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株式会社ナンシン

7399東証スタンダード輸送用機器

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事業内容

株式会社ナンシンは1947年創業のキャスター・台車等の物流機器専業メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場に上場。国内(日本)を主力市場とし、連結売上の約94%を国内セグメントが占める。

マレーシア・中国に製造子会社を持ち、グローバルな生産体制を構築。主要顧客は㈱山善(売上比18.1%)・㈱本宏製作所(同10.5%)等の流通・商社。

物流・医療・介護分野を中心に幅広い産業向けに製品を供給しており、キャスター事業(売上高5,829百万円)とその他事業(台車・ロールボックスパレット等、売上高3,949百万円)の二本柱で事業を展開している。

ビジネスモデル

日本・マレーシア・中国の3製造拠点で生産したキャスター・台車を、国内販売網(支店・営業所)および商社・流通経由で国内外顧客に販売する。マレーシア・中国拠点は日本向けの内部供給拠点としても機能し、グループ内部売上高はマレーシア2,869百万円・中国1,259百万円に上る。

収益は製品販売に依存し、価格改定・製品構成最適化・コストダウンにより利益率の維持・改善を図る構造。

企業の強み

1947年創業で75年超の事業実績を持ち、東京・大阪・名古屋・九州等に支店・営業所を展開する国内販売網を保有。主要顧客の㈱山善(売上比18.1%)・㈱本宏製作所(同10.5%)との継続的な取引関係が安定した売上基盤を形成している。

国内千葉ニュータウン工場に加え、マレーシア・中国(蘇州)に製造子会社を持つ3極生産体制を構築。マレーシア拠点はグループ内部向け供給(2,869百万円)を担い、中国拠点は外部・内部双方に販売しセグメント営業利益率11.2%を確保。生産の国際分散によりコスト競争力を維持している。

2026年3月期末の自己資本比率は83.0%、純資産合計12,133百万円、現金及び現金同等物3,024百万円を保有。有利子負債依存度が低く、主要な資金需要を自己資金で賄える財務健全性を維持しており、設備投資や人財投資を機動的に実行できる財務的余力を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高9,778百万円(前期比0.4%減)と微減収ながら、売上原価の削減(7,619百万円→7,364百万円)により売上総利益が2,199百万円から2,414百万円へ拡大。日本セグメントが前期の営業損失73百万円から営業利益57百万円へ黒字転換したことが最大の改善要因。

製品構成の最適化と生産効率化の成果が数値に表れており、収益構造の改善傾向は評価できる。ただし目標の売上高営業利益率5%に対し実績は2.2%にとどまり、依然として大きな乖離がある。

マレーシアセグメントは売上高2,988百万円(前期比7.0%減)、営業損失32百万円と2期連続の赤字。グループ内供給が主体の構造上、外部需要の取り込みが限定的であり、固定費負担が重い。

外部要因として中国経済の減速や国際物流コストの高止まりが海外事業の収益回復を阻害している。2027年3月期予想では営業利益300百万円(前期比42%増)を掲げるが、マレーシアの損益改善が達成の前提条件となる。

2026年5月8日の取締役会で普通株式300,000株(上限)・取得総額172,200,000円(上限)の自己株式取得をToSTNet-3で決議。株主還元および資本効率向上を目的としており、配当(年間20円・配当性向57.4%)と合わせた総還元姿勢は評価できる。

一方、取得規模は発行済株式数の約3.9%(自己株式控除後ベース)にとどまり、純資産12,133百万円に対する影響は限定的。2027年3月期の業績予想(売上高10,000百万円・営業利益300百万円)の達成可否が株価の方向性を左右する。

成長戦略

経営基盤の再構築(選択と集中)と海外事業強化・新製品展開の両輪で持続的成長を目指す

強みを活かした製品への経営資源集中配分と、原材料価格上昇等に対応した価格改定の継続実施。2026年3月期に売上原価を255百万円削減し売上総利益率を22.4%→24.7%へ改善。目標の売上高営業利益率5%に向けた継続的なコスト構造改革を推進。

開発体制を強化し、物流・医療・介護等の多分野向け新製品の展開を推進。日本セグメントのその他事業(台車等)売上が前期比約18%増と拡大しており、新製品投入の効果が一部顕在化している。引き続き人財投資を通じた開発力・営業力の強化を図る。

ASEANを中心にグループ製品の強みを活かせる産業分野の顧客開拓を推進。マレーシアセグメントは固定資産投資141百万円を実施し生産能力強化に取り組むも、2026年3月期も営業損失32百万円が継続。外部顧客向け売上の拡大が収益化の鍵となる。

年間配当20円(配当性向57.4%)を2027年3月期も維持予定。後発事象として2026年5月に上限300,000株・172,200,000円の自己株式取得をToSTNet-3で決議。株主還元および資本効率向上を目的とした積極的な還元姿勢を示している。

最終更新: 2026年7月19日