事業内容
株式会社桜井製作所は、自動車・オートバイ・汎用機向け部品の製造販売(自動車部品製造事業)と、ターレックス・双頭ロータリーフライス盤・B-Trimなど専用工作機械の製造販売(工作機械製造事業)の2事業を展開する。国内製造拠点(船岡工場・細江工場)に加え、ベトナム子会社SAKURAI VIETNAM CO.,LTD.および米国子会社SAKURAI U.S.A.,Co.を有するグローバルグループ。
主要顧客は株式会社ナチ常盤(売上高比22.8%)、株式会社アーレスティ(同14.5%)、株式会社ホンダトレーディング(同10.8%)等の自動車・産業機械関連企業。1950年創業、2026年3月期連結売上高4,928百万円。
ビジネスモデル
自動車部品製造事業では高難度・高精度のエンジン廻り部品を中心に量産受注を獲得し、安定的な売上基盤を形成する。工作機械製造事業では部品加工で培った量産・試作技術を専用工作機械の開発に応用し、提案型営業で顧客のコストメリットを訴求する。
ベトナム子会社との連携で生産効率を高め、米国子会社を通じた海外販路も活用する。運転資金は内部資金と借入、設備投資は長期借入金で賄う。
企業の強み
1950年の創業以来、自動車部品加工と工作機械製造を一体運営してきた。量産加工で培った技術を専用機開発に転用するノウハウは長年の実績に裏付けられており、ターレックス・ロータリーフライス盤・B-Trimなど独自製品シリーズを保有する。この技術的相乗効果は競合他社が短期間で模倣困難な固有の強みである。
2026年3月期の工作機械製造事業の受注高は1,974百万円(前年同期比111.4%増)、受注残高は1,177百万円(同122.9%増)に達した。売上高1,325百万円を大幅に上回る受注残高を抱えており、次期以降の売上計上が先行して確保されている状態にある。
複数の金融機関との間に2,000百万円のコミットメントライン契約を締結しており、想定外の資金需要にも対応できる体制を整えている。2026年3月期末の現金及び現金同等物残高は1,583百万円で、有利子負債残高1,372百万円を上回る実質無借金に近い財務構造を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高4,928百万円(前年同期比0.7%減)、営業利益141百万円(同13.4%減)、経常利益268百万円(同19.0%増)、当期純利益234百万円(同10.8%増)を計上した。経常利益・純利益が増益となったのは、投資有価証券売却益52百万円・補助金収入19百万円等の特別利益計上および為替差益28百万円の営業外収益寄与によるものであり、本業の営業利益は減益である。
自動車部品製造事業は汎用機部品等の受注減少で売上高が前年同期比10.6%減、工作機械製造事業は専用工作機械の受注増加で売上高が同42.3%増となったが引き続き118百万円のセグメント損失を計上した。外部要因として原材料・エネルギー価格の高止まりおよび米国関税政策に伴う自動車関連需要の不透明感が業績を下押しする構造が続いている。
過去5期の推移(2022期営業利益28百万円→2023期△417百万円→2024期△263百万円→2025期164百万円→2026期141百万円)を踏まえると、黒字定着には至っておらず、2027年3月期は営業損失2百万円の予想と再び赤字転落が見込まれる。
成長戦略
高付加価値部品・次世代自動車・工作機械受注拡大の三本柱で収益基盤再構築
脱炭素社会への潮流を踏まえ、次世代自動車における関連製品および新規製品の売上構成比を継続的に高める方針を掲げる。自動車部品製造事業の収益構造転換を目指すが、2026年3月期は汎用機部品等の受注減少が続き、売上高は前年同期比10.6%減となった。
専用工作機械(ターレックス・ロータリーフライス盤・マシニングセンター各種専用機)の受注増加を通じた売上拡大を図る。2026年3月期は売上高が前年同期比42.3%増の1,325百万円と大幅増収を達成したが、原材料高騰等によりセグメント損失118百万円が継続しており、黒字化には至っていない。
経営資源の効率化を進め、新規取引先の拡大や顧客にコストメリットがある商品を提案・提供することを最重要項目として営業活動を強化する。2026年3月期の主要顧客はナチ常盤(1,123百万円)・アーレスティ(716百万円)・ホンダトレーディング(531百万円)・ヤンマーパワーテクノロジー(451百万円)であり、特定顧客への集中が続く。
最終更新: 2026年7月19日

