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テイ・エス テック株式会社

7313東証プライム輸送用機器

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事業内容

テイ・エス テック株式会社は、1954年に二輪車用シートの製造を開始し、現在は国内外49社の関係会社を擁するグローバル自動車部品グループである。日本・米州・中国・アジア欧州の4セグメントで二輪車用シート・樹脂部品、四輪車用シート・内装品を製造販売する。

主要顧客は本田技研工業グループ(ホンダ)であり、2026年3月期の売上収益442,316百万円のうちHonda Development and Manufacturing of America, LLC向けが36.0%、Honda Canada Inc.向けが14.7%、本田技研工業株式会社向けが13.4%を占める。米州が売上収益の約59%を占める最大セグメントであり、中国・アジア欧州でも非ホンダ向け新規顧客の獲得を進めている。

ビジネスモデル

主要顧客であるホンダの生産計画に連動した受注生産体制を世界4地域で展開し、シート・内装品を現地生産・現地納入することで収益を得る。売上収益の約93%が四輪事業(シート・内装品)で構成され、残りを二輪事業・その他事業が補完する。

研究開発費は年間14,100百万円規模を投じ、安全・快適・環境対応技術を軸に顧客との共同開発を通じて商権を維持・拡大する構造である。

企業の強み

2026年3月期において、Honda Development and Manufacturing of America, LLC向け159,256百万円(構成比36.0%)、Honda Canada Inc.向け64,889百万円(同14.7%)、本田技研工業株式会社向け59,134百万円(同13.4%)と、ホンダグループ3社だけで売上収益の約64%を占める。創業以来の長期取引関係に基づく安定的な受注基盤を有する。

日本・米州・中国・アジア欧州の4セグメントに国内外49社の関係会社を配置し、現地生産・現地納入体制を構築している。1977年の米国進出を皮切りに、フィリピン・タイ・インド・ポーランド等へ順次拠点を拡大。

2026年3月期の設備投資総額は21,228百万円に上り、各地域で新機種対応設備・金型投資を継続している。

当連結会計年度の研究開発費総額は14,100百万円。安全技術・魅力快適技術・環境対応技術の3軸で開発を推進し、後席サイドエアバッグ内蔵シートの量産化、サステナブルマテリアルを用いた樹脂部品の量産採用、回転デバイス・縦横スライド機構等の次世代キャビン技術開発を実績として有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の米州営業利益は1,466百万円(前期6,111百万円)と76.0%の急減益となり、営業利益率は0.6%まで低下した。主要顧客向け減産影響に加え、諸経費の増加が重なった。

外部要因として米国のEV戦略見直しや政策転換による自動車メーカーの生産計画変更が逆風となっており、2027年3月期予想でも米州の抜本的回復は見通しにくい。

2026年3月期の年間配当は90円(前期83円)と増配を実施したが、配当性向は149.1%と利益を大幅に上回る水準となった。2027年3月期予想も92円・配当性向134.4%を見込む。

自己株式取得(5,022百万円)と合わせた積極的な株主還元姿勢は評価できる一方、親会社帰属当期利益7,134百万円に対し配当総額10,611百万円という構造は持続可能性の観点から注視が必要。

中国での重慶提愛思汽車零部件有限公司の連結化、インドでのKrishnaグループとの合弁設立など、非ホンダ向け事業拡大の布石は打たれている。しかし2026年3月期の中国売上収益は56,150百万円と前期比20.7%減と、中国自動車メーカーのシェア拡大という外部環境変化の逆風を受けた。

新規顧客向け新工場の本格稼働が収益貢献に転じるまでの時間軸と規模感が投資判断の鍵となる。

成長戦略

非ホンダ向け新事業拡大・米州収益回復・インド市場開拓の3本柱

マルチ・スズキ向け四輪車用シート等のメインサプライヤーであるKrishnaグループとシート開発・部品製造に関する合弁会社を設立。インドの自動車需要拡大を取り込み、非ホンダ向け収益基盤を構築する。

インドと中国において新規顧客から受注した四輪車用シートの立ち上げに伴い新工場の稼働を開始。重慶提愛思汽車零部件有限公司の連結化も実施。中国での主要顧客減産影響を非ホンダ向けで補完する戦略。

生産工程の自動化や物流改善、取引先と一体となった原価低減活動を推進。2026年3月期に0.6%まで低下した米州営業利益率の回復が急務。2027年3月期は営業利益全体で25.9%増を予想しており、米州改善が前提となる。

埼玉地区に複数あった生産拠点を行田工場へ集約完了。テイ・エス パーツ アンド サービス株式会社によるサン化学工業吸収合併も実施し、国内事業体制の効率化を図った。固定費削減と生産効率向上による収益改善効果を見込む。

最終更新: 2026年7月19日