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株式会社イクヨ

7273東証スタンダード輸送用機器

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株式会社イクヨ7273

事業内容

株式会社イクヨは1947年創業の自動車内外装樹脂成型品メーカーで、ドアトリム・フロアコンソール・ピラートリム等を主力製品とする。国内3拠点(厚木・名古屋・岡山)に加え、インドネシア・中国・ベトナムに海外拠点を持ち、三菱自動車工業・一汽-大众・上汽大众・PT Mitsubishi Motors Krama Yudha Indonesiaなど国内外の完成車メーカーを主要顧客とする。

2026年4月に持株会社体制へ移行し、自動車部品事業をイクヨオートモーティブ株式会社へ承継。暗号資産マイニング・ステーブルコイン決済・ロボティクス・水素事業等の新規領域への多角化も本格化させている。

ビジネスモデル

主力の自動車部品事業では、完成車メーカーからの受注に基づき樹脂射出成形品を製造・納入する受注生産型モデルを採用。国内外拠点の地産地消体制でコスト競争力を確保しつつ、価格転嫁交渉により収益を維持する。

新規事業では暗号資産マイニング(1,400台稼働)・ステーブルコイン決済プラットフォーム・太陽光発電余剰電力活用等の独自収益モデルを構築中。M&Aによる事業規模拡大も重要な収益獲得手段と位置付けている。

企業の強み

1947年創業以来、樹脂射出成形・軽量化・高付加価値塗装技術を蓄積。国内3拠点(厚木・名古屋・岡山)と海外3拠点(インドネシア・中国・ベトナム)を擁し、地産地消型のグローバル供給体制を構築。2026年3月期の自動車部品受注高は31,009百万円(前年同期比75.7%増)と旺盛な受注を確保している。

2025年4月に中国Kunshan VeriTech Automotive Systems Co.,Ltd.の51%株式を取得、同年5月に株式会社タマダイを完全子会社化。これらの連結化により2026年3月期の売上高は30,144百万円(前年同期比70.0%増)へ急拡大。

海外売上高は13,232百万円(前年同期比479.4%増)と飛躍的に拡大し、グローバル顧客基盤が多様化した。

2026年3月期に新株予約権の行使により資本金・資本剰余金が合計4,241百万円増加し、純資産合計は16,256百万円(前年同期比129.9%増)へ拡大。自己資本の充実により財務基盤が強化され、ROEは27.3%(計画比2.9ポイント超過)を達成。

借入金残高4,909百万円に対し現金及び現金同等物4,241百万円を保有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は2,756百万円と前期比大幅増となったが、その主因は固定資産売却益7,019百万円・違約金収入1,000百万円という特別利益8,021百万円の計上によるもの。経常利益は167百万円(売上高経常利益率0.7%)にとどまり、本業ベースの収益力は依然として脆弱。

減損損失2,630百万円も計上されており、資産の質にも注意が必要である。

「その他」セグメントは売上高47百万円に対しセグメント損失367百万円を計上。営業外費用には暗号資産運用損147百万円・為替差損139百万円が発生し、経常利益を大きく圧迫した。

後発事象のデジタルアセット証券子会社化(1,490百万円)も含め、新規事業への投資が先行する一方、収益化の時期・規模は不透明。2027年3月期予想では当期純利益61百万円(前期比97.8%減)と大幅減益を見込んでおり、特別利益剥落後の収益構造が試される局面にある。

2026年3月期の売上高30,144百万円(前期比70.0%増)は、Kunshan Veritas・タマダイの新規連結が主要因であり、既存事業の有機的成長率は限定的とみられる。外部環境として、米国関税強化・中国経済停滞・EV化進展による部品需要シフトが自動車部品業界全体に下押し圧力をかけており、主要顧客の生産動向次第では売上の変動リスクが高い。

2027年3月期予想売上高34,386百万円(前期比14.1%増)の達成可否が注目点となる。

成長戦略

自動車部品のグローバル拡大とWeb3・デジタルアセット等の新規事業育成による多角化

Kunshan Veritas Automotive Systems Co., Ltd.および株式会社タマダイを連結化し、売上高を前期比70%増の30,144百万円に拡大。中国・インドネシアを含むグローバルサプライチェーンの最適化を推進し、次期車種の受注活動を強化している。

1,400台のマイニングマシンを導入・稼働済み。岡山・名古屋工場への太陽光発電導入による余剰電力をマイニング事業へ活用する独自モデルを構築中。ただし当期は暗号資産運用損147百万円を計上しており、収益化には課題が残る。

ステーブルコインを活用した国際的なB2B決済プラットフォームの構築に向け「ステーブルコイン決済協会」を設立。業界内外の連携と基盤整備を主導し、次世代決済インフラの提供を目指す。事業化の時期・規模は現時点で不透明。

2026年5月8日取締役会決議にて、金融商品取引業者であるデジタルアセット証券株式会社の発行済株式99.7%を取得原価1,490百万円で取得予定(企業結合日2026年6月24日予定)。暗号資産運用・マイニング・決済プラットフォームとの連携によるシナジー創出を目指す。

軽量化・高効率化・高機能化に資する次世代技術の研究開発を加速。センサー関連部品・電子部品との連携や、SDV化・自動運転高度化に対応した製品開発を推進。自動運転技術を有するパートナー企業との戦略的アライアンスも強化している。

最終更新: 2026年7月19日