経済・市場動向リスク
電子部品事業・電子電気機器事業はエレクトロニクス業界全体の市場動向に大きく依存しており、民生・産業用製品の需要低迷や在庫調整の長期化が業績を圧迫している。米国の関税政策による貿易コスト上昇がサプライチェーンの見直しを迫るほか、アジア・欧米を含む世界各国の経済変動にも晒されている。対応策として、仕入先・販売先・同業他社の動向を常時注視し、マクロ経済・業界動向の変化を経営施策に反映させる取り組みを行っている。
運転資本・CCC長期化リスク
輸入半導体等の外国製品を多く取り扱う性質上、売掛債権回収と買掛債務支払の間にタイムラグが生じており、CCCは2024年3月期に5.5ヶ月まで拡大した(2025年3月期は5.1ヶ月)。BCP観点からの棚卸資産増加傾向も重なり、運転資本の調達コスト上昇が業績に影響を与えるリスクがある。また、市場動向や顧客在庫状況により棚卸資産が滞留した場合、収益性のない在庫として帳簿価額の切り下げが発生し業績を悪化させる可能性がある。
為替変動リスク
アジアを中心に多国間で事業展開する当社グループは、日本円・米ドル・ユーロ・各国現地通貨など多岐にわたる通貨で取引しており、急激な為替変動が業績・キャッシュフローに影響を及ぼす。2025年3月期の海外調達額は46,630百万円(単独ベース)であり、為替エクスポージャーは依然として大きい。対応策として「市場リスク管理規程」および「外国為替予約締結マニュアル」に基づく為替予約等のヘッジを実施している。
商権喪失リスク
電子部品事業・電子電気機器事業では仕入先との代理店契約による商権が事業の根幹を形成しているが、エレクトロニクス業界でのM&Aによる事業再編が活発化しており、仕入先企業の消滅・販売子会社設立・競合代理店への商流変更等により商権を喪失するリスクがある。商権を喪失した場合、当社グループの業績および事業計画に直接的な影響を及ぼす。商権の維持・新規獲得に向けた継続的な努力を行っているが、解除権は当社グループと仕入先の双方が有している。
価格競争・競合激化リスク
電子部品・電子電気機器・工業薬品の顧客は競争激化や国内市場縮小を背景に常にコストダウンを要求しており、半導体デバイス等のコモディティ化・低付加価値化の進行により競合サプライヤー・代理店との差別化が困難になっている。価格競争の激化は利益率の低下を招くリスクがある。対応策として、技術力を活かしたソリューションビジネスへの取り組みによる差別化と、DX・デジタル化推進による業務効率向上で利益性確保に努めている。
技術革新・競合品台頭リスク
取り扱う電子部品・電子電気機器・工業薬品は技術革新により競合品が市場投入されることで陳腐化し、競争力が低下するリスクがある。近年は中国をはじめとする新興諸国企業が技術面・価格面で優位性を持つ商品を多く投入しており、アジア地域でのローカルビジネス強化を成長戦略に位置付ける当社グループの阻害要因となる可能性がある。当該リスクの顕在化時期・可能性の予測は困難であり、業績・事業計画への影響が懸念される。
情報セキュリティリスク
サイバー攻撃による情報資産の社外流出リスクが高まっており、事故または故意による情報漏洩が発生した場合、刑事・民事責任に加え復旧費用の発生やレピュテーション低下等の間接的損害が生じる可能性がある。対応策として「情報セキュリティ基本方針書」・「情報セキュリティ対策標準書」を策定し「情報セキュリティ委員会」を設置、外部専門機関によるサイバーセキュリティ診断を実施して脆弱性の検出・解消に努めている。
安全保障貿易・法的規制リスク
国内外に拠点を有する当社グループは各国の法的規制を受けており、特に米中対立の長期化に伴う地政学リスクにより安全保障貿易管理の規制が強化される傾向にある。法令・規則を遵守できなかった場合、各国当局から事業活動が制限され今後の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性がある。対応策として子会社・関係会社を含む従業員への教育を実施し、規制対象地域等への直接・間接の輸出防止に取り組んでいる。
海外子会社ガバナンスリスク
連結売上高に占める海外売上高の割合は約40%に達しており、中華圏・ASEANを中心とした海外子会社は各国の商慣習・法規制・地政学リスクなど国内とは異なるリスクに晒されている。グループ統制の不足や連携不十分により、現地の政治・社会情勢や法律・税制変化への対応が遅れ、訴訟案件や従業員による不適切行為が業績・社会的信用に影響を及ぼす可能性がある。対応策として中華圏・ASEANに地域統括責任者を任命し、グループ諸規程の整備やコンプライアンス研修によるガバナンス強化を図っている。
人材確保・育成リスク
持続的な企業成長に必要な優れたスキル・ノウハウ・経験を有する人材の採用・育成が困難となった場合、または想定以上の人材流出が発生した場合、中長期的に事業計画・業績に影響を及ぼす可能性がある。対応策として新卒・中途採用の強化に加え、「人事の透明性」と「キャリア形成」に主眼を置いた新人事制度を運用し、キャリアコースの増設や女性管理職の計画的育成により多様な働き方を支援している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月28日

