事業内容
あんしん保証株式会社は、賃貸借契約における家賃債務の連帯保証人制度に代わる機関保証を提供する専業会社である。2002年設立、東京証券取引所スタンダード市場上場。
主力商品は業界に先駆けて開発した「事前立替型」保証商品であり、入居者の家賃支払前に当社またはライフカードが不動産管理会社へ全額立替を行う仕組みを特許(特許第4150659号)として保有する。主要顧客は全国の不動産管理会社(加盟店)であり、2026年3月期末時点で保証債務件数380千件、保証債務残高(月額)22,194百万円を達成している。
アイフル株式会社をその他の関係会社とし、ライフカード株式会社との業務提携を核とした事業基盤を構築している。
ビジネスモデル
入居者から初回保証料・更新保証料・月額保証料の三層で保証料を継続的に受領するフィー型ビジネスモデルを採用する。保証債務残高・件数の積み上がりに比例して収益が拡大するストック性が高い構造であり、2026年3月期の営業収益は6,162百万円(前期比14.6%増)を達成した。
立替金の回収不能リスクはCIC・JICCへの加盟による与信審査と法的回収体制で管理し、償却済み債権からの取立益(2026年3月期:69百万円)や受取遅延損害金(同129百万円)が営業外収益として収益を補完する。
企業の強み
2008年取得のビジネスモデル特許(特許第4150659号)により、入居者の家賃支払前に立替を行う「事前立替型」保証商品を業界に先駆けて展開。不動産管理会社の家賃管理事務の煩雑さと未回収リスクを同時に排除する独自スキームは、類似モデルを導入する競合が少なく、差別化の根拠となっている。
2003年から継続するライフカード株式会社との業務提携契約および包括債務保証契約により、クレジットカードを活用した家賃立替・引落インフラを構築。2026年3月期のライフカード経由販売高は735百万円(全体の11.9%)。
CIC・JICCの両指定信用情報機関への加盟により与信精度を確保し、デフォルトリスクを抑制している。
保証債務残高(月額)は2025年3月期20,269百万円から2026年3月期22,194百万円へ9.5%増加、保証債務件数は356千件から380千件へ6.8%増加と、主要KPIが継続的に拡大している。ストック型収益構造のため、残高・件数の積み上がりが将来の安定収益基盤を形成する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
営業収益は2022年3月期4,130百万円→2026年3月期6,162百万円と5期連続増収(2026年3月期前期比14.6%増)。営業利益は2025年3月期に58百万円へ急落した後、2026年3月期は259百万円へ大幅回復(前期比344.9%増)。
回復要因は保証残高拡大による収益増加に加え、恒常的費用の見直しと回収業務の効率化。経常利益は415百万円(前期比138.9%増)と営業外収益(受取遅延損害金129百万円、償却債権取立益69百万円)が寄与。
外部要因として貸家着工件数が前年度比13.5%減と市場環境は逆風だが、既存保証残高の積み上がりが収益を下支え。営業CFは△61百万円と依然マイナスで、収納代行立替金の拡大が資金を吸収する構造は変わっていない。
成長戦略
加盟店基盤拡充・提携商品拡販・回収効率化による保証残高の継続拡大
不動産管理会社・仲介会社への営業活動を継続し、加盟店契約数・保証件数・保証残高の拡大を図る。2026年3月期も前期に引き続き堅調な増加を実現しており、収納代行立替金は9,932百万円(前期比18.8%増)に達した。
ライフカードとの提携商品(ライフあんしんプラス等)やあんしんQ-Rentを中心に、クレジットカード与信を活用した商品の拡販を推進。保証会社払い提携サービスの充実により多様な入居者ニーズへの対応を強化する。
法的回収への円滑な移行を含む回収業務の効率化に取り組み、償却債権取立益は2026年3月期69百万円(前期比68.3%増)、受取遅延損害金は129百万円(同31.1%増)と成果が顕在化。貸倒関連費用の増加を抑制しつつ回収率の向上を図る。
2026年5月12日にムニノバホールディングス株式会社による公開買付けへの賛同・応募推奨を表明。一連の手続き完了後に上場廃止となる予定であり、2027年3月期の業績予想は非開示。非公開会社としての新たな経営体制のもとで事業継続が見込まれる。
最終更新: 2026年7月19日

