愛知時計電機株式会社 logo

愛知時計電機株式会社

7723東証プライム精密機器

愛知時計電機株式会社 logo
愛知時計電機株式会社7723

事業内容

愛知時計電機は1898年創業、名古屋証券取引所プレミア市場・東京証券取引所プライム市場に上場する計測機器メーカーである。主力の計測器関連事業はガス関連機器(都市ガス・LPガスメーター等)、水道関連機器(上下水道メーター・スマートメーター等)、民需センサー・システム(電磁・超音波流量計等)、計装(官需向け計測・監視・制御システム)の4分野で構成される。

国内ガス・水道事業者を主要顧客とする一方、中国・台湾・ベトナム・北米・欧州向けにグローバル展開も進める。グループは当社と子会社6社・関連会社2社で構成され、製造・物流・販売を一体的に担う。

ビジネスモデル

主力収益はガス・水道メーターおよび計装システムの製造・販売であり、国内ガス事業者・水道事業者・官公庁向けに安定的な更新需要を取り込む。これに加え、LPガス事業者向けデータ配信サービス「アイチクラウド」を展開し、ハードウェア販売に付随するサービス収益の積み上げを図る。

海外では中国・台湾・ベトナムの現地法人を通じた製造・販売と、北米・欧州向け輸出を組み合わせる。

企業の強み

1927年に水道メーター、1950年にガスメーターの製造を開始し、国内主要ガス・水道事業者との長期取引関係を構築してきた。2026年3月期のガス関連機器売上高は27,484百万円、水道関連機器は20,470百万円に達し、更新需要を安定的に取り込む事業基盤を有する。

2019年9月にLPガス事業者向けデータ配信サービス「アイチクラウド」の運用を開始し、スマート化の先行市場であるLPガス分野での実績を積み上げてきた。水道分野でもLPWA通信機能搭載スマートメーターの実証実験に参画しており、都市ガス・水道市場のスマート化本格化に向けた製品・サービス基盤を整備している。

2026年3月期末の自己資本比率は74.8%と高水準を維持し、純資産合計は52,583百万円に達する。現金及び預金残高は9,174百万円を確保するほか、金融機関との総額4,000百万円のコミットメントライン契約を締結しており、成長投資と株主還元を両立できる財務的余力を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高59,116百万円(前期比+8.9%)、営業利益4,710百万円(同+19.5%)、親会社株主帰属当期純利益4,801百万円(同+35.9%)と全指標で過去最高を更新。営業利益率は8.0%(前期7.3%)へ改善し、増収効果に加え売上製品構成のプラス寄与が利益率改善を牽引した。

特別利益に投資有価証券売却益1,242百万円を計上したことも純利益の大幅増益に寄与した。外部要因としてLPガスメーター更新需要の回復期入りが追い風となった。

2026年3月期は一部製品の不具合対策費用を計上(製品保証引当金1,129百万円を新規計上)し、販売費及び一般管理費も8,443百万円から10,009百万円へ18.5%増加した。これらコスト増加要因が増収効果を一部相殺した。

2027年3月期予想では部品調達価格・人件費の上昇継続が見込まれており、生産性向上による吸収が課題。当期純利益は前期比4.0%減の4,610百万円予想と、特別利益剥落の影響が顕在化する見通し。

2026年3月期の年間配当は113円(前期75円)と50.7%増配し、配当性向は36.2%(前期32.6%)に上昇。配当総額1,736百万円に加え自己株式取得167百万円を実施した。

2027年3月期予想配当は120円(配当性向39.9%予想)とさらなる増配を計画。1株当たり純資産は3,427.51円(前期3,041.74円)へ増加し、ROEは9.7%(前期7.8%)に改善。

政策保有株式の売却方針も継続しており、資本効率改善への取り組みが評価される。

成長戦略

スマート化・グローバル展開・DX推進の3軸で中期経営計画2026の目標達成を目指す

家庭用LPガスメーターの更新需要が回復期に入ったことを捉え、データ配信サービス「アイチクラウド」関連製品の拡販を並行推進。2027年3月期も引き続き更新需要を見込み、IoT付加価値による単価向上を図る。

国内官需・民間市場でのスマートメーター関連製品追加と、北米向け水道メーター輸出の継続拡大を推進。2026年3月期は水道関連機器売上高が前期比8.6%増収の20,470百万円を達成し、輸出増加が貢献した。

営業体制の充実・提案力・施工能力の強化により大口物件を確保。2026年3月期は年度またぎ物件の工事進行により計装売上高が前期比34.1%増収の8,399百万円と大幅増収を達成した。

2024年4月設立の合弁会社を活用した中国向け都市ガス関連機器の輸出増加と、欧米向け流量センサーの拡販を推進。民需センサー・システムは国内減少を欧米輸出増で補い前期比2.9%増収を達成した。

政策保有株式の売却を継続し、特別利益計上と資本効率改善を図る。2026年3月期に投資有価証券売却益1,242百万円を特別利益計上。2027年3月期も政策保有株式売却を予定し、年間配当120円(配当性向39.9%)を計画。

最終更新: 2026年7月19日