事業内容
株式会社日本マイクロニクス(MJC)は1970年創業の半導体計測器具・検査機器メーカーで、東京証券取引所プライム市場に上場。主力のプローブカード事業が連結売上高の97.7%を占め、半導体ウェーハ検査工程で使用されるプローブカードを開発・製造・販売する。
2005年に世界初の8インチウェーハ一括測定プローブカードを製品化し、HBM(広帯域メモリ)向けで圧倒的な市場優位性を確立。Samsung Electronics・Micron Memory Taiwanを主要顧客とし、海外売上高比率は92.6%に達するグローバル企業。
国内3工場・海外3カ国の生産拠点と世界的な販売・保守ネットワークを有する。
ビジネスモデル
半導体メーカーの仕様に基づきプローブカードをカスタム設計・製造し、ウェーハ検査工程に不可欠な消耗品として継続的な需要を獲得する。設計から組立・検査までの一貫生産体制と自社開発の生産装置により差別化を図り、売上総利益率48.2%・営業利益率23.6%(2025期)の高収益構造を実現。
研究開発費は売上高の9.4%(6,619百万円)を投じ、技術優位性を維持する。
企業の強み
2005年に世界初の8インチウェーハ一括測定プローブカードを製品化して以来、メモリ向けプローブカードで市場優位性を確立。2025期のプローブカード事業売上高は68,525百万円(前年同期比28.0%増)、セグメント利益率30.4%を達成。
生成AI普及を背景としたHBM需要拡大を確実に取り込んでいる。
Samsung Electronics Co., Ltd.が売上高の49.9%(35,007百万円)、Micron Memory Taiwan Co., Ltd.が21.4%(14,990百万円)を占め、両社合計で71.3%に達する。世界トップクラスのメモリメーカーとの長期的・継続的な取引関係が安定収益の基盤となっている。
2025期に総額15,252百万円の設備投資を実施し、青森工場新棟(2024年12月増築)への投資を含む生産能力増強を推進。研究開発費は6,619百万円(売上高比9.4%)を投じ、次世代プローブカードの要素技術・製造技術開発を継続。
有形固定資産は前期末比9,186百万円増の38,744百万円に拡大。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高推移は2021期39,998百万円→2022期44,321百万円→2023期38,292百万円(一時落ち込み)→2024期55,643百万円→2025期70,173百万円と急回復・加速。2026年12月期第1四半期は売上高20,945百万円(前年同期比48.3%増)、営業利益5,647百万円(同97.6%増)、純利益4,392百万円(同162.5%増)と加速成長が継続。
外部要因として生成AI拡大を背景としたデータセンター向けGPU・HBM需要の旺盛さが業績を牽引。売上原価率は前年同期の46.1%から52.7%へ上昇したが、販管費が4,756百万円から4,250百万円へ減少し営業利益率は27.0%(前年同期20.2%)に改善。
補助金収入1,000百万円の特別利益計上も純利益を押し上げた。
成長戦略
HBMシェアNo.1維持・ノンメモリ拡大・TE事業再建の三本柱で高成長継続を目指す
HBM市場の需要継続を背景に、メモリ向けプローブカードの生産能力を継続拡大。2026年12月期第1四半期末の機械装置及び運搬具(純額)は14,161百万円と前期末比1,802百万円増加。減価償却費も前年同期比77.7%増の1,624百万円に拡大しており、設備投資の積み上がりが確認できる。
車載・産業用途向けノンメモリ分野は在庫調整が進んでいるものの市況回復は限定的。MEMSタイププローブカードによる新規顧客開拓を推進し、HBM依存からの収益分散を図る中長期戦略。現状はAI分野のみが好調という二極化が継続しており、ノンメモリ分野の本格回復は先行き不透明。
TE事業は2026年12月期第1四半期に売上高316百万円(前年同期比31.4%減)、セグメント損失310百万円と赤字が拡大。新型テスタ「Testalio」およびマニュアルプローバ「Excelyze」の開発・拡販を推進しているが、収益化には至っておらず再建途上。
半導体テストソケットは堅調な売上を維持しているものの、事業全体の黒字転換は課題として残存。
最終更新: 2026年7月17日

