別枠の設定により総エクスポージャーを管理しているが、リスクの完全回避は不可能である。
法令・コンプライアンスリスク
会社法・金融商品取引法・税法・外為法・独禁法・贈賄防止法令・海外各国法令等、多岐にわたる法令・規制への対応が求められており、コンプライアンス体制を強化して法令遵守の徹底を図っている。しかしながら、役員・従業員による個人的な不正行為等を含むコンプライアンスリスクや社会的信用毀損リスクを完全に回避できない可能性がある。国内外の行政・司法・規制当局による予期せぬ法令の制定・改廃や、社会・経済環境の著しい変化に伴う各種規制の大幅な変更の可能性も否定できない。
環境・気候変動リスク
気候変動・自然資本に係るリスクへの対応として、TCFDの提言に賛同し1.5℃〜4℃のシナリオ分析を定期的に実施するとともに、TNFDの提言に基づくLEAPアプローチを用いた拠点別リスク分析を行っている。GHG排出量削減目標の達成に向け、省エネ・再生可能エネルギー利用・一般炭権益からの撤退等を推進しているが、事業活動による環境汚染等の問題が生じた場合には事業の遅滞・停止、対策費用の発生、社会的評価の低下につながる可能性がある。サステナビリティ委員会を設置し方針策定・見直しや全社活動レビューを実施しているが、リスクの完全回避は不可能である。
情報セキュリティリスク
外部からの不正アクセス・コンピューターウイルス侵入等による機密情報・個人情報の漏洩、情報システムの停止等のリスクが存在し、サイバーセキュリティフレームワークの適用・遵守状況のモニタリング、伊藤忠サイバー&インテリジェンス株式会社による体制強化等の対策を講じている。近年進化が著しい生成AIの利活用においても安全性・正確性の確保・倫理的配慮等が求められており、特性を考慮したガイドラインを整備している。しかしながら、こうした対策を行ったとしても被害の規模によっては将来の財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。
人材確保・育成リスク
多様な国・地域での事業活動において事業の企画・遂行や組織の指揮・監督にあたる人材の活躍が重要であり、継続的な能力開発と働きがいのある職場環境の整備を通じて適材適所の配置を実現している。しかしながら、労働市場流動化の更なる進展や事業モデルの変化に応じた特定分野の高度人材へのニーズ集中等により、人材確保の環境が大きく変化する可能性がある。人材不足の状況によっては新規事業創出や事業拡大の機会に十分応えられないリスクがあり、将来の財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

