事業内容
アストマックス株式会社は、創業来の金融・市場取引ノウハウを基盤に、電力取引関連事業(小売電気事業者向け卸売・業務代行)、再生可能エネルギー関連事業(太陽光13.1MW・地熱4.4MW計画・系統用蓄電所)、小売事業(特別高圧・高圧・低圧)の3事業を中核とする総合エネルギー事業会社。2026年3月期の連結営業収益は25,258百万円で、電力取引関連事業が全体の約75%を占める。
主要顧客は小売電気事業者、電力需要家(特別高圧・高圧483件)、発電事業者。ディーリング事業は2027年3月期末までに廃止予定で、エネルギー事業への経営資源集中を進めている。
ビジネスモデル
電力取引関連事業では小売電気事業者向けに電力卸売と需給管理・計画値提出等の業務代行サービスを提供し、取引量拡大と手数料収入を積み上げる。再エネ関連事業では太陽光売電・コーポレートPPA・系統用蓄電所アグリゲーター業務で安定収益を確保。
小売事業では電力トレーディングノウハウを活用した付加価値プランを需要家に提供する。発電から小売まで一貫した垂直統合モデルにより、各セグメント間の相乗効果を追求している。
企業の強み
創業来の商品先物・金融先物取引で培ったリスク管理・トレーディングノウハウを電力市場に応用し、小売電気事業者向け業務代行(需給予測・計画値提出・リスク管理)を提供。2026年3月期の電力取引関連事業営業収益は18,865百万円(前年比+44.5%)と拡大しており、AIを活用した需給管理システムも稼働している。
北海道札幌市に定格出力50MW・定格容量100MWhの系統用蓄電所を2025年11月に運転開始し、アグリゲーターとして卸電力市場・需給調整市場・容量市場での取引業務を受託。AIアルゴリズムを活用した市場予測システムを自社開発・稼働させており、他エリアへの展開も具体的に検討中である。
太陽光発電所13.1MW(発電事業)・O&M管理31.6MW・コーポレートPPA8か所を保有・運営。地熱発電(宮崎県えびの市4.4MW計画)では4本の井戸で発電能力を確認済みで、2025年11月に竹中工務店を引受先とする第三者割当増資を実施し事業基盤を強化。
複数の再エネ電源を組み合わせた多様なポートフォリオを構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
営業収益は2026年3月期に25,258百万円(前年比+22.2%)と5期中最高を更新し、2022期比で約2倍に拡大した。損益面では2025年3月期の営業損失176百万円から2026年3月期は営業利益2,635百万円へと大幅黒字転換。
外部要因として2026年3月のイラン情勢緊迫化による原油・天然ガス急騰が電力価格を押し上げ、電力取引関連事業のヘッジポジションが大幅収益計上となった。ただし電力先物取引の損益認識タイミング差異による押し上げ効果(+2,473百万円)を除いた実質ベースでは収益水準は限定的であり、来期の業績予想は非開示。
純資産は7,931百万円(前年比+57.3%)、ROE31.0%と財務体質は大幅改善。
成長戦略
エネルギートータルソリューションプロバイダーへの集中と系統用蓄電所・地熱の収益化
北海道札幌市(50MW/100MWh)で2025年11月に運用開始し、卸電力市場・需給調整市場・容量市場での取引を実施。AIアルゴリズムを活用した市場予測に基づく収益最大化を図る。他エリアへの展開も検討中で、1件は2027年3月期第1四半期末までに事業体制構築見込み。
2015年より開発着手し、4本の井戸で発電能力を確認済み。全4.4MWの連系契約は2024年度に完了。2025年11月に竹中工務店を引受人とする第三者割当増資を実施し事業基盤を強化。現在は追加調査・資本増強・資金調達・発電規模拡大の可能性を検討中。
2027年3月期末を目途にディーリング事業を段階的に縮小・廃止し、トレーディング・リスク管理ノウハウを電力取引関連事業へ移管する。2026年3月期のセグメント損失は171百万円と前年(231百万円)から縮小しており、規模縮小は進捗中。
2025年12月に低圧太陽光発電所2件を取得し保有容量を13.1MWに拡大。FIP制度への移行やリパワリングを含めた採算性向上を検討中。
O&M事業(31.6MW)・コーポレートPPA(8か所)による安定収益基盤も継続拡充。2030年までに最大年間66,000トンのCO2削減(太陽光100MW相当)を目標とする。
特別高圧・高圧市場では電力トレーディングノウハウを活用した付加価値電力プランの提案に注力し新規顧客獲得を推進。低圧市場では2025年5月開始の空室通電サービスを通じて顧客数を徐々に増加。コミットメントライン40億円を活用した大口契約獲得も視野に入れる。
最終更新: 2026年7月19日

