事業内容
株式会社アイ・パートナーズフィナンシャルは、「日本のリテール金融改革を通じて社会に貢献します。」を経営理念に掲げ、独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)が顧客本位の資産運用アドバイスに専念できるビジネスプラットフォームを提供する金融商品仲介業者である。楽天証券・SBI証券・あかつき証券・東海東京証券の4社と業務委託契約を締結し、全国19のIFAオフィスに所属する214名のIFAを通じて個人顧客の資産形成を支援する。
連結子会社の株式会社AIPコンサルタンツとともに2社体制を構成し、金融商品仲介サービスが売上高の94.1%を占める単一セグメント企業である。
ビジネスモデル
証券会社から受け取る手数料(売買手数料および預かり資産残高連動の信託報酬連動収益)のうち所定割合をIFAへ支払い、差額を収益とする。加えて、IFAがプラットフォームを利用する対価としてシステム使用料を徴収する。
AUMの拡大がストック型収益の増加に直結する構造であり、2026年3月期末のAUMは429,738百万円、IFA1人当たりAUMは2,008百万円に達している。
企業の強み
媒介する資産残高(AUM)は2022年3月期末の242,146百万円から2026年3月期末の429,738百万円へと4年間で77.5%増加した。AUMに連動するストック型手数料収入が売上の根幹を形成しており、IFA1人当たりAUMも同期間に1,142百万円から2,008百万円へと75.8%向上し、収益基盤の質的改善が進んでいる。
当社は米国の「スーパーOSJ」や「TAMP」に相当する機能を持つ国内有数のIFAプラットフォーム事業者として位置づけられる。IFAに対し顧客管理ツール・営業ツール・研鑽機会・内部管理モニタリング体制を一体提供し、IFAがアドバイス業務に専念できる環境を構築している。
2021年の東証グロース市場上場により資本市場へのアクセスも確保している。
楽天証券(2009年契約)、SBI証券(2011年契約)、あかつき証券(2020年契約)、東海東京証券(2021年契約)と複数の業務委託契約を締結し、特定証券会社に依存しない独立・中立の商品提案体制を構築している。2026年3月期の売上構成は楽天証券53.0%、SBI証券26.2%、あかつき証券7.3%と分散が進んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期(3,000百万円)を底に回復基調が続き、2026年3月期は4,584百万円(前期比20.7%増)と過去5期で最高水準を更新。営業利益は110百万円と2022年3月期(117百万円)以来の高水準に回復し、当期純利益も90百万円と黒字転換した。
外部要因として日経平均株価の前年度末比43.4%上昇・NYダウ10.3%上昇という株式市場の好調がAUM拡大を後押しした。一方、期末にかけては中東情勢の緊迫化・原油高による株価急落も発生しており、市況依存の業績変動リスクは継続している。
資産除去債務の見積り変更(9百万円の利益減少要因)という会計上の変更も当期に発生した。
成長戦略
AUM拡大・IFA増員・業務提携M&A加速・AI活用による持続的成長
ストック型手数料収益の増大を目的に、IFA1人当たりのAUM向上と口座数増加を推進。2026年3月期末AUMは429,738百万円(前年度末比23.9%増)、口座数18,229口座(同7.0%増)と着実に拡大。
「顧客の最善の利益に資するIFA」の増員に向けたフォローアップ体制を強化。2026年3月期末のIFA数は214名(前年度末比3名増、1.4%増)にとどまり、採用加速が引き続き課題。
大手保険代理店・株式会社エフケイとの包括的業務提携を推進。保険代理店事業撤退に伴い所属募集人の移籍支援を実施し、顧客サービス品質を維持しつつグループ効率化を図る。
連結子会社・株式会社AIPコンサルタンツの保険代理店事業を2026年3月末をもって廃止。収支改善の困難さと管理態勢強化への対応を鑑み、金融商品仲介業への集中を決定。
AI技術を積極的に導入し、定型業務や管理業務の効率化を推進することで、IFAが顧客の最善の利益の実践に注力できる環境を整備。生産性向上による収益性改善を目指す。
業種を問わず相乗効果が期待できる業務提携および必要に応じたM&Aを実施し、「顧客の人生に伴走するIFA」に選ばれる金融商品仲介業者としての進化を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

