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株式会社たけびし

7510東証プライム卸売業

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株式会社たけびし7510

事業内容

株式会社たけびしは1926年創業の技術商社で、三菱電機をはじめとするメーカーの代理店として産業機器システム・半導体デバイス・社会インフラ・情報通信の4分野を展開する。連結子会社15社を含むグループ体制のもと、国内は京都本社を中心に全国拠点を持ち、海外は中国・香港・タイ・シンガポール・インド・ベトナム等にグローバル拠点を展開する。

主要顧客は製造業・医療機関・通信事業者・防衛関連等多岐にわたり、単なる製品販売にとどまらず据付工事・システム連携・ソフト開発・保守サービスまで一貫して提供する「トータルソリューション技術商社」を標榜している。2026年3月期の連結売上高は109,862百万円に達する。

ビジネスモデル

三菱電機・オムロン等の主要メーカーと長期代理店契約を締結し、製品の仕入販売を主軸とする。売上原価率は85.7%と高いが、据付工事・現地調整・システム連携等の付加価値サービスを組み合わせることで差別化を図る。

売上高の約2割は据付工事等を伴う高単価案件が占め、1件1億円超の取引も存在する。グローバル拠点を活用した海外販売やM&Aによる事業領域拡大も収益源として機能している。

企業の強み

三菱電機との代理店契約は1944年の特約店契約締結以来80年超の歴史を持ち、回転機・配電制御・FA機器・空調・エレベータ・パワーデバイス等10品目以上にわたる包括的な契約を維持している。この長期的な取引関係は競合他社が短期間で模倣困難な参入障壁として機能している。

国内は京都本社を中心に大阪・名古屋・東京・九州・滋賀・畿北・栗東等の拠点を展開し、海外は香港・上海・タイ・シンガポール・インド・ベトナムにグループ拠点を持つ。2026年3月期にはインドでの車載・インフラ向け電子部品販売が堅調に推移するなど、グローバル拠点が実際の売上貢献を果たしている。

売上高の70.7%をFA・デバイス事業、29.3%を社会・情報通信事業が占める二軸構造により、製造業の設備投資サイクルと医療・社会インフラ需要の異なる景気感応度を組み合わせている。2026年3月期はFA機器の在庫調整局面においても社会インフラ部門が前年度比22.7%増と補完機能を発揮した。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高109,862百万円(前期比8.8%増)、営業利益4,084百万円(同19.2%増)、親会社株主帰属当期純利益2,957百万円(同11.2%増)と、2025年3月期の減収減益から明確に反転。社会・情報通信事業の営業利益が前期比44.7%増と高成長を牽引し、収益構造の多様化が進んでいる。

外部要因として、医療機器需要の拡大・防衛関連需要・Windows10更新需要等の複合的な追い風が寄与した点は留意が必要。

FA・デバイス事業の産業機器システム部門は2026年3月期も前期比1.9%減と低迷が継続。FA機器全体では顧客の在庫調整が長期化しており、AI関連需要の一部堅調さで補いきれていない。

加えて、米国の通商政策を巡る不確実性・中東情勢の不安定化・エネルギー価格上昇等のマクロリスクが顕在化しており、2027年3月期会社予想(売上高113,000百万円、営業利益4,310百万円)の達成には外部環境の安定が前提条件となる。

2026年3月期の年間配当は72円(前期62円から増配)、配当性向39.0%。2027年3月期予想は80円とさらなる増配を計画しており、株主還元の継続姿勢は評価できる。

一方、売上高営業利益率は3.7%(前期3.4%)と商社業態の中でも低水準にとどまる。中期経営計画目標の経常利益60億円(現状44億円台)・ROE9%(現状7.0%)達成には、利益率改善が不可欠であり、高付加価値案件へのシフトの進捗を継続的に確認する必要がある。

成長戦略

中期経営計画『T-Link1369』で2026年度売上高1,300億円・経常利益60億円・ROE9%を目指す

インドでのインフラ機器・車載関連向け電子部品販売が堅調に推移。2026年3月期のシンガポール・その他アジア売上高合計は23,030百万円(前期20,378百万円)と拡大。アジア成長市場での販売網強化を継続推進中。

中四国地区へのビジネスエリア拡大を背景に放射線がん治療装置・医療用診断装置が好調。社会インフラ部門売上高は22,942百万円(前期比22.7%増)と高成長を実現。医療機器分野は収益多様化の主要ドライバーとして機能している。

製造業の設備投資・自動化需要を背景に装置システムが半導体・液晶関連向けを中心に増加。AI関連向け産業用PCも拡大。一方、FA機器全体では顧客在庫調整が長期化しており、産業機器システム部門は前期比1.9%減と課題が残る。

既存の枠組みを超えた「モビリティ」「マテリアル」「エネルギーソリューション」「DX推進」等のビジネスモデル変革に注力。フジテレコムズ社での環境分析関連ビジネス・構造物調査設計ビジネスが業績に寄与し始めている。

最終更新: 2026年7月19日