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株式会社ファルテック

7215東証スタンダード輸送用機器

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株式会社ファルテック7215

事業内容

株式会社ファルテックは、2004年に㈱アルティアと橋本フォーミング工業㈱の経営統合により設立された自動車部品メーカーである。ラジエターグリル、ミリ波レーダーカバー(RADOME)、ウィンドウモール等の自動車外装部品を中核に、リモコンエンジンスターターやTCU等の純正用品、車検機器・タイヤ組立装置等の自動車関連機器を手掛ける。

主要顧客は日産自動車(売上高の約20.6%)、トヨタ自動車(同約12.9%)をはじめとする自動車メーカーで、国内5社・アジア4社・北米他2社の計12社の子会社・関連会社を通じ、日本・中国・タイ・米国・英国でグローバルに事業を展開する。TPR㈱を親会社とし、東京証券取引所スタンダード市場に上場している。

ビジネスモデル

自動車メーカーへの提案・承認・設計・開発・生産という一連のプロセスを通じて受注を獲得し、製造ラインへの直接納入で収益を得る。長年の取引関係で蓄積したノウハウと樹脂成形・金属加工・表面処理等の複合技術が参入障壁を形成する。

自動車関連機器事業では企画から製造・販売・アフターサービスまでの製販一体体制を持ち、収益の多様化にも寄与している。

企業の強み

樹脂成形・めっき・蒸着・スパッタリング・塗装等の表面処理技術と、ロールフォーミング・押出成形・3次元特殊曲げ加工・プレス等の金属加工技術を幅広く保有する。これら技術の組み合わせにより、競合他社が短期間で模倣困難な独自提案力を実現しており、ハイグロス金属調塗装や電波透過エンブレム(RADOME)等の商品化実績に貢献している。

日産自動車向け売上高15,107百万円(売上高比20.6%)、トヨタ自動車向け9,459百万円(同12.9%)と、主要2社で売上高の約33%を占める安定した受注基盤を有する。1917年創業来の長年の取引関係で培ったノウハウ・技術が差別化要因となり、自動車メーカー開発部門との共同開発にも取り組んでいる。

独自生産方式「Faltec Production System(FPS)」をグローバルで推進し、生産工程の効率化・コスト削減を継続的に実施している。2026期において日本セグメントは売上高が前期比3.9%減となる中でもセグメント利益が前期比15.2%増の1,791百万円を達成しており、原価低減活動の実効性が数値で確認できる。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社株主帰属当期純損失837百万円は、国内外子会社の事業用資産に対する減損損失1,309百万円(前期145百万円)が主因。税金等調整前当期純利益は335百万円と黒字を確保しており、営業キャッシュフローも3,846百万円と正常範囲内。

ただし減損計上が示す資産収益性の低下は、特にアジア・北米他セグメントの事業環境悪化を反映しており、構造的な収益力の評価には今後の推移を継続観察する必要がある。

日本セグメントは原価低減活動の推進によりセグメント利益が前期比15.2%増と改善した一方、アジアセグメントは日系メーカーの中国・タイ市場でのシェア低下を受け売上高が前期比24.0%減・セグメント利益が前期比75.3%減の177百万円に急落。北米他セグメントは381百万円のセグメント損失に転落。

外部要因として米国関税政策・中国市場での日系メーカーシェア低下・地政学リスクが重なっており、海外事業の収益回復の見通しは不透明。

連結自己資本比率は29.0%(前期27.8%)と目標30%に接近し、純資産も21,533百万円と前期比97百万円増加した。一方、個別ベースでは純資産が3,735百万円から1,980百万円へ大幅減少し、自己資本比率も9.8%から5.6%に低下。

個別当期純損失1,735百万円は子会社への投融資に係る損失等を反映しているとみられ、持株会社としての財務健全性の観点から注視が必要。2027年3月期も無配継続予定。

成長戦略

ものづくり再構築・新商品開発・財務健全化の3軸で収益構造の立て直しを図る

独自生産方式FPSを国内外全拠点に水平展開し、原価低減・生産効率向上を継続。2026年3月期において日本セグメントが売上減の中でも利益を15.2%増加させた実績があり、引き続き収益改善の主軸として機能させる方針。

ミリ波レーダーカバー(RADOME)等のADAS関連部品は自動車の電動化・知能化の進展に伴い需要拡大が見込まれる。自社の複合技術力を活かした製品ラインアップの拡充により、次の成長軸として育成を図る。

アジアセグメントは日系メーカーのシェア低下により売上高が前期比24.0%減と急落、北米他セグメントは381百万円の損失に転落。合理化活動・固定費削減・売価適正化を推進するが、外部環境の不透明感が高く回復時期は不確実。

連結自己資本比率は29.0%と目標30%に接近したが、当期純損失計上・無配継続が続く状況。個別ベースの自己資本比率は5.6%に低下しており、連結・個別双方での財務基盤強化が引き続き課題。2027年3月期も無配予定。

最終更新: 2026年7月19日