事業内容
新明和工業は1920年創業の総合産業機械メーカーで、特装車(ダンプ・塵芥車等)、パーキングシステム(機械式駐車設備・航空旅客搭乗橋)、産機・環境システム(自動電線処理機・真空装置等)、流体(水中ポンプ・水処理設備)、航空機(救難飛行艇・民需部品)の5セグメントを展開する。国内25社・海外20社の子会社を含むグループ全体で、都市・輸送・環境インフラに不可欠な製品・サービスを提供しており、防衛省・自治体・空港・製造業・建設業など幅広い顧客層を持つ。
2026年3月期の連結売上高は285,024百万円。
ビジネスモデル
各セグメントで製品の製造・販売を主軸としつつ、納入後の保守・修理・改修サービスによるストック型収益を積み上げる構造を持つ。特装車・流体・パーキングシステムでは保守事業が安定収益源となっており、受注残高(2026年3月期末360,826百万円)が将来売上の可視性を高める。
ROICを基準とした事業ポートフォリオ管理により、成長力強化事業と収益力強化事業を区分して経営資源を配分している。
企業の強み
2026年3月期末の連結受注残高は360,826百万円(前期比13.2%増)に達し、航空機セグメント単独でも77,615百万円(前期比46.0%増)と過去最高水準を記録。特装車も137,082百万円(同8.5%増)と積み上がっており、複数セグメントにわたる受注残高が中期的な売上の可視性を高めている。
特装車・パーキングシステム・産機・環境システム・流体・航空機の5セグメントはいずれも社会インフラと接点を持ち、防衛省・自治体・空港・製造業など顧客層が分散している。単一市場への依存度が低く、2026年3月期は産機・環境システムが減収となった局面でも全体売上高は7.0%増を達成した。
特装車の保守・修理事業、流体の据付・保守修理、パーキングシステムの保守・改修など、各セグメントで納入後のサービス収益を積み上げる体制を整備している。新明和オートエンジニアリング・新明和アクアテクサービス等の専業子会社が国内サービス網を担い、安定的な収益基盤を形成している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期216,823百万円から2026年3月期285,024百万円へ5期で31.5%拡大。営業利益は同期間10,569百万円から16,329百万円へ54.5%増加し、営業利益率は4.9%から5.7%へ改善。
2026年3月期は受注高327,046百万円(前期比12.2%増)と旺盛な需要を背景に増収増益を達成。外部要因として個人消費の持ち直しや企業の設備投資需要が追い風となった一方、原材料・物流コストの高止まりや円安継続が費用面の下押し要因として継続。
営業CFは24,364百万円(前期20,499百万円)と改善し、現金及び現金同等物期末残高は35,898百万円に増加した。
成長戦略
SG-Vision2030 Phase2「SG-2026」のもと海外展開・ROIC経営・新事業創出を推進
2024年5月公表の中期経営計画[SG-2026]に基づき、収益力強化事業(特装車・航空機)と成長力強化事業(パーキング・産機環境・流体)の二軸で企業価値向上施策を推進。2026年3月期は活動2年目として売上・利益ともに過去最高を更新し、計画進捗は概ね順調。
防衛省向け飛行艇・訓練機の受注拡大を継続的に推進。2026年3月期末受注残高77,615百万円(前期比46.0%増)の積み上がりにより、今後複数年にわたる売上計上が見込まれる。民需部品(北米向け)も受注・売上ともに増加し、二本柱体制が強化されている。
東南アジア(シンガポール・マレーシア・ベトナム)および北米を重点地域として、機械式駐車設備・搭乗橋・ポンプ・真空製品の海外販売網を拡充。2026年3月期のパーキングシステムのアジア売上高は6,027百万円(前期4,456百万円)と拡大。流体も国内外ともに堅調に推移。
自己資本当期純利益率(ROE)は2026年3月期9.7%(前期8.2%)と改善。自己資本比率42.2%を維持しつつ、1株当たり純資産1,888円04銭(前期1,695円05銭)と着実に株主価値を向上。配当は年間56円(前期52円)に増配し、配当性向32.2%。
最終更新: 2026年7月19日

