事業内容
東京ラヂエーター製造株式会社は1938年創業の熱交換器・燃料タンク・プレス板金製品の専門メーカーである。当社および子会社5社で構成されるグループは、日本(藤沢工場)を中核拠点とし、中国(重慶・無錫)、タイ、インドネシアに海外生産拠点を持つ。
主要顧客はいすゞ自動車をはじめとするトラックメーカーおよび産業・建設機械メーカーであり、内燃機関向け熱交換器に加え、HEV・BEV・FCV対応の次世代冷却システムも手掛ける。2023年2月に親会社マレリホールディングスから独立し、現在は独立系専門メーカーとして事業を展開している。
ビジネスモデル
当社グループは各納入先の生産計画に基づき見込み生産を行い、ラジエーター・EGRクーラー等の熱交換器製品を完成車メーカーおよび機械メーカーへ直接供給する。売上高の約82%を日本セグメントが占め、いすゞ自動車1社への依存度が56.6%に達する。
製品ミックスの改善と生産効率化による原価低減が利益率改善の主要ドライバーであり、設備投資は自己資金で賄う財務構造を維持している。
企業の強み
FCV向け専用熱交換器は2022年より量産化済み。BEV産建機向け熱交換器は2025年に量産化を達成。HEV・EV向け商用車用ラジエータ+ブラシレスモーターファンモジュールは2023年度より供給開始。次世代製品の量産実績を複数保有しており、電動化対応における技術的先行優位が確認できる。
2023年2月に親会社マレリホールディングスから独立後、自己資金のみで設備投資を賄い、2026年3月期末の純資産は26,099百万円、現金及び現金同等物は5,716百万円を確保。負債は7,339百万円まで圧縮されており、財務基盤の健全性が高い。
配当性向も30%以上から40%目安へ引き上げ方針を公表している。
藤沢工場に生産を集約し、ラジエーター・EGRクーラー等の多品種・多品番製品を一貫生産する体制を構築。2026年3月期の日本セグメント生産高は27,869百万円(前期比10.3%増)を達成。スマートファクトリー推進により工程設計最適化・設備自動化を進め、生産効率と原価競争力の強化を継続している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期26,989百万円から2026年3月期35,383百万円へ5期で31%増加し、4期連続増収を達成。営業利益は2022年3月期の93百万円赤字から2026年3月期2,358百万円へ急回復し、営業利益率は6.7%と過去最高水準に達した。
2026年3月期の増益要因は、日本国内トラック市場の堅調(外部要因)に加え、製品ミックス改善と生産効率化・原価低減活動(自社努力)の両輪。中国・アジアセグメントは減収も、日本セグメントの利益急拡大(前期比58.7%増)がグループ全体を牽引した。
自己資本比率は72.0%まで上昇し財務体質も大幅改善。
成長戦略
NEV対応製品開発・新規顧客開拓・原価低減の3軸と新中期計画「TRS Vision-2030」で持続成長
FCV向け熱交換器の量産実績を基盤に、NEV(新エネルギー車)対応製品の開発を推進。電動化シフトが進む中国市場での製品構成改善にも寄与させ、中長期的な需要取り込みを目指す。
製品ミックスの改善と生産効率化を組み合わせた原価低減活動を全セグメントで継続。2026年3月期に営業利益率6.7%を達成しており、次期も日本セグメントを中心に前年超えの利益を計画している。
2026年5月14日公表の新中期経営計画「TRS Vision-2030」において配当性向40%以上を方針として掲げ、安定的・継続的な株主還元を実施。2027年3月期は1株当たり77円(配当性向40.6%予想)を予定。
インドネシアでの市場回復による増収、タイでの自動車生産の緩やかな回復を取り込む方針。既存拠点・製品を活用した新規顧客開拓を推進し、2026年3月期に低迷したアジアセグメントの収益改善を図る。
最終更新: 2026年7月19日

