事業内容
株式会社KYORITSUは、2022年10月に東京証券取引所スタンダード市場へ上場したホールディングス企業。連結子会社13社・非連結子会社2社を擁し、①情報デジタル事業(DM・WEB広告・映像制作等)、②プリントメディア事業(商業印刷・出版印刷)、③環境事業(プラスチックリサイクル・廃棄物処理)、④BPO事業(小売店舗向け消耗資材の保管発送)の4セグメントを展開する。
主力のプリントメディア事業が売上高の約68%を占める一方、情報デジタル・環境・BPO事業がM&Aを通じて成長を牽引している。顧客層は多業種の企業・小売店舗に及ぶ。
ビジネスモデル
プリントメディア事業の大ロット・短納期生産体制を収益基盤とし、内製化推進で固定費を削減しながら利益率を確保する。情報デジタル事業ではDM・WEB広告・マス媒体広告をワンストップで提案し、購買履歴データを活用したマーケティングソリューションで付加価値を創出する。
環境事業・BPO事業はM&Aによる事業領域拡大で成長を加速し、グループ間のシナジー効果を最大化することで全体収益を底上げする構造を持つ。
企業の強み
2022年以降、バッハベルク・東京アド・M&C・丸正北海総業など複数社をM&Aでグループ化し、情報デジタル・環境・BPO各事業を拡充。2026年3月期の売上高は42,920百万円と4期連続で400億円超を維持しつつ、成長セグメントの売上構成比を高めている。
縮小する印刷市場において内製化率向上を推進し、2026年3月期のプリントメディア事業セグメント利益は870百万円(前期比178百万円増益)、利益率は2.98%に改善。大ロット・短納期生産体制の維持により受注量を確保しながら固定費削減を実現している。
2026年3月期の自己資本比率は43.3%(前期比1.6ポイント上昇)と中長期目標の40%以上を達成。インタレスト・カバレッジ・レシオは前期7.4倍から11.8倍へ大幅改善し、キャッシュ・フロー対有利子負債比も11.5年から5.9年へ短縮するなど財務健全性が向上している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023期40,264百万円→2024期40,022百万円→2025期40,353百万円と横ばいが続いたが、2026期は42,920百万円(前期比+6.4%)と加速。営業利益は2024期1,645百万円をピークに2025期1,249百万円へ落ち込んだ後、2026期は1,405百万円へ回復。
当期純利益は2026期1,174百万円(前期比+64.1%)と大幅増だが、投資有価証券売却益966百万円の特別利益が主因。2027年3月期予想は売上高44,540百万円(+3.8%)、営業利益1,510百万円(+7.4%)と増収増益見通しだが、純利益は750百万円(△36.1%)と特別利益剥落により大幅減益を見込む。
外部環境として物価高・原油価格上昇が原価コストに影響する一方、インバウンド消費拡大が広告需要を下支えしている。
成長戦略
M&Aによる情報デジタル・環境事業拡大とグループシナジーで企業価値向上を目指す
デジタルマーケティング会社のグループ化によりWEB広告・マス媒体広告・DM媒体を統合したワンストップ提案体制を構築。2026年3月期売上高10,791百万円(前期比+21.4%)と高成長を実現したが、M&Aコスト増でセグメント利益は減益。グループ会社間シナジーの収益貢献が次の課題。
大ロット案件の内製化推進により固定費削減・生産性向上を図り、縮小市場での利益率改善を実現。2026年3月期セグメント利益870百万円(前期比+25.7%増益)と成果が顕在化。ワンストップ生産体制の充実を継続推進中。
札幌産廃処理会社のグループ化(2025年10月)に続き、2026年4月に長根産業(産業廃棄物処理・リサイクル)の全株式取得を決議。北海道・道央地域のリサイクルエリア強化と技術・設備の相互補完を実現し、環境事業の全国展開を加速。2026年3月期環境事業売上高1,992百万円(前期比+27.5%)。
小売店舗向け消耗資材の保管発送業務において、顧客発注システムの利便性向上と取扱品目増加・倉庫環境改善を推進。2026年3月期売上高927百万円(前期比+75.6%増収)、セグメント利益85百万円(前期比+83百万円増益)と急拡大。既存倉庫とグループ販売ネットワークを活用した営業活動を強化。
最終更新: 2026年7月19日

