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株式会社ナカニシ

7716東証スタンダード精密機器

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株式会社ナカニシ7716

事業内容

株式会社ナカニシは1930年創業の精密機器メーカーで、歯科用ハンドピース・滅菌器等を中心とする歯科事業(売上高の約59%)、歯科チェア等のDCI事業(約25%)、脳神経外科向け骨切削機器の外科事業(約7%)、産業用スピンドル等の機工事業(約9%)の4セグメントを展開する。製品は世界135ヵ国以上で販売され、海外売上高比率は88.4%に達する。

超高齢化社会における「健康寿命の延伸」と「工場の自動化」を長期ビジョンのキーワードに据え、医療・産業の両分野で「削るテクノロジー」による革新的製品を提供している。子会社28社を含むグループ体制で、グローバルな製造・販売・サービス網を構築している。

ビジネスモデル

ナカニシは栃木県鹿沼市の本社工場で精密マイクロモーター等のコア技術を内製し、世界各地の販売子会社・代理店を通じてエンドユーザーへ届ける製造直販モデルを基本とする。歯科事業では主力ハンドピースのブランド販売に加え、OEM供給やDSO(歯科チェーン)向けバンドル販売で安定的な量販収益を確保する。

外科・機工事業では高付加価値製品に特化し、高い利益率を維持する。営業キャッシュ・フローを主要財源として設備投資・研究開発に継続投資する自己資金完結型の財務運営を行っている。

企業の強み

2025年12月期の歯科事業は売上高48,197百万円に対しセグメント営業利益16,853百万円を計上し、営業利益率は約35%に達する。精密マイクロモーター等のコア技術に裏打ちされたブランド力と、世界135ヵ国以上の販売網が高い価格競争力を支えている。

2025年12月期の全社受注高は84,922百万円(前期比13.9%増)、受注残高は12,231百万円(前期比44.1%増)と大幅に積み上がっている。外科事業の受注残高は前期比190.5%増、機工事業は同233.9%増と先行指標が特に強く、今後の売上成長を裏付ける。

2025年12月期の営業キャッシュ・フローは16,649百万円と前期(15,303百万円)を上回り、現金及び現金同等物残高は45,964百万円に達する。有利子負債残高26,773百万円を大幅に上回る手元資金を保有し、M&A・設備投資への機動的対応が可能な財務基盤を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の売上高22,488百万円・営業利益4,675百万円は、通期予想(売上高90,185百万円・営業利益16,215百万円)に対してそれぞれ約24.9%・28.8%の進捗率を示す。前年同期比で営業利益+39.1%、親会社株主帰属純利益+803.9%(前期の過年度法人税等1,200百万円計上の剥落効果含む)と大幅改善。

外部要因として米国関税の影響が売上総利益率を2.2ポイント押し下げているが、増収効果と研究開発費の未消化が利益を下支えした。

2026年1Qは為替差益533百万円を計上し経常利益が5,548百万円(前年同期比+111.2%)と大幅増益となったが、前年同期は為替差損1,011百万円を計上していた反動効果が大きい。通期経常利益予想16,091百万円は前期比△5.0%と減益見通しであり、為替環境の悪化や米国関税の追加的影響が顕在化した場合、下半期の利益率圧迫リスクが残る。

短期借入金が前期末比4,953百万円増加している点も資金コスト面で留意が必要。

Acra Cut社・Intech社の取得原価合計は約13,941百万円(円換算)に達するが、発生するのれんの金額・償却期間・受け入れ資産負債の内訳は現時点で未確定。アーンアウト対価として最大14,000千ドルの追加支払い条項も存在する。

外科事業は2026年1Qにセグメント営業利益率48.9%と高収益を示しており、M&A効果が実現すれば中長期の収益貢献は大きいが、統合コストやのれん償却負担の増加が短期的な利益を圧迫する可能性がある。

成長戦略

NV2030で2030年売上高100,000~120,000百万円・EBITDA25,000~33,000百万円を目指す

中期経営計画NV2030において外科事業を歯科事業に次ぐ第2の柱と位置づけ、開発・製造リソースを集中投入。2026年4月にAcra Cut, Inc.(脳神経外科用頭蓋骨穿孔器)およびIntech, Inc.(外科用手術器具製造)を買収し、脳神経外科領域へ参入。

2026年1Q外科事業売上高は前年同期比+37.1%と高成長を継続。

DSO(Dental Service Organization)を含む販売チャネルの多様化と、歯科用ハンドピースとDCI歯科ユニットのバンドル販売によるシナジー最大化を推進。2026年1Qは歯科事業が国内・北米・欧州・アジアの主要4地域で同時増収を達成し、DCI事業も値上げ前駆け込み需要等で+28.3%増収。

本社工場の増産効果により粗利率の改善を実現。2026年1Qは米国関税の影響で売上総利益率が前年同期比2.2ポイント低下したものの、増産による固定費吸収効果がこれを部分的に相殺し、EBITDAは前年同期比+23.6%増の5,876百万円を達成。

通期EBITDA予想は21,854百万円(前期比+9.8%)。

機工事業においても国内・北米・欧州・アジア全地域で増収を達成(2026年1Q前年同期比+23.4%)。工場自動化ニーズを背景とした精密・微細加工向けスピンドル製品の需要拡大を取り込む。通期売上高予想90,185百万円(前期比+11.1%)の達成に向け、全地域での販売強化を継続。

最終更新: 2026年7月17日