事業内容
株式会社平賀は1956年創業の東証スタンダード上場企業。「小売流通の今日を見つめ、明日をデザインする。」をミッションに掲げ、小売業を主要顧客として販売促進プロモーション、販促管理システムの企画・管理、WEB・SNSを活用したデジタルマーケティング、総合印刷を一体的に提供する。
マーケティング戦略の設計から企画・制作・実行・効果検証に至るまでの伴走型支援を特徴とし、埼玉工場・和歌山工場を有する自社製造機能と独自システム「mikke!」を組み合わせた包括的な販促支援を展開している。第71期(2026年3月期)の売上高は9,967百万円。
ビジネスモデル
顧客である小売業者から販促関連業務を受注し、自社工場での印刷製造と独自の販促管理システム・デジタルマーケティング機能を組み合わせて付加価値を提供する。制作・印刷の実行機能に加え、マーケティング設計段階からの上流提案やデータ活用施策を拡充することで、単価の高い付加価値領域への取引比重向上を図り、継続的な取引関係による安定収益を確保する構造をとる。
企業の強み
長年にわたり小売流通業に特化して蓄積した販促・売場に関する知見と、継続的な取引関係に基づく強固な顧客基盤を有する。第71期においても受注残高1,187百万円(前年同期比1.4%増)を維持しており、顧客との継続的な取引関係が安定した受注基盤を形成している。
埼玉工場・和歌山工場の自社製造機能に加え、独自の販促管理システム「mikke!」を保有し、企画から印刷・デジタル施策まで一貫して提供できる体制を構築している。第71期の設備投資279百万円のうち、オフセット輪転機導入(217,800千円)やmikke!改修(16,690千円)を実施し、製造・デジタル両面の機能強化を継続している。
第71期末の自己資本比率は59.2%(第67期43.0%から継続的に上昇)と財務健全性が高い。純資産残高は4,439百万円(前期比297百万円増)、現金及び現金同等物残高は2,338百万円を確保しており、インタレスト・カバレッジ・レシオも37.9倍と財務的な安定性は維持されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期8,508百万円から2024年3月期9,955百万円まで拡大後、2025年3月期9,792百万円、2026年3月期9,967百万円と9,800〜10,000百万円台での横ばい推移。一方、営業利益は2022年3月期554百万円→2026年3月期216百万円と5期で61%減少し、過去5期で最低水準。
主因は原材料・外注費の高止まり、一部高粗利クライアントの受注減少、賃金ベースアップ等の人件費増加。外部環境として国内の実質賃金マイナス長期化による小売業の販促費絞り込みも逆風として作用。
営業CFは352百万円(前期548百万円)と黒字を維持しており、財務的な安定性は保たれている。
成長戦略
SPX2027のもと「売上の質」重視の収益構造転換と付加価値領域へのシフトを推進
近年取引を開始した大手小売企業における案件稼働が本格化し、2026年3月期に売上面での一定の成長を確認。2027年3月期は売上高10,200百万円(前期比2.3%増)を予想し、継続的な顧客基盤の拡大を図る。
マーケティング設計段階からの提案、ターゲット絞り込みデジタル施策の提供拡大、独自システムを活用した包括的販促支援の導入により付加価値領域の取引比重を高める。高粗利クライアントの受注減少という逆風があるものの、特定取引を除いた領域では売上・粗利ともに改善が進展。
DXや自社システムを活用した原価構造および業務構造の変革を推進。外注委託基準の見直しと内製化促進により工場運営コストの大幅増加を回避しているが、収益性の改善についてはなお途上段階にあると経営者自身が認識している。
単純な売上規模の拡大に依存せず「売上の質」を重視した収益構造への転換を推進。原材料価格の更なる上昇を見据え、原価抑制および構造的な生産性改善を通じた収益耐性の強化に取り組む方針を2027年3月期の見通しで明示。
最終更新: 2026年7月19日

