事業内容
株式会社アルゴグラフィックスは1985年設立の製造業特化型ITソリューション企業。当社グループは連結子会社15社・持分法適用関連会社3社で構成され、PLM事業とEDA事業の2セグメントを展開する。
PLM事業では、フランスのダッソーシステムズ社製3次元CAD「CATIA」を主力に、自動車・航空機・電機・機械業界向けに設計DX・製造DXソリューションをワンストップで提供する。EDA事業では子会社㈱ジーダットが自社開発の電子系CADソフトを半導体・FPD等の設計向けに展開する。
主要顧客はホンダグループ(2026年3月期売上高の19.8%)をはじめとする大手製造業であり、東京証券取引所プライム市場に上場している。
ビジネスモデル
PLM事業はPLMソリューション(CAD・CAE・PDM等のソフトウェア販売・コンサルティング)、システム構築支援(HPC・クラウド・VDI等のITインフラ構築)、HW販売に付帯する保守・その他の3区分で収益を得る。ソフトウェア導入後の保守・サポートが継続収益を生む構造であり、顧客の設計・製造プロセスに深く組み込まれることで高い顧客継続性を実現する。
EDA事業は自社開発ソフトの販売・サポート・コンサルテーションで収益を得る高付加価値モデルである。
企業の強み
ダッソーシステムズ社とのDistributor Agreementに基づきCATIAを主力製品として展開し、自動車・航空機・電機・機械業界の幅広い顧客層を保有する。主要顧客ホンダグループへの売上高は2026年3月期に14,143百万円(売上高比19.8%)に達し、大手製造業との強固な取引関係を実績として示している。
有利子負債ゼロの無借金経営を継続しており、2026年3月期の自己資本比率は60.3%、時価ベースの自己資本比率は121.8%を維持する。期末現金及び現金同等物は32,213百万円を保有し、M&Aや設備投資等の成長投資に充当できる財務基盤を有する。
売上高は2022年3月期46,188百万円から2026年3月期71,526百万円へ5期連続で増加し、営業利益も同期間で6,601百万円から10,745百万円へ拡大した。2026年3月期の営業利益率は15.0%と前期比0.3ポイント改善し、当期も過去最高益を更新した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期46,188百万円から2026年3月期71,526百万円へ5期連続増収を達成。ただし増収率は2025年3月期の16.9%から2026年3月期は2.9%へ鈍化した。
営業利益は10,745百万円(前期比5.3%増)と着実に拡大し、営業利益率は15.0%(前期14.7%)と改善。一方、当期純利益19,190百万円の急増は投資有価証券売却益16,033百万円(特別利益)によるものであり、本業の収益力は安定成長の範囲内にある。
外部要因として、自動車業界のEV・ハイブリッド対応投資継続と半導体国内生産拠点強化が追い風となった。2027年3月期は売上高72,600百万円・営業利益10,300百万円(前期比4.1%減)と小幅減益を予想。
成長戦略
人材投資・先端技術開拓・データセンター構築による事業基盤の多角的強化
主要顧客である自動車関連業界のEV化・CASE対応、半導体業界の国内生産拠点強化を背景に、CADシステム販売からITインフラ構築まで一貫したソリューション提供を継続。2026年3月期PLM事業売上高は69,490百万円と前期比2.9%増を達成し、中核事業の安定成長を維持している。
2026年3月期に有形固定資産取得4,055百万円を支出し、有形固定資産合計は前期1,094百万円から5,669百万円へ大幅増加。建物及び構築物(純額)が197百万円から3,541百万円へ急増しており、データセンター等の物理的インフラ整備が進行中。
将来の新サービス展開に向けた基盤投資として注目される。
子会社㈱ジーダットが自社開発EDAソフトを半導体業界向けに展開。デバイス設計委託ビジネスが堅調に伸長し、2026年3月期EDAソリューション売上高は2,036百万円(前期比1.4%増)。生成AI・データセンター需要拡大を背景とした半導体設計投資の拡大が追い風となる見込み。
2026年3月期に投資有価証券売却益16,033百万円を特別利益として計上し、自己株式取得19,054百万円・特別配当40円を実施。2027年・2028年3月期にも特別配当20円の継続を予定しており、連結配当性向40%以上(2028年3月期目標)への引き上げ方針に沿った株主還元を推進中。
最終更新: 2026年7月19日

