事業内容
コーセル株式会社は1969年創業、富山市に本社を置く直流安定化電源の専業メーカーである。ユニット電源・オンボード電源・ノイズフィルタ・PRBX製品の4製品区分を展開し、半導体製造装置・FA機器・医療機器・通信機器・鉄道・航空等の幅広い産業向けに供給する。
グループは当社を含む子会社21社で構成され、日本・北米・欧州・アジア・中国の5セグメントで製造・販売を行うグローバル体制を有する。2024年4月にはLITE-ON TECHNOLOGY CORPORATIONと資本業務提携を締結し、同社が筆頭株主となった。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
日本・欧州・中国の3拠点で製造し、北米・アジアを含む5地域の販売網を通じて直流安定化電源を供給する。汎用性の高いカタログ品を主軸とすることで開発効率と在庫管理を両立し、半導体製造装置・医療機器等の高信頼性要求市場に対してプレミアム価格での販売を実現する。
目標とする連結営業利益率は15%以上であり、過去には16.7%(2024年5月期)を達成した実績を持つ。
企業の強み
2025年5月期末の自己資本比率は93.1%(前期末86.6%)、現金及び現金同等物は26,552百万円(前期末比11,158百万円増)。LITE-ONとの資本業務提携に伴う第三者割当増資(7,940百万円)・自己株式処分(3,608百万円)により財務基盤が一段と強化された。
無借金経営を維持しており、設備投資・研究開発を自己資金で賄う方針。
日本・欧州(スウェーデン・ドイツ)・中国の3製造拠点と、北米・アジアを含む5地域販売網を保有。2025年5月期の地域別売上高は日本16,523百万円、欧州6,263百万円、アジア2,667百万円、北米1,600百万円と分散されており、特定地域への過度な依存を回避している。
ISO9001(1993年取得)・ISO14001(1999年取得)に基づく品質管理体制のもと、半導体製造装置・医療機器・鉄道・航空等の高信頼性要求分野に製品を供給。医療用電気機器規格対応のUMCSシリーズ・UMPSシリーズ・UMAシリーズ等、規格対応製品の継続的な市場投入により参入障壁の高い市場での地位を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024年5月期の41,437百万円をピークに2025年5月期27,052百万円(前期比34.7%減)、2026年5月期25,046百万円(同7.4%減)と2期連続で大幅減収。営業利益は2024年5月期6,913百万円から2025年5月期628百万円、2026年5月期は695百万円の営業損失に転落した。
当期純損失は2026年5月期3,406百万円と前期113百万円から大幅拡大したが、これはPowerbox株式譲渡に伴う関係会社整理損3,644百万円が主因。外部要因として、半導体製造装置・FA機器向け需要の調整局面が長期化したことが売上低迷の背景にあるが、2026年5月期の受注高は前期比59.8%増と急回復しており、2027年5月期は売上高28,875百万円・営業利益1,335百万円への回復を会社側は予想している。
成長戦略
受注急回復を売上に転換しつつ、LITE-ON提携・新製品拡販・欧州再編で収益体質を改善
LITE-ON TECHNOLOGY CORPORATIONとの連携によりCOSELSYNC.ブランド製品およびLITEON製品の拡販を日本・北米・欧州・アジア全拠点で推進。製品ラインナップ拡充により顧客ニーズへの対応力を強化し、既存顧客深耕と新規顧客獲得の両面で売上拡大を図る。
PDAシリーズ・MUシリーズ・DCS1400B・UMHA120F等を2026年5月期に市場投入。FA制御機器・半導体製造装置・医療機器等の幅広い用途向けに製品ラインナップを拡充し、重点顧客への提案活動を強化することで受注残高(12,810百万円)の売上転換を加速する。
2026年5月20日付でPowerbox International ABの株式譲渡契約を締結し、次期中に連結除外を見込む。欧州セグメントは2026年5月期に723百万円の損失を計上しており、Powerbox切り離しにより欧州事業の収益構造を改善。
COSEL EUROPE GmbHを中心とした欧州販売体制を継続する。
第11次中期経営計画においてDOE下限水準を3.5%から4.5%に引き上げ、2027年5月期年間配当を60円(前期比5円増)に設定。業績回復局面においても安定的・継続的な株主還元を実施し、資本効率の向上と投資家からの信頼確保を図る。
最終更新: 2026年7月17日

