事業内容
株式会社エフテックは、サブフレーム、サスペンション、ペダルの3つのコア領域を専門とする自動車部品メーカーである。当社、子会社20社、関連会社11社で構成されるグループは、日本・北米・アジアの3極体制で製造・販売を展開し、グループ全体の従業員数は約8,900名超に上る。
主要顧客は本田技研工業グループであり、北米ホンダ向けだけで売上高の約44%を占める。1947年創業、1988年に現商号へ変更後、東京証券取引所プライム市場(現スタンダード市場)に上場。
CAE解析技術を活用した最適化設計を強みに、軽量化・低コスト化・生産性向上を実現し、世界中の自動車メーカーへ部品を供給している。
ビジネスモデル
主収益は日本・北米・アジアの3極拠点における自動車部品の製造・販売であり、2026年3月期の売上高は291,866百万円。北米セグメントが売上高の約76%を占める最大収益源。
これに加え、インド・韓国・中国・マレーシア・ウズベキスタン等10社との技術援助契約を締結し、相手先売上高に一定料率を乗じたロイヤリティ収入を得る。日本セグメントは海外拠点への技術指導・コンサルティングを通じたセグメント間内部売上高も計上する。
企業の強み
当社独自のCAE解析技術を活用した最適化設計により、ホンダ「N-ONE e:」やゼネラルモーターズ大型SUVのサブフレーム・サスペンションで大幅な軽量化・低コスト化・生産性向上を実現。2026年3月期に新たに16車種(日本9、北米2、アジア5)の受注を獲得し、欧米系・新興EVメーカーからの開発案件も増加している。
インド・韓国・中国・マレーシア・ウズベキスタン等10社と技術援助契約を締結し、相手先売上高に連動したロイヤリティ収入を継続的に得る仕組みを構築。日本セグメントでは技術収入の増加が2026年3月期の黒字転換(営業利益618百万円)に直接貢献しており、製造販売以外の収益源として機能している。
2026年3月期において、前期に営業損失を計上していた日本(前期△1,093百万円→618百万円)・アジア(前期△1,609百万円→1,665百万円)が黒字転換し、北米(5,938百万円)と合わせて全3セグメントが同時黒字化。中国拠点の要員適正化・固定資産減損を含む構造改革の完了が収益改善の実績として記録されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期191,892百万円から2024期298,759百万円まで急拡大後、2025期300,831百万円・2026期291,866百万円と減収に転じた。一方、営業利益は2022期1,142百万円から2026期8,405百万円へ5期連続改善し、過去最高水準を達成。
2025期に計上した減損損失7,707百万円・特別退職金1,127百万円が消滅したことで、2026期の親会社株主帰属純利益は4,726百万円と前期の損失6,925百万円から大幅に回復した。外部要因として、HEV・PHEV需要回帰が追い風となった一方、半導体不足・円高・中国市場の減産が北米・アジアの売上を下押しした。
2027期予想は売上高288,000百万円・営業利益5,500百万円と再び減益見通しであり、持続的な収益改善には課題が残る。
成長戦略
「Back to Basics」で稼ぐ力を回復しつつ、北米EV・インドで新成長を追求
「Back to Basics」方針のもと、日本・アジアセグメントの損益改善を実現。中国地域の構造改革完了により固定費削減効果が顕在化し、2026年3月期にアジアセグメントが黒字転換(営業利益1,665百万円)。引き続き全セグメントでの収益体質強化を推進する。
有利子負債の圧縮と営業キャッシュ・フローの拡大により財務指標を改善。2026年3月期の営業CF20,533百万円(前期比39.1%増)、自己資本比率31.8%(前期29.0%)、インタレスト・カバレッジ・レシオ9.9倍(前期5.3倍)と着実に改善が進んでいる。
北米新子会社設立によりEV自動車メーカーへの営業活動を強化し、ホンダ依存からの分散を図る。ただし主要得意先のEV生産計画中止が2027年3月期の業績下押し要因として顕在化しており、新規受注獲得の進捗は不透明な状況にある。
東南アジア・インド市場の成長を取り込むべく、インド事業への経営リソース投入を強化。中長期的な成長機会として位置付けており、中国市場リスクのヘッジとしても機能することが期待される。具体的な業績貢献時期は未開示。
最終更新: 2026年7月19日

