株式会社タカラトミー logo

株式会社タカラトミー

7867東証プライムその他製品

株式会社タカラトミー logo
株式会社タカラトミー7867

事業内容

株式会社タカラトミーは、2006年にタカラとトミーが合併して誕生した日本最大級の総合玩具メーカーである。「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」等の長寿ブランドを核に、玩具・ホビー・トレーディングカードゲーム・アミューズメントマシン・ガチャ・キャラクターグッズ・ライセンス事業まで幅広い事業領域を持つ。

国内では子会社タカラトミーアーツ(ガチャ・ぬいぐるみ)、キデイランド(キャラクターグッズ小売)、トミーテック(鉄道模型)等を擁し、海外では北米・欧州・オセアニア・アジアに販売・生産拠点を展開。主要顧客層は従来の子供に加え、近年はKidults(大人コレクター層)へと拡大しており、グループ全体で34社の連結子会社と3社の関連会社を有する。

ビジネスモデル

コアとなる収益は国内外での玩具・ホビー商品の販売であり、日本セグメントが売上高226,228百万円・営業利益28,308百万円と全体利益の大半を担う。これに加え、T-Licensing Inc.によるIPライセンス収入、アミューズメントマシンの稼働収入、トレーディングカードゲームの継続的シリーズ展開、キデイランドの小売収入など複数の収益源を持つ。

アジアセグメントは開発・生産機能も担い、グループ内製造を通じてコスト競争力を維持している。

企業の強み

「トミカ」は2025年に55周年、「プラレール」は1961年発売と60年超の歴史を持つ。これらブランドに関連する知的財産を「アソビIP」と定義し積極保護。

東京ディズニーランドのオフィシャルスポンサー契約(2022年〜2027年)やポケモン・ディズニー等との複数ライセンス契約も保有し、IP活用の幅が広い。

国内では直営小売キデイランドを展開しインバウンド需要を直接取り込む。海外は北米・欧州・オセアニア・アジアに販売子会社を持ち、タイ・ベトナム・中国・香港に生産拠点を有する。2026年3月期の連結売上高270,455百万円は過去最高を更新しており、グローバルな販売網の実効性が数値で確認できる。

「トミカプレミアム」「トミカリミテッド ヴィンテージ」「T-SPARK」「BEYBLADE X」等のKidults向け商品が国内外で拡大。日本セグメントの営業利益率は12.5%に達し、プロダクトミックス改善がアメリカズの黒字転換(前期営業損失155百万円→当期576百万円)にも寄与している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は11,679百万円(前期比28.6%減)。主因はTOMY International, Inc.(米国アイオワ州)ののれん減損損失4,862百万円の特別損失計上。

同社は継続的に営業損失を計上しており、事業計画の見直しにより当初想定収益が見込めなくなったと説明されている。のれん残高はアジアセグメントの4,972百万円のみとなり、追加減損リスクは限定的となったが、アメリカズセグメントの構造的な収益力の低さは引き続き課題として残る。

2027年3月期の会社予想は売上高285,000百万円(前期比5.4%増)・営業利益26,000百万円(同7.2%増)・純利益18,000百万円(同54.1%増)。純利益の大幅回復は前期の減損損失一巡が主因であり、経常利益ベースの改善幅(5.9%増)は穏やかである。

外部要因として、米国通商政策(相互関税)の影響がアメリカズセグメントのベビー用品販売に既に顕在化しており、関税動向・円高進行が下振れリスクとなる。一方、Kidults需要の世界的拡大(外部環境)と自社IPの親和性は追い風として機能する。

2026年3月期の売上高営業利益率は9.0%(前期9.9%から低下)。売上総利益は108,912百万円と伸長したが、映像・人財投資の増加、グループ横断での組織運営・体制構築費用、関税影響により販売費及び一般管理費が84,666百万円(前期76,478百万円)に膨らんだ。

2030年3月期の営業利益率10%目標達成には、売上成長と並行した費用効率化が不可欠。全社費用(報告セグメントに帰属しない一般管理費)が6,412百万円と前期比22%増加している点は注視が必要。

成長戦略

地域軸・年齢軸を成長ドライバーに2030年3月期売上高300,000百万円・営業利益率10%を目指す

トミカプレミアム・T-SPARK・BEYBLADE X等の高付加価値商品でKidults層を開拓。2026年3月期は年齢軸拡大施策が売上高過去最高の主要牽引役となり、日本セグメント営業利益28,308百万円を達成。キデイランド新店(新宿・名古屋パルコ・広島パルコ)も業績拡大に貢献した。

アジアではTOMICA BRAND STORE展開・BEYBLADE X体験会・名探偵コナンカードゲームの中国展開等が進捗。欧米ではガチャ・ぬいぐるみ等日本IPフォーマットの展開を推進。

2026年3月期はアジアセグメント売上高67,519百万円(前期比1.1%減)と北米向け出荷減が影響したが、欧州は9.0%増と改善。

キデイランド国内新規出店(都市部大型店)・Kidults向け事業投資・ブランドショップ拡大・AI/DX/ITインフラ投資を中心に成長投資を実行。M&A・IP取得等の戦略的投資機会も継続追求。2026年3月期の設備投資(有形・無形固定資産取得)は7,644百万円。

配当と自己株式取得を組み合わせた総還元性向50%を方針とする。2026年3月期の年間配当は64円(配当性向48.7%)、自己株式取得7,517百万円を実施。2027年3月期は年間配当70円(前期比9.4%増)を予定。2030年3月期に向けROE継続11%以上・PBR3倍を目標に掲げる。

ライセンシング事業・カードゲームアプリ(DUEL MASTERS PLAY'S)・アミューズメントマシン・イベント事業(トミカ博・プラレール博)等の玩具外収入を拡大。AIを活用した業務プロセス高度化・D2C販売チャネル・SNSマーケティング等のデジタルリソースを最大限活用し、グローバルでの「アソビ」拡大を効率化する。

最終更新: 2026年7月19日