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ホクシン株式会社

7897東証スタンダードその他製品

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事業内容

ホクシン株式会社は、MDF(Medium Density Fiberboard、中密度繊維板)の製造・販売を単一事業として展開する専業メーカーである。主力製品は国内製造の「スターウッド」(厚物系)および「スターウッドTFB」(薄物系)で、住宅建材・フロア基材用途を中心に供給する。

主要販売先はLIXIL、双日建材、丸玉木材、SMB建材など住宅建材流通大手であり、上位4社で売上高の約40%を占める。1972年にMDF製造を開始した老舗メーカーであり、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。

ビジネスモデル

自社工場でMDFを製造し、建材流通業者・メーカーへ卸販売する装置産業型ビジネスモデル。製造原価の大半を木材チップ・エネルギー費が占めるため、稼働率の維持と販売単価の適正化が収益の鍵となる。

輸入商品の仕入販売も手掛けるが、売上構成比は約10%にとどまる。設備投資の効果を中長期で評価するため、ROIC・EBITDA・営業利益を重要経営指標と位置づけている。

企業の強み

1972年にMDF製造を開始し、50年超の製造実績を持つ国内唯一級のMDF専業メーカー。国土交通省「住宅生産技術イノベーション促進事業」の補助を受けた2022〜2024年度の研究開発成果(高密度繊維板・特殊ねじ)を保有し、構造用途向けの技術的差別化を図っている。

2025年度(2026年3月期)において、構造用床用途への拡販が進み、厚物ラインの生産量が前年同期比5.3%増加した。スターウッドの販売額は5,726百万円(前年同期比6.4%増)と伸長しており、住宅着工低迷下でも構造用途への用途転換が一定の成果を上げている。

廃棄衣類などの繊維廃棄物を主原料とするリサイクル建材「PANECO® board M」を独自開発。MDF製造設備を活用した量産体制の構築を進めており、非住宅市場向けの新規収益源として育成中。水平リサイクルによる循環システムの構築を目指す点で、既存MDF製品とは異なる市場訴求力を持つ。

エンヴァリスの着眼点

2025年3月期の営業損失68百万円に続き、2026年3月期も営業損失37百万円と2期連続の赤字。価格改定活動や生産コストダウンは一定の改善に寄与したものの(売上総利益は1,353百万円→1,387百万円に改善)、販管費1,424百万円を吸収するには至らなかった。

2022年3月期の営業利益437百万円からの急速な収益悪化は、住宅着工減少・コスト上昇という外部要因に加え、固定費構造の重さを示しており、黒字転換には相当の売上回復または抜本的なコスト削減が必要と見られる。

会社予想は売上高11,400百万円(前期比+11.0%)、営業利益210百万円と大幅な黒字転換を見込む。しかし住宅着工戸数は前期比12.9%減と大幅に落ち込んでおり、米国関税政策・住宅ローン金利上昇・人口減少など外部環境の逆風は継続している。

第2四半期累計予想でも営業損失100百万円を見込んでおり、下期偏重の構造となっている点はリスク要因として留意が必要である。

2026年3月期の営業キャッシュ・フローは923百万円と前期268百万円から大幅改善したが、これは主に売上債権・棚卸資産の減少(運転資本圧縮)によるものであり、利益改善によるものではない。一方、短期・長期借入金の合計は3,572百万円(流動・固定合計)と高水準を維持しており、支払利息は前期31百万円から47百万円へ増加。

金利上昇局面での財務コスト増大リスクは引き続き注視が必要である。

成長戦略

構造用途拡販・非住宅新製品・価格改定・コストダウンによる黒字転換

建材用・フロアー基材用の主力用途が住宅着工減少で低迷する中、構造用床用途への拡販が進み厚物ラインの生産量が増加。既存市場での用途多様化により稼働率向上と収益改善を図る。

廃棄衣類を原料とする環境配慮型MDF「PANECO® board M」の生産設備設置が2026年3月期中に完了し量産体制が整った。非住宅市場向け新規販路の開拓により住宅市場依存からの脱却を目指す。

期初から継続してきた価格改定活動により売上総利益は1,353百万円から1,387百万円へ改善。原材料・労務費・インフレによるコスト上昇の転嫁を継続し、販売単価の適正化を推進する。

薄物ラインの生産量調整継続と厚物ラインへの生産シフト、配送効率向上により製造経費の削減を図る。減価償却費は323百万円と前期比増加しており、設備更新投資(有形固定資産取得417百万円)と並行したコスト管理が課題。

最終更新: 2026年7月19日