事業内容
株式会社プラッツは、医療介護用電動ベッド及びマットレス等の周辺機器の企画・開発・設計・販売を主たる事業とする専業メーカーである。国内では福祉用具流通市場・医療高齢者施設市場・家具寝具流通市場の3市場に展開し、在宅介護ベッドでは業界トップシェア、医療・高齢者施設ベッドでは業界2位のポジションを有する。
連結子会社として中国販売法人の富若慈(上海)貿易有限公司、ウレタンマットレス加工販売のやまと産業株式会社を擁し、持分法適用関連会社のSHENGBANG METAL CO.,LTD.(ベトナム)が主要部品の製造を担う。2025年3月には東京証券取引所スタンダード市場に上場した。
ビジネスモデル
売上高の過半を占める福祉用具流通市場では、要介護認定者向けに福祉用具貸与事業者・レンタル卸業者へ在宅用介護ベッドを卸売する。医療・高齢者施設市場では施設設備販売会社経由で医療施設用電動ベッドを販売。
製品はベトナムの関連会社で製造・組立後、国内外に供給する。2025年6月期の売上高は8,422百万円で、福祉用具流通市場4,684百万円(55.6%)、医療・高齢者施設市場2,076百万円(24.7%)、家具・寝具流通市場1,509百万円(17.9%)、海外市場151百万円(1.8%)の構成となっている。
企業の強み
在宅用介護ベッドにおいて業界トップシェアを確立。産学連携で開発した「ヨカロ」をはじめ「ミオレットIII」等の基本ラインナップを有し、ISO9001・ISO13485の品質マネジメント認証を取得。2025年6月期の総販売台数は4.2万台(前期比4.0%増)に達している。
主力の福祉用具流通市場は介護保険制度の特殊寝台貸与制度と直結しており、2025年3月時点の要支援・要介護認定者数は748万人(前年比1.9%増)、特殊寝台利用件数は109.9万件と構造的な需要拡大が続く。制度的な需要下支えにより、同市場は売上高の55.6%を占める安定的な収益基盤となっている。
円安傾向(仕入実績為替レート1ドル=151円39銭)にもかかわらず、仕入コスト低減と為替予約の活用により2025年6月期の売上総利益率は29.9%(前期比0.2ポイント増)を確保。中間期では32.0%(前年同期比2.3ポイント増)まで改善しており、コスト管理能力の高さを示している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年6月期第3四半期累計(2025年7月〜2026年3月)の売上高は6,300百万円(前年同期比0.6%減)。市場別では福祉用具流通3,426百万円(同0.8%増)、医療・高齢者施設1,855百万円(同14.9%増)が堅調な一方、家具・寝具流通873百万円(同27.2%減)が大幅減少し全体を押し下げた。
利益面は売上総利益率32.0%(同2.5ポイント増)の改善により、営業利益196百万円(同12.7%増)、経常利益236百万円(同12.0%増)、四半期純利益216百万円(同28.0%増)と大幅改善。包括利益は335百万円(同215.3%増)と急拡大し、為替換算調整勘定や繰延ヘッジ損益の改善が寄与した。
過去5期の営業利益推移(2021期725百万円→2022期101百万円→2023期△109百万円→2024期37百万円→2025期183百万円)と比較すると、収益性は底打ちから回復基調にあるが、ピーク水準への回帰には至っていない。
成長戦略
国内4市場の深耕・製造機能強化・東アジア海外展開の三本柱で持続成長を目指す
介護保険制度における施設サービス事業所数やサービス付き高齢者住宅の増加(2025年11月時点8,345棟・29.1万戸)を外部環境として取り込み、施設向け営業を強化。当3Q累計で前年同期比14.9%増の1,855百万円を達成し、成長チャネルとして確立しつつある。
製造原価の低減と為替予約取引の活用により、売上総利益率を32.0%(前年同期比2.5ポイント増)に改善。売上微減の中でも営業利益12.7%増を実現しており、コスト構造の転換が進行中。通期営業利益予想400百万円(前期比118.0%増)の達成に向け継続推進。
韓国向け出荷好調により当3Q累計の海外市場売上は145百万円(前年同期比18.1%増)。中国では持分法適用関連会社SHENGBANG METAL CO.,LTD.との連携を通じた製造機能活用と、Haierグループとの合弁事業推進によるスピード加速を図る。持分法投資利益は当3Q累計43百万円を計上。
2024年4月に連結子会社化したやまと産業株式会社のマットレス製品を活用し、ベッドと寝具の一体提案を推進。当3Q累計では前期好調の反動で家具・寝具流通市場が27.2%減と苦戦しており、需要の安定化と新規受注獲得が課題。通期業績予想は据え置きで下期の挽回を見込む。
最終更新: 2026年7月17日

