事業内容
株式会社タカラトミーは、2006年にタカラとトミーが合併して誕生した日本最大級の総合玩具メーカーである。「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」等の長寿ブランドを核に、玩具・ホビー・トレーディングカードゲーム・アミューズメントマシン・ガチャ・キャラクターグッズ・ライセンス事業まで幅広い事業領域を持つ。
国内では子会社タカラトミーアーツ(ガチャ・ぬいぐるみ)、キデイランド(キャラクターグッズ小売)、トミーテック(鉄道模型)等を擁し、海外では北米・欧州・オセアニア・アジアに販売・生産拠点を展開。主要顧客層は従来の子供に加え、近年はKidults(大人コレクター層)へと拡大しており、グループ全体で34社の連結子会社と3社の関連会社を有する。
ビジネスモデル
コアとなる収益は国内外での玩具・ホビー商品の販売であり、日本セグメントが売上高226,228百万円・営業利益28,308百万円と全体利益の大半を担う。これに加え、T-Licensing Inc.によるIPライセンス収入、アミューズメントマシンの稼働収入、トレーディングカードゲームの継続的シリーズ展開、キデイランドの小売収入など複数の収益源を持つ。
アジアセグメントは開発・生産機能も担い、グループ内製造を通じてコスト競争力を維持している。
企業の強み
「トミカ」は2025年に55周年、「プラレール」は1961年発売と60年超の歴史を持つ。これらブランドに関連する知的財産を「アソビIP」と定義し積極保護。
東京ディズニーランドのオフィシャルスポンサー契約(2022年〜2027年)やポケモン・ディズニー等との複数ライセンス契約も保有し、IP活用の幅が広い。
国内では直営小売キデイランドを展開しインバウンド需要を直接取り込む。海外は北米・欧州・オセアニア・アジアに販売子会社を持ち、タイ・ベトナム・中国・香港に生産拠点を有する。2026年3月期の連結売上高270,455百万円は過去最高を更新しており、グローバルな販売網の実効性が数値で確認できる。
「トミカプレミアム」「トミカリミテッド ヴィンテージ」「T-SPARK」「BEYBLADE X」等のKidults向け商品が国内外で拡大。日本セグメントの営業利益率は12.5%に達し、プロダクトミックス改善がアメリカズの黒字転換(前期営業損失155百万円→当期576百万円)にも寄与している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期165,448百万円→2026期270,455百万円と5年間で63%増加し、2026期は前期比8.1%増で過去最高を更新。ただし増収率は前期の20.1%から鈍化。
営業利益は24,246百万円(前期比2.5%減)と2期ぶりの減益。人財・映像投資増加と関税影響が主因。
親会社株主帰属純利益は11,679百万円(同28.6%減)で、TOMY International, Inc.ののれん減損損失4,862百万円が直撃した。営業CFは20,053百万円と前期比改善。
自己株式取得7,517百万円・配当6,077百万円の合計総還元は13,594百万円に達し、配当性向は48.7%。
成長戦略
地域軸・年齢軸を成長ドライバーに2030年3月期売上高300,000百万円・営業利益率10%を目指す
トミカプレミアム・T-SPARK・BEYBLADE X等の高付加価値商品でKidults層を開拓。2026年3月期は年齢軸拡大施策が売上高過去最高の主要牽引役となり、日本セグメント営業利益28,308百万円を達成。キデイランド新店(新宿・名古屋パルコ・広島パルコ)も業績拡大に貢献した。
アジアではTOMICA BRAND STORE展開・BEYBLADE X体験会・名探偵コナンカードゲームの中国展開等が進捗。欧米ではガチャ・ぬいぐるみ等日本IPフォーマットの展開を推進。
2026年3月期はアジアセグメント売上高67,519百万円(前期比1.1%減)と北米向け出荷減が影響したが、欧州は9.0%増と改善。
キデイランド国内新規出店(都市部大型店)・Kidults向け事業投資・ブランドショップ拡大・AI/DX/ITインフラ投資を中心に成長投資を実行。M&A・IP取得等の戦略的投資機会も継続追求。2026年3月期の設備投資(有形・無形固定資産取得)は7,644百万円。
配当と自己株式取得を組み合わせた総還元性向50%を方針とする。2026年3月期の年間配当は64円(配当性向48.7%)、自己株式取得7,517百万円を実施。2027年3月期は年間配当70円(前期比9.4%増)を予定。2030年3月期に向けROE継続11%以上・PBR3倍を目標に掲げる。
ライセンシング事業・カードゲームアプリ(DUEL MASTERS PLAY'S)・アミューズメントマシン・イベント事業(トミカ博・プラレール博)等の玩具外収入を拡大。AIを活用した業務プロセス高度化・D2C販売チャネル・SNSマーケティング等のデジタルリソースを最大限活用し、グローバルでの「アソビ」拡大を効率化する。
最終更新: 2026年7月19日

