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株式会社ティラド

7236東証プライム輸送用機器

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株式会社ティラド7236

事業内容

株式会社ティラドは1936年創業の熱交換器専業メーカーで、自動車用・建設産業機械用・空調機器用など多様な用途向け熱交換器を製造・販売する。日本・米国・欧州・アジア・中国の世界5極体制で生産・販売拠点を展開し、連結子会社13社・関連会社1社を含むグループを形成する。

特定の系列に属さない独立した顧客基盤を持ち、トヨタ自動車をはじめ国内外の自動車メーカー・建機メーカー・二輪車メーカーに製品を供給する。2026年3月期の売上高は162,278百万円で、自動車用が売上の80.3%を占める。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

顧客の生産計画に基づく見込生産方式を採用し、世界5極の現地生産拠点から各地域の自動車・建機メーカーへ熱交換器を供給する。独立系サプライヤーとして特定系列に縛られず幅広い顧客を獲得し、超薄肉材加工・数値解析技術等の技術優位性を活かした高性能製品で付加価値を創出する。

海外子会社の余剰資金を配当等で親会社に集約し、成長投資・株主還元に再配分する資本効率重視の財務運営を行う。

企業の強み

特定の自動車グループ系列に属さない独立系メーカーとして、トヨタ自動車(2026年3月期販売高19,000百万円、構成比11.7%)をはじめ国内外の自動車・建機・二輪車メーカーに幅広く採用されている。単一顧客依存度が低く、需要変動リスクを分散できる顧客ポートフォリオを保有する。

性能・耐久性・軽量化・コストを両立する設計技術と、業界トップレベルの超薄肉材加工・生産技術を保有する。コンピュータ数値解析による開発効率化・試作レス化も推進しており、2026年3月31日現在の産業財産権総数は211件。

日本・米国・インド・中国に研究開発拠点を設置し、日系・ローカルメーカー双方のニーズに対応する体制を整備している。

タイ・インドネシア・ベトナムを拠点とするアジアセグメントは、2026年3月期に売上高24,299百万円・営業利益5,044百万円・営業利益率20.8%を達成した。外貨ベース売上高は前期比8.1%増と堅調に拡大しており、売上増加に伴う営業レバレッジ効果が利益率改善(前期19.3%→当期20.8%)に寄与している。

グループ全体の収益を牽引する高収益拠点として機能している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高は前期比1.9%増の162,278百万円と小幅増収にとどまる一方、営業利益は53.8%増の11,249百万円、親会社株主帰属純利益は106.2%増の8,765百万円と大幅増益を達成。売上原価がほぼ横ばい(139,108百万円→139,134百万円)の中で売上総利益が20,127百万円から23,144百万円へ拡大し、販管費削減(製品保証引当金繰入額965百万円→279百万円等)も寄与。

収益構造の質的改善が確認できる。

米国セグメントは生産移管プロジェクトの進捗により前期の営業損失578百万円から591百万円の黒字に転換した点は評価できる。一方、中国セグメントは外貨ベースで17.4%の大幅減収(売上高13,330百万円)、欧州セグメントは営業利益35百万円と低収益が続く。

また、米国関税政策については「ソフトランディング」と記載されているものの、外部要因として今後の政策変更リスクが業績に影響する可能性は排除できない。

2027年3月期の連結業績予想は売上高163,000百万円(前期比0.4%増)、営業利益11,700百万円(同4.0%増)と小幅成長を見込む。ただし個別業績では経常利益9,300百万円(前期比18.3%減)、当期純利益7,200百万円(同23.9%減)と大幅減益予想となっており、前期に計上した投資有価証券売却益460百万円の剥落や受取配当金の変動が影響するとみられる。

連結と個別の乖離に注目が必要。

成長戦略

新中計「T.RAD-2026」で売上高200,000百万円・ROE15%・累進配当を目指す

電動車向け熱管理システム等の次世代製品開発に向けた研究開発投資を継続(2026年3月期1,222百万円)。電動化・DX・環境対応への成長投資により製品競争力を強化し、自動車OEMの電動化シフトに対応した受注拡大を目指す。

米国セグメントにおける生産移管プロジェクトの進捗により生産性向上・コスト構造改善を推進。2026年3月期に前期の営業損失578百万円から591百万円の黒字転換を達成。引き続き生産安定化と収益性向上を図る。

タイ・インドネシア・ベトナムを中心とするアジアセグメントで外貨ベース8.1%増収を達成。日本セグメントでも有形・無形固定資産増加額5,672百万円の積極投資を実施。次期(2027年3月期)においても日本・アセアンでの堅調な受注を見込む。

新中計「T.RAD-2026」に基づき、2026年度以降はDOE5%以上・配当性向50%以上による累進配当を目標として設定。2026年3月期年間配当560円(配当性向37.9%)、2027年3月期予想800円(配当性向50.3%)と段階的に引き上げ。

最終更新: 2026年7月19日