気候変動・環境規制対応
低炭素社会への移行に伴う温室効果ガス排出規制・炭素税等の強化により追加費用が発生する可能性があるほか、要求水準未達による機会損失のリスクがある。また、気候変動に起因する自然災害により工場の生産能力低下やサプライチェーン寸断が生じる恐れがある。当社グループは2030年目標を前倒しで達成(2024年度削減率48.4%)し、新たに「2035年にCO2総排出量60%削減(2020年比)」を目標に設定している。
のれん減損リスク
当社グループはM&Aを成長戦略として積極活用しており、当連結会計年度末時点でのれんを33,277百万円計上している。市場・競争環境がM&A実行時の想定から大きく変化して買収先の業績が悪化した場合、または金利変動等により使用価値算定の成長率・割引率が著しく変動した場合、のれんの減損損失が発生する可能性がある。M&A実行前のデュー・ディリジェンス徹底と買収後の経営統合促進体制の構築によりリスク最小化を図っている。
為替変動リスク
当連結会計年度における海外売上高比率は87.1%に達しており、外貨建取引が中心であるため、急激な為替レート変動が業績および財政状態に直接影響を与える可能性がある。特定通貨への依存度が高く、円高局面では売上・利益の目減りが生じやすい構造にある。生産の現地化や為替予約取引を活用してリスクの最小化に努めている。
特定顧客への売上依存
売上高に占める特定顧客の割合が比較的高く、当該顧客の製品需要の増減・仕様変更・営業戦略変更など当社グループの管理が及ばない事項により販売が変動するリスクがある。顧客の事業環境悪化が直接的に当社グループの業績・財政状態に波及する構造となっている。第8次中期経営計画においてメディカル・モビリティ・サステナブル資材など複数の重点市場で成長戦略を遂行し、特定顧客依存度は低下傾向にある。
グローバル事業運営リスク
海外売上高が8割以上を占める中、政治・経済的要因、法律・規制の変更、関税・税制の変更などのカントリーリスクが顕在化した場合、業績および財政状態に影響を与える可能性がある。特に米国の関税政策変更や地政学的緊張の高まりは、グローバルなサプライチェーンに直接的な影響を及ぼしうる。生産拠点の適切な分散と現地政策・法制動向の継続的なモニタリングにより対処している。
製品品質・安全性リスク
モビリティ(自動車)市場向けやメディカル市場向けなど高い安全性が要求される製品を生産・販売しており、特に医薬品市場向けでは品質不良・設計不良・予期せぬ副作用が発生した場合、製品回収・販売中止・健康被害賠償責任等が生じ業績・財政状態に大きな影響を与える可能性がある。想定外の大規模品質問題は顧客信頼の喪失にも直結する。薬事担当役員直轄の薬事グループ設置と重大品質事故対応規程の整備によりリスク最小化体制を整えている。
情報セキュリティ・サイバー攻撃
顧客・サプライヤーから預かった重要情報や新製品情報・技術情報・個人情報を保有しており、サイバー攻撃や内部不正による機密情報の窃取・漏えいが発生した場合、事業運営および信用に重大な影響を与える可能性がある。生成AIの普及に伴うデータセキュリティリスクも新たな課題として認識されている。ISMSの内部監査・PDCAサイクルによる継続的改善、フィッシングメール訓練によるセキュリティリテラシー向上、サイバー攻撃対策の継続的強化に取り組んでいる。
人的資本・人材確保リスク
事業ポートフォリオの組み換えに沿った人材を十分に確保・育成できない場合、成長戦略の遂行が困難となり業績および財政状態に影響を与える可能性がある。グローバルに多様な人材が働く環境において、専門人材の不足は重点市場(メディカル・モビリティ・サステナブル資材)への展開を制約しうる。人事基本方針に基づく人事制度策定、女性活躍推進、リーダー・幹部候補育成、第8次中期経営計画に沿った教育研修プログラムにより対応している。
グローバルガバナンス・内部統制
グローバルに事業展開する中でガバナンスや内部統制が機能しなかった場合、子会社等の役員・社員による不正行為や経営方針に従わない取引・判断が抑止できず、業績および財政状態に影響を与える可能性がある。海外グループ会社の管理が不十分な場合、不正・コンプライアンス違反の早期発見が遅れるリスクがある。主要地域(米州・欧州・中国)へのリスク管理コーディネーター配置、月次・四半期ビジネスレビュー、グループ統一ルールによる内部統制チェック体制を整備している。
人権・サプライチェーンリスク
当社グループおよびサプライチェーン上で児童労働・強制労働・外国人労働者差別等の人権問題が生じた場合、社会的信用の低下、顧客との取引停止、訴訟・賠償金支払いが発生するおそれがある。人権に関する法規制強化(欧州等のサプライチェーン・デュー・ディリジェンス法制等)の動向も事業活動に影響を与えうる。2025年度に「人権基本方針」を改定しUN指導原則への支持を明確化するとともに、サプライヤーへのアンケート調査・実地監査を継続実施している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月29日

