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株式会社松屋アールアンドディ

7317東証グロース輸送用機器

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事業内容

株式会社松屋アールアンドディは、1982年創業の縫製自動機メーカーを起源とし、自社設計の縫製自動機を活用した製品製造と縫製自動機の外販を両輪とする事業を展開する。主力のメディカルヘルスケア事業ではオムロングループ向け血圧計腕帯をベトナム・ミャンマー拠点で製造・販売し、セイフティシステム事業では自動車メーカー向けカーシート・エアバッグの製造とエアバッグ用縫製自動機の開発・販売を行う。

連結子会社3社(上海・ベトナム・ミャンマー)を含む4社体制で、売上高9,771百万円(2026年3月期)を計上する東証グロース上場企業。

ビジネスモデル

縫製自動機の開発・製造ノウハウを自社生産ラインに適用することで高品質・低コストの縫製品を生産し、その販売収益を次世代自動機の研究開発に再投資するサイクルを構築している。血圧計腕帯は受注生産モデルで在庫リスクを抑制し、一部設備は顧客負担で導入されるため投資回収リスクも低い。

縫製自動機は生産ライン単位での受注が多く、まとまった収益を安定的に計上できる。

企業の強み

2022年5月にオムロンヘルスケアと資本業務提携契約を締結し、血圧計腕帯の新規開発・品質向上・コストダウンで協働する関係を構築。2026年3月期のOMMRON Healthcare Manufacturing Vietnam向け販売高は4,549百万円(売上高比46.6%)に達し、受注生産モデルにより在庫リスクを抑えながら安定収益を確保している。

創業以来30年超にわたり裁断から縫製までの全工程をカバーする縫製自動機を開発し、双腕ロボット縫製装置の日米特許(US 10,815,594 B2)やドローン用エアバッグの米国特許(11772597)を取得済み。同等の縫製自動機を提供できる競合は少なく、顧客要望に応じた工程別カスタマイズ対応が可能な点が差別化要因となっている。

2026年3月期のメディカルヘルスケア事業のセグメント利益率は31.2%(売上高6,809百万円、セグメント利益2,124百万円)と高水準。受注生産・顧客負担設備投資・ベトナム拠点での生産効率化が利益率を支えており、グループ全体の営業利益2,131百万円の大半を同事業が創出している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高9,771百万円(前期比2.1%増)、営業利益2,131百万円(同9.1%増)、経常利益2,206百万円(同7.4%増)と3指標で過去最高を更新。一方、公開買付関連費用128百万円および減損損失32百万円の計上により特別損失が161百万円に膨らみ、親会社株主帰属当期純利益は1,550百万円(同0.7%減)と微減。

営業CFは1,272百万円と前期2,571百万円から大幅減少しており、売上債権増加(690百万円)と公開買付関連費用支払いが主因。

2025年12月15日にオムロンヘルスケア株式会社による公開買付けへの賛同・応募推奨を決議。一連の手続き完了後に上場廃止となる予定であり、2027年3月期の業績予想は非開示。

2026年3月期の期末配当も無配(前期は10円)。投資家にとっては公開買付価格が実質的な投資判断の基準となる局面であり、通常の業績評価フレームワークの適用が限定的となっている。

主要顧客OMRON Healthcare Manufacturing Vietnam Co.,LTD.への売上依存(4,550百万円、連結売上高の約46.6%)は前期(4,349百万円)から更に拡大。一方、セイフティシステム事業はカーシートのベトナム生産好調によりセグメント利益が前期比57.3%増の397百万円と大幅改善し、収益構造の多様化が進展。

インド向け縫製ライン受注や東南アジア・中南米からの引き合い増加も中長期的な分散効果として注目される。

成長戦略

縫製自動化技術の深化とベトナム生産能力増強による持続的成長

主力工場Matsuya R&D Vietnamの近隣地に新工場を建設中。2026年9月完成予定で、血圧計腕帯・カーシート等の生産量拡大と今後の取引拡大に対応する生産基盤を整備する。建設仮勘定は前期109百万円から607百万円へ大幅増加しており、投資が本格化している。

国内の生産スペース不足解消と生産効率向上を目的に本社近隣地に新工場を建設。有形固定資産(日本)が前期124百万円から450百万円へ増加しており、国内生産体制の強化が完了段階にある。

展示会出展をはじめとする販促活動を推進した結果、2026年3月期に初納入を達成。今後の量産・販売拡大に向けた足掛かりを確保しており、メディカルヘルスケア事業の新規収益源として育成を図る。

インド向け新規縫製ライン受注を獲得したほか、東南アジア・中南米からの縫製自動機引き合いが増加。エアバッグ新製品の量産開始も進めており、特定顧客・地域への依存低減と収益基盤の多様化を推進している。

最終更新: 2026年7月19日