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ジオマテック株式会社

6907東証スタンダード電気機器

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ジオマテック株式会社6907

事業内容

ジオマテック株式会社は1953年創業の薄膜技術専業メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場に上場する。ディスプレイ向け(液晶パネル用帯電防止膜・カバーパネル用反射防止・防汚膜等)、半導体・電子部品向け(テストウエハー・次世代エネルギー部材・ヒーター・センサー等)、その他(g.moth®等ナノ構造体製品・成膜加工関連部材等)の3品目区分で事業を展開する。

宮城県金成工場・兵庫県赤穂工場・東京工場を主要生産拠点とし、ジャパンディスプレイ・シャープディスプレイテクノロジー等の大手電子部品・ディスプレイメーカーを主要顧客とする。2026年3月期の売上高は6,009百万円。

ビジネスモデル

原材料(成膜対象基板等)を顧客から有償・無償支給または自社調達し、スパッタリング等の薄膜成膜技術を用いて加工した製品を販売する受託加工型ビジネスを基本とする。加えて成膜関連部材の販売や表面加工ソリューション取引も手掛ける。

試作・単品開発を顧客課題解決の入口として位置づけ、量産受注へ繋げる開発連動型の営業モデルを採用している。

企業の強み

1953年の創業以来、真空成膜・ITO膜・スパッタリング等の薄膜技術を継続的に深化させ、ディスプレイ・半導体・電子部品・ナノ構造体と幅広い品目への応用実績を持つ。研究開発費は2026年3月期に223百万円を投じており、ファンアウトパッケージ・MEMSデバイス・GaNテンプレートウエハー等12テーマの技術開発を推進している。

宮城県金成工場・兵庫県赤穂工場・東京工場の国内3拠点体制を維持し、2026年3月期に製造設備148百万円を含む総額176百万円の設備投資を実施した。営業活動によるキャッシュ・フローは1,256百万円と前期比162.7%増加し、自己資本比率61.0%・現金及び現金同等物4,029百万円と財務基盤も安定している。

g.moth®(モスアイ構造反射防止)・g.slip®(高滑落性機能材料)・g.black™(無反射黒色シート)等の独自ブランドナノ構造体製品を保有し、汎用薄膜加工と異なる技術的参入障壁を形成している。これらは「その他」品目区分に含まれ、2026年3月期も安定的な売上を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の当期純利益638百万円のうち、法人税等調整額(益)186百万円が含まれており、繰延税金資産の回収可能性評価に基づく一時的な押し上げ効果が大きい。2027年3月期予想の当期純利益355百万円(前期比44.4%減)はこの剥落を反映しており、実力ベースの収益力を見極める必要がある。

2026年3月期の売上総利益は1,462百万円(前期1,537百万円)と減少し、売上総利益率は24.4%(前期29.1%)に低下。製造原価の材料費比率が前期23.7%から36.5%へ大幅上昇しており、材料費増加が利益率を圧迫している。

外部要因として資源価格上昇・有償支給材料コスト増も影響しており、今後の原価管理が収益性の鍵となる。

2027年3月期通期予想は売上高5,800百万円(前期比3.5%減)、営業利益350百万円(同2.6%増)、経常利益385百万円(同10.3%減)、当期純利益355百万円(同44.4%減)。半導体・電子部品向けの高成長継続が期待される一方、装置販売ソリューション関連の当期実績ゼロや「その他」品目の前期比9.3%減など、収益源の偏在リスクが残る。

米国通商政策の不確実性・中東情勢等の外部リスクも業績変動要因として注視が必要。

成長戦略

薄膜技術と生産技術の融合により半導体・新規用途での収益拡大と多角化を推進

テストウエハー向けの安定受注を基盤に、監視カメラ・産業用プリンターヘッド・次世代エネルギー向けなど新用途への展開を継続。2026年3月期に前期比31.9%増の1,876百万円を達成。2027年3月期も高成長継続を期待。

車載向け液晶ディスプレイパネル用帯電防止膜の低調を補い、カバーパネル用反射防止・防汚膜が第4四半期にかけて大幅増加。ディスプレイ品目全体で前期比16.5%増の2,855百万円を達成。

独自ナノ構造体製品の安定的な売上維持に加え、成膜加工関連部材の売上が当期大幅増加。装置販売ソリューション関連は当期実績ゼロであり、収益化が課題。

「新たな価値を顧客や社会とともに実現する生産技術主導の会社」を標榜し、生産技術強化と経営資源の有効活用を推進。販売費及び一般管理費を前期比92百万円削減し、営業利益率5.7%を維持。

最終更新: 2026年7月19日