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株式会社ウイルコホールディングス

7831東証スタンダードその他製品

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事業内容

株式会社ウイルコホールディングスは、1979年に石川県金沢市で商業印刷事業として創業し、2012年に持株会社体制へ移行した東証スタンダード上場企業。当社グループは当社及び子会社7社・関連会社2社で構成され、「情報・印刷事業」「知育事業」「通信販売事業」の3セグメントを展開する。

主力の情報・印刷事業ではチラシ・DM・POPなどの商業印刷物製造・販売に加え、デジタルコンテンツ制作やFA(工場自動化)機器の開発・製造・販売も手掛ける。知育事業では図書出版・教材販売、通信販売事業では美容食品・健康補助食品の通販を行う。

2025年7月には㈱ウエーブを子会社化し、FA機器・紙工事業を取り込んだ。

ビジネスモデル

情報・印刷事業では、北國工場・関東工場等の自社生産設備を活用し、チラシ・DM・ラベル等の商業印刷物を製造・販売する。ECサイト経由の受注と全国代理店網を組み合わせた多チャネル営業で受注を獲得し、「賢者の販促」「賢者のDM」等のデジタルツールで新規・休眠顧客へのアプローチも行う。

知育事業は出版・教材販売、通信販売事業は定期コース(サブスクリプション)を軸とした健康食品通販で収益を補完する構造。

企業の強み

主力の情報・印刷事業においてECサイト経由の受注は堅調に推移しており、2025年10月期の受注高は7,824百万円(前年同期比0.4%増)、受注残高は1,476百万円(同5.1%増)と積み上がっている。デジタルチャネルが既存の印刷受注減を一定程度補完する役割を担っている。

石川県白山市の北國工場・ダイレクト・マーケティング工場、千葉県の関東工場群など複数の自社生産拠点を保有し、商業印刷物の一貫製造が可能。2025年10月期の設備投資は北國工場の印刷設備を中心に282百万円を実施し、生産能力の維持・強化を継続している。

2025年7月に㈱ウエーブの全株式を取得し連結子会社化。印刷・紙工に加えFA(工場自動化)機器の開発・製造・販売という新たな事業領域を獲得した。子会社化後4ヶ月で情報・印刷事業の売上増加に貢献しており、既存顧客への付加価値提案や生産設備の相互補完・資材調達最適化によるシナジーが期待される。

エンヴァリスの着眼点

2026年10月期中間期の親会社株主帰属中間純利益467百万円は、関東工場売却益823百万円という一過性の特別利益に依存したものであり、営業損失は200百万円と前年同期(201百万円の損失)からほぼ横ばい。売上総利益率は677百万円→869百万円と改善しているが、販管費も878百万円→1,070百万円に増加しており、本業ベースの収益構造改善は限定的にとどまっている。

短期借入金1,000百万円の全額返済により流動負債が大幅に圧縮され、自己資本比率は26.6%に回復。継続企業の前提に関する注記も解消されている。

一方、通期業績予想は売上高8,500百万円・営業損失400百万円・当期純利益30百万円と修正されており、下期に不採算案件見直しや価格転嫁による収益改善が実現できるかが最大の焦点。外部環境として中東情勢に起因する原油高・円安・原材料費高止まりが引き続き利益を圧迫するリスクがある。

2021期10,676百万円をピークに売上高は5期連続で減少してきたが、2026年10月期通期予想は8,500百万円(前期比0.2%増)と微増にとどまる。中間期売上高4,688百万円は通期予想の55.2%に相当し、ウエーブ社のフル寄与効果が一定程度発現している。

ただし知育事業(セグメント損失12百万円)・通信販売事業(セグメント損失13百万円)はいずれも赤字継続であり、情報・印刷事業のセグメント利益も3百万円と極めて薄利。グループ全体の収益構造改善には時間を要する見通し。

成長戦略

ウエーブ社シナジー活用・価格転嫁推進・知育事業採算改善の3本柱で収益回復を目指す

完全子会社化した㈱ウエーブのFA機器・紙工事業が売上にフル寄与し、情報・印刷事業の売上高は前年同期比12.3%増を達成。引き続きECサイト経由のリピート受注拡大とグループ内シナジーの深化を図る。

下期において不採算案件の見直しを最優先課題と位置付け、原材料費・人件費の高騰を踏まえた積極的な価格転嫁を実施。資材の最適化・生産体制の効率化・AI活用による自動化推進でコスト抑制を図る。中間期のセグメント利益は3百万円にとどまっており、下期での改善が不可欠。

幼保部門では電子黒板・LED・厨房機器など高利益率・独自性の高い商品に注力し営業体制を強化。出版部門では夏季商戦に向けた中学校課題図書の販売拡大を図る。中間期の損失幅は前年同期比29百万円縮小(△42百万円→△12百万円)と改善傾向にある。

コールセンターをはじめとする受電体制の再編・一元化による応答率向上と、定期顧客(サブスクリプション)の獲得強化・継続率向上によるLTV改善を推進。中間期は売上高16百万円(前年同期比28.4%減)・セグメント損失13百万円と悪化しており、抜本的な立て直しが急務。

関東工場の土地建物売却益823百万円を活用し短期借入金1,000百万円を全額返済。自己資本比率は17.9%から26.6%へ改善し、継続企業の前提に関する注記も解消。財務健全化による経営基盤の安定化を達成した。

最終更新: 2026年7月17日