事業内容
マルシェ株式会社は1972年創業、大阪を本拠地とする飲食事業専業の上場企業(東証スタンダード市場)。「酔虎伝」「八剣伝」「餃子食堂マルケン」等の居酒屋ブランドを直営81店舗・FC約180店舗で展開する。
料飲部門(売上高の69.4%)を中核に、FC加盟店へのロイヤリティ収入(7.0%)、食材・酒類の商品供給(21.3%)を組み合わせた複合収益構造を持つ。2025年6月にテンポスホールディングスの持分法適用会社となり、2026年6月には同社の子会社へ移行。
大衆専門酒場への業態転換と食事特化型新ブランドの展開を通じ、収益基盤の再構築を進めている。
ビジネスモデル
直営店舗での料飲売上を主軸に、FC加盟店からのロイヤリティ(月次売上高の一定料率)と加盟料・保証金を受領するFC収益、さらに直営・FC双方への食材・酒類供給による商品部門収益を積み上げる三層構造。2026年3月期の売上高4,767百万円のうち料飲部門3,308百万円、商品部門1,013百万円、FC部門336百万円。
テンポスホールディングス傘下入りにより教育・業態開発面での支援を受けながら、月商6百万円以上の高収益モデル育成を目指す。
企業の強み
1972年創業、1977年に「酔虎伝」FCを開始し、1984年に「八剣伝」を展開。2026年3月末時点でFC店舗数は「八剣伝」157店を筆頭に計180店超を全国展開。長期にわたるFC運営で蓄積したノウハウ・ブランド・加盟店ネットワークは短期間での模倣が困難な固有資産である。
2025年6月に株式会社テンポスホールディングスへの第三者割当増資(354百万円)を実施し持分法適用会社となり、2026年6月には子会社化(追加増資996百万円)。同社の教育支援システム・子会社との業態共同開発(「ニューやまと」「越後つけ麺どんどこ」)により、単独では困難な人材育成・新業態開発力を獲得している。
居酒屋(酔虎伝・八剣伝・居心伝)、餃子専門(餃子食堂マルケン)、焼鳥(やきとりええねん)、食事特化型(越後つけ麺どんどこ・尼崎焼そば本舗)と多様な業態を保有。昼営業・日常食需要から夜間居酒屋需要まで幅広い顧客層をカバーし、単一業態依存リスクを分散している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期2,628百万円→2023期4,615百万円→2024期4,675百万円→2025期4,582百万円→2026期4,767百万円と概ね4,500〜4,800百万円レンジで推移。営業利益は2024期91百万円・2025期45百万円と黒字を維持したが、2026期は△29百万円と再び赤字転落。
外部要因として原材料価格・光熱費の高止まりと人件費上昇が継続的に収益を圧迫。特別損失として減損損失15百万円を計上。
営業CFは2期連続マイナス(△76百万円)、現金残高は1,429百万円まで低下しており、キャッシュ創出力の回復が最優先課題。
成長戦略
「超改革5」を軸に大衆専門酒場への転換と食事特化型新業態で再成長を目指す
組織圧縮化・経営層の現場直接指揮体制へ移行。八剣伝の焼鳥サイズ1.5倍・価格据え置き、マルケンの「どでか餃子」等のコストパフォーマンス訴求でリピーター増を図る。2026年3月期の既存店売上高は前期比102.1%と目標に近い水準を達成。
総合居酒屋から大衆専門酒場へのモデルチェンジを推進。「大阪天王寺ハッケン酒場」「ニューやまと」等の新モデルを展開し月商600万円以上の高収益モデル育成を目指す。当期は直営・加盟店合計19店舗の業態変更を実施済み。
株式会社サンライズサービスとの業務提携により2026年4月に愛知県に第1号店を開店。昼営業・日常食需要を取り込む居酒屋以外の収益柱として展開拡大を図る。
無駄なコスト見直しにより年間80百万円の固定費削減を目標とする。一過性の削減ではなく仕組み自体の効率化による持続可能なコスト構造の実現を目指す。2026年3月期の販管費は2,927百万円と前期比182百万円増加しており、削減効果の発現はこれから。
「どでか焼き鳥」のアマゾン・楽天・ふるさと納税等への出店を開始し、実店舗以外の収益柱を構築。マルシェオンラインショップの強化により店舗依存度の低減を図る。
最終更新: 2026年7月19日

