事業内容
フジコピアン株式会社は1950年創業の印字記録媒体・事務用消耗品メーカーで、サーマルトランスファーメディア(TTM)、インパクトリボン、テープ類、機能性フィルム等を製造・販売する。国内製造拠点は岡山工場(勝央町)に集約し、連結子会社として富士加工株式会社(国内製造)、エフシー ベトナム コーポレーション(製造・プラスチック成形)、フジ コピアン(HK)リミテッド(香港・販売)の3社を擁する。
主力のTTMはバーコード用リボン・軽包装用途を中心に国内外へ展開し、機能性フィルム「FIXFILM」は電子・光学・精密加工分野への展開を図る。2025年12月期の連結売上高は8,475百万円。
東京証券取引所スタンダード市場および福岡証券取引所本則市場に上場。
ビジネスモデル
処方設計・精密塗工・転写技術をコア技術として自社開発・製造し、バーコード用リボン等の産業用消耗品から修正テープ等の文具まで多品目を展開する。国内岡山工場での一貫生産と海外子会社(ベトナム・香港)を組み合わせたグローバル製販体制を持ち、顧客の用途に応じた機能性材料の共同開発・提案型営業で付加価値を創出する。
売上高の約95%を印字記録媒体・事務用消耗品関連事業が占め、研究開発費421百万円(2025年12月期)を継続投入し技術優位性を維持する。
企業の強み
サーマルトランスファーメディアは当社が世界で初めて製品化した中核事業であり、国内において高い市場占有率を有する。2025年12月期のTTM売上高は5,096百万円と全社売上高の約60%を占め、バーコード用リボン・テープチューブ用途での海外向け受注も着実に増加している。
この10年間、国内外の特許保有件数は常に200件程度を維持しており、2025年度末時点で国内164件・海外26件の計190件を保有。原則2ヶ月に1度の「特許出願審査委員会」を設置し、知的財産への継続的な投資を実施している。
京都工芸繊維大学(有機合成技術・新素材研究)、九州大学(分離ナノ膜を用いたCO2回収技術、内閣府ムーンショット型研究開発事業採択)、京都大学(濃厚ポリマーブラシの実用化)の3校と産学連携を継続し、次世代技術の取り込みを図っている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年12月期9,851百万円をピークに減少し、2025年12月期は8,476百万円まで落ち込んだ。営業利益は2023〜2025年の3期連続赤字(累計損失約1,020百万円)と低迷が続いたが、2026年12月期第1四半期は売上高2,234百万円(前年同期比+15.3%)、営業利益45百万円、経常利益48百万円、四半期純利益35百万円と黒字転換した。
回復要因は、バーコード用リボン・インパクトリボン・テープ類の需要回復(外部要因として国内雇用・所得環境の改善が個人消費を下支え)に加え、前期減損計上による償却費抑制(前年同期比▲52百万円)および販管費削減(前年同期比▲46百万円)の効果が大きい。通期予想は売上高9,400百万円・営業利益150百万円・当期純利益600百万円。
成長戦略
FCX80(2026-2030):選択と集中で2030年売上11,000百万円・営業利益1,000百万円を目指す
バーコード用リボンを中心とするTTMの国内外需要取り込みを最優先課題とし、インパクトリボンは選択と集中に基づく営業活動で2026年1Q前年同期比60.1%増を達成。テープ類も海外市場を中心に需要回復が進み同25.1%増。
グループ全体での生産効率化と販売費・一般管理費の抑制を推進。2026年1Qの販管費は479百万円(前年同期526百万円)へ削減。前期減損計上に伴う償却費低下も相俟って営業黒字を達成した。
新中期経営計画(FCX80)において事業ポートフォリオ分析に基づき有望テーマに優先度をつけて投資を集中。機能性フィルムは新製品拡販に注力するも2026年1Qは前年同期比14.8%減と苦戦しており、選択と集中の実効性が問われる局面。
最終更新: 2026年7月17日

