事業内容
株式会社あいちフィナンシャルグループは、2022年10月に愛知銀行と中京銀行の共同株式移転により設立された銀行持株会社。2025年1月に両行が合併し株式会社あいち銀行として営業を開始した。
連結子会社11社で構成され、銀行業(預金・貸出・為替・投資信託・保険窓販・信託代理店)を中核に、総合リース業(あいちFGリース)、クレジットカード・信用保証・事務サービス・ソフトウェア開発・コンサルティング等の周辺金融サービスを展開する。主要営業基盤は愛知県を中心とする東海地区であり、個人・中小企業・地方公共団体を主要顧客層とする。
貸出金末残は4,941,172百万円、預金末残は5,989,342百万円に達する地域金融グループである。
ビジネスモデル
主収益源は貸出金利息(貸出金平均残高4,921,307百万円、利回り1.07%)と有価証券運用(平均残高1,139,509百万円、利回り1.58%)による資金利益52,599百万円。これに投資信託・保険窓販・代理業務等の役務収益18,005百万円、政策投資株式の計画的売却による株式等関係損益16,419百万円が加わる。
資金調達は個人・法人預金(平均残高5,961,675百万円)を主体とし、低コストの安定調達基盤を維持する。
企業の強み
愛知銀行と中京銀行の合併(2025年1月)により、あいち銀行単体の貸出金末残は4,953,134百万円に達し、愛知県内で広範な顧客基盤を確立。合併に伴うシステム統合費用が剥落し、あいち銀行単体物件費は22,068百万円から18,444百万円へ3,623百万円減少するコスト効率化も実現した。
投資信託残高208,038百万円(前期比32,381百万円増)、保険残高659,913百万円(前期比56,806百万円増)と預かり資産が着実に積み上がっている。代理業務役務収益は6,073百万円(前期4,791百万円)と増加しており、金利収益に依存しない手数料収益基盤が拡充されている。
あいち銀行単体の正常債権は49,395億円(前期48,358億円)と増加する一方、破産更生債権は162億円(前期190億円)、危険債権は572億円(前期623億円)と改善。当期は貸倒引当金戻入益2,024百万円・偶発損失引当金戻入益449百万円が発生し、与信関係費用は△2,473百万円と収益化した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の経常収益は125,137百万円(前期比23.9%増)、経常利益は30,912百万円(前期比200.6%増)、親会社株主帰属当期純利益は21,808百万円(前期比139.7%増)と大幅増益を達成。増益要因は①日銀利上げを背景とした貸出金利息の増加(連結52,728百万円、前期39,831百万円)、②政策投資株式売却益の増加(株式等関係損益16,419百万円)、③合併・システム統合完了による統合関係費用の剥落(物件費3,623百万円減)、④与信関係費用の収益化(貸倒引当金戻入益1,772百万円等)の四重奏。
包括利益は83,627百万円(前期△20,892百万円)と大幅改善し、その他有価証券評価差額金が46,919百万円増加した。2027年3月期は経常利益28,000百万円(前期比9.4%減)と一過性要因の剥落により減益予想。
成長戦略
三十三FGとの経営統合で広域地銀グループへ。非金融サービス拡充も並行推進
2026年5月13日に基本合意書を締結。2027年4月1日を目処に吸収合併方式での統合を実施予定。愛知・三重・近接地域でのプレゼンス向上と経営資源の最適活用による企業価値向上を目指す。統合後の総資産は両社合算で約12兆円規模となる見込み。
2026年5月に豊田エンジニアリング株式会社および株式会社豊田マネージメント研究所を子会社化(取得原価170百万円)。製造業向け業務改善・経営管理コンサルティング機能を拡充し、「銀行業を超えたトータルサポートグループ」の実現を目指す。
愛銀ディーシーカードと中京カードを2027年4月1日付で合併し、株式会社あいちFGカードとして発足予定。経営資源の効率化と企業価値最大化を図り、成長が見込まれるキャッシュレス事業を強化する。グループとしての一体感向上も目的とする。
あいち銀行単体の投資信託残高208,038百万円(前期比32,381百万円増)、保険残高659,913百万円(前期比56,806百万円増)と拡大が継続。雇用・所得環境の改善を背景とした個人の資産形成需要を取り込み、役務取引等収益の安定的な積み上げを図る。
2026年4月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を実施。投資単位当たりの金額を引き下げ、個人投資家を含む投資家層のさらなる拡大と株式流動性の向上を図る。分割後の年間配当金は30円(分割前換算150円)を予想。
最終更新: 2026年7月19日

