事業内容
ヨネックス株式会社は1958年創業のスポーツ用品専業メーカーで、バドミントン・テニス・ゴルフ等のラケット、シューズ、ウェア、シャトルコック等を製造・販売する。国内工場(新潟・東京・埼玉)に加え、台湾・インド・タイに海外製造拠点を持ち、中国・台湾・北米・欧州に販売子会社を展開するグローバル体制を構築。
主要顧客はアジアを中心とした競技者・スポーツ愛好家であり、バドミントン用品では世界トップクラスのブランド地位を確立している。スポーツ用品事業が売上高の99%超を占め、補完的なスポーツ施設事業(ゴルフ場・テニスクラブ運営)を有する。
ビジネスモデル
国内外の自社工場で製品を製造し、連結子会社・代理店網を通じてグローバルに販売する製造販売モデルを基本とする。近年はDTC(Direct to Consumer)戦略を強化し、ECサイト・ポップアップストア・ショールームを通じた直接販売チャネルを拡充。
契約選手の国際大会での活躍をマーケティングに活用し、ブランド認知向上と販売拡大を連動させる構造を持つ。ラケット・シューズ・ウェアを組み合わせた「Head to Toe」提案により客単価向上も図る。
企業の強み
2026年3月期のバドミントン用品販売実績は101,707百万円(前期比19.6%増)と全社売上の62%を占める。アジア地域(中国・台湾)での草の根販促活動と「Head to Toe」提案が奏功し、アジアセグメント売上高は85,562百万円(前期比25.8%増)を達成。
競技人口の拡大と連動した持続的な需要基盤を有する。
新潟工場・東京工場を中核とする国内製造体制を60年以上維持し、「Made by Yonex」の品質を支える。2024年7月には研究開発施設「Yonex Performance Innovation Center」を開設し、研究開発費2,692百万円を投じて人工素材シャトルコック・新設計テニスラケット等の独自製品を継続的に開発。
競合が短期間で模倣困難な素材・設計技術を蓄積している。
国際大会における契約選手の活躍をマーケティングに直結させ、テニス用品の欧州・北米での販売伸長を実現。2026年3月期のテニス用品販売実績は21,983百万円(前期比17.1%増)、欧州セグメント営業利益は506百万円(前期比6.2%増)と増益を達成。
ブランド認知向上が販売拡大に転換する実績を積み重ねている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の連結売上高は163,643百万円(前期比18.3%増)、営業利益16,546百万円(同16.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益12,092百万円(同14.2%増)と全指標で過去最高を更新した。アジアセグメントが売上高85,562百万円(同25.8%増)・営業利益11,864百万円(同22.2%増)と全体を牽引。
外部要因として、原材料価格の上昇や為替差損(140百万円)が利益を一部圧迫したが、増収効果がこれを吸収した。2027年3月期予想は売上高178,000百万円(同8.8%増)と成長率は鈍化する見通しで、為替前提(米ドル155円、人民元22.5円、ユーロ180円)は円安方向に設定されている。
成長戦略
GGS(グローバル成長戦略)でDTC・マーケティング・ものづくり強化による持続的成長を追求
中国・台湾を中心に草の根販促活動と「Head to Toe」提案強化を継続。2026年3月期の中国売上高は77,756百万円と前期比約27%増を達成。国際大会公式球採用を活かしたテニス用品のマーケティングも展開し、競技人口拡大と販売伸長を同時追求している。
米国でのECサイト・ポップアップストア展開を通じた顧客との直接接点強化を推進中。2026年3月期の北米セグメントは売上高7,358百万円(前期比15.8%増)と増収を達成したが、DTC投資に伴う費用増で営業利益は256百万円(同54.2%減)と減益。投資フェーズにあり収益化が今後の課題。
インド・タイ製造子会社を含むグローバル製造拠点への設備投資を積極化。2026年3月期の有形固定資産取得は9,383百万円(前期5,801百万円)と大幅増加し、有形固定資産合計は37,423百万円(前期30,607百万円)に拡大。増大する需要に対応する供給能力の向上を図っている。
バドミントン・テニス用品に加え、ウェアやバッグ等のその他用品のグローバル販売を拡大し、事業全体の成長を下支え。「Head to Toe」コンセプトによる総合提案強化により、顧客単価の向上と製品カテゴリーの多様化を推進している。2026年3月期においても全地域でその他用品の販売が伸長した。
最終更新: 2026年7月19日

