事業内容
当社グループは、MITの研究者が発明した自己組織化ペプチド技術の独占的実施権を基盤技術として、外科領域(吸収性局所止血材・粘膜隆起材・後出血予防材・癒着防止材)、組織再生領域(創傷治癒材・歯槽骨再建材)、DDS領域(核酸医薬等の薬物送達)で医療機器・医薬品の研究開発・製造・販売を行う医療製品事業の単一セグメント企業である。主力製品は吸収性局所止血材(ピュアスタット)で、米国・欧州・日本・オーストラリアの日米欧豪3極において直販又は代理店・パートナー経由で消化器内視鏡領域を中心に販売しており、耳鼻咽喉科・泌尿器科等への適応拡大も進めている。
顧客は病院・医療機関であり、欧州では代理店FUJIFILMが主要販売チャネルとなっている。
ビジネスモデル
外科・組織再生領域の医療機器は自社で製造販売承認を取得し、米国・日本・オーストラリアでは直販体制、欧州ではFUJIFILMとの独占販売契約等の代理店経由で製品を販売し収益を得る。製造は扶桑薬品工業及びPharmpur社への委託生産で対応。
DDS領域(核酸医薬等の薬物送達)は自社での薬剤開発負担を避け、製薬企業への技術供与によるライセンス収入・マイルストーン収入の獲得を目指す方針であり、製品販売とライセンス収入の二本柱を志向している。
企業の強み
当期の米国売上高は6,249百万円(前期比+98.2%)となり、新規顧客獲得・既存顧客の使用量拡大・営業トレーニング強化・エビデンス拡充を組み合わせた営業活動により成長を継続。耳鼻咽喉科領域も止血から創傷治癒・癒着防止へのアピール転換戦略が定着し、年間予算を上回る過去最高売上を更新した。
自己組織化ペプチドRADA16は生物由来原材料を含まず化学合成で製造されるため感染リスクがなく、均一品質での大量生産が可能。MITとの独占的実施権許諾(再許諾権付)に加え、独自の新規ペプチド開発・特許登録も進み、既存止血剤製品群との明確な差別化を実現している。
当期に初めて通期営業利益1,335百万円を計上し、転換社債型新株予約権付社債の償還・転換が完了。自己資本比率66.7%、現金及び預金2,830百万円(前期比+1,250百万円)となり、継続企業の前提に関する重要な不確実性が解消された。
金融機関との当座借越契約・コミットメントライン拡大も実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2027年4月期第1四半期は売上高3,225百万円(前年同期比+46.9%)、営業利益494百万円(前年同期9百万円)と事業収益ベースでは大幅な改善を継続。前期(2026年4月期)に通期初の営業黒字化(1,336百万円)を達成した流れを引き継ぐ形。
ただし前年同期に発生した為替差益938百万円の反動で経常利益は342百万円(△63.5%)、純利益は302百万円(△60.4%)と大幅減益となった。通期業績予想(売上高13,422百万円、営業利益1,652百万円、純利益1,590百万円)に変更はなく、事業実態としての増収増益トレンドは継続している。
成長戦略
米国口座拡大と粘膜創傷治癒・泌尿器・耳鼻咽喉科への適応拡大で収益基盤を多層化
病院グループ・共同購買組織との契約締結で約1,000の未開設病院への導入余地を確保。前期末の営業増員・チーム再編に加え、DDW2026での展示拡大やWIE連携で新規顧客発掘を推進。
止血材から粘膜創傷治癒材へ適応を拡張し、内視鏡治療後粘膜欠損や難治性潰瘍等への対象拡大を目指す。欧州で体内粘膜組織全般への適用拡大を2026年3月申請済、米国FDA申請に向け臨床データ蓄積中。
欧州では前立腺肥大症手術を中心に使用拡大中、放射線性膀胱炎領域では当第1四半期に新規9病院採用(累計18病院)。米国承認取得に向け臨床エビデンスを蓄積中。
米国での臨床研究中間結果で術後疼痛低下・鎮痛薬使用量減少等を確認。小児を含むエビデンス蓄積を進め、耳鼻咽喉科領域での米国承認取得を目指す。
最終更新: 2026年9月11日

