事業内容
株式会社進和は1951年創業、名古屋市守山区に本社を置く東証・名証プライム上場のエンジニアリング商社。金属接合・産業機械・FAシステム関連商品の販売(商社部門)と、肉盛溶接・溶射加工・ろう付加工・FAシステム関連製品の製造(製造部門)を両輪とする。
主要顧客はトヨタ自動車・デンソーをはじめとする完成車メーカー・自動車部品メーカーで、国内に加え米州・アジア・パシフィック・中国・欧州に計15子会社を展開するグローバルグループを形成している。2025年8月期の連結売上高は86,146百万円と過去最高を更新した。
ビジネスモデル
仕入れた金属接合機器・材料・FAシステム機器を自動車メーカー等に販売する商社機能に加え、自社工場での肉盛溶接・溶射加工・ろう付加工・FAシステム製品製造というメーカー機能を保有。エンジニアリング提案力を武器に高付加価値商品を提供し、価格転嫁と原価低減を組み合わせて収益を確保する。
海外は現地販売子会社を通じた日系メーカーへの横展開が基本構造。
企業の強み
2025年8月期においてトヨタ自動車向け販売高は16,383百万円(全体の19.0%)、デンソー向けは8,666百万円(10.1%)と上位2社で約3割を占める。自動車メーカーの設備投資サイクルに密着した深耕営業により、国内セグメント売上高は73,851百万円と全体の約86%を占める主力基盤を形成している。
金属接合・FAシステム・超精密塗布装置の自社開発・製造能力を保有し、2025年8月期の生産実績は14,338百万円(前年比104.7%)。AMR(自律走行搬送ロボット)やネットワークシステムを組み合わせたスマートファクトリー提案、EV・車載電池向け生産設備の提供など、単純商社を超えたソリューション提供が高付加価値化に寄与している。
2025年8月期末の現金及び現金同等物残高は28,786百万円と前期比9,162百万円増加。営業CFは11,336百万円の収入を確保し、設備投資資金は原則自己資金で賄う方針。自己資本比率は58.4%と財務健全性を維持しており、取引銀行に無担保融資枠5,600百万円も設定済みで流動性リスクは低い。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2021期61,161百万円→2025期86,146百万円と拡大基調。2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)は売上高68,208百万円(前年同期比5.9%増)・営業利益4,020百万円(同5.5%増)・親会社株主帰属四半期純利益2,855百万円(同6.4%増)と増収増益を達成。
通期予想は売上高87,000百万円(前期比1.0%増)・営業利益4,300百万円(同5.2%減)・当期純利益3,100百万円(同6.4%減)で変更なし。外部要因として、国内自動車生産台数は認証不正問題の反動増一巡により伸び率が鈍化。
米国関税政策の影響が米州セグメントの収益を圧迫しており、中国経済減速・日系自動車メーカーのシェア低下も中国セグメントの損失拡大要因となっている。一方、円安進行(為替換算調整勘定が1,362百万円増加)が包括利益を押し上げた。
成長戦略
スマートファクトリー化・EV対応・グローバルサウス拡大を三本柱とする第4次中期経営計画
AMR(自律走行搬送ロボット)・各種検査装置・ネットワークシステムを組み合わせた製造現場の自動化・省人化ソリューションを提供。2026年8月期第3四半期累計において日本セグメントの利益を前年同期比15.5%増に押し上げる主要ドライバーとなっており、自動車メーカーの設備投資需要を着実に取り込んでいる。
超精密塗布装置「Quspa」新機種を2026年1月のネプコンジャパンで発表し、パワーデバイス・モジュール関連商品の展示デモを実施。金属接合技術をコアコンピタンスとしたエンジニアリング機能強化により、EV・車載電池・半導体関連の新規事業領域開拓を推進している。
東南アジア・インドを対象とするアジア・パシフィックセグメントは2026年8月期第3四半期累計で売上高4,249百万円(前年同期比7.2%増)・セグメント利益574百万円(同15.6%増)と堅調。日系自動車メーカー・部品メーカー向け生産設備・溶接材料の継続的な売上が寄与しており、インド法人の連結化効果も含め成長軌道を維持している。
最終更新: 2026年7月17日

