事業内容
SMK株式会社は1925年創業の電子部品専業メーカーで、2025年4月に創立100周年を迎えた。主力事業はCS(コネクション・システム)事業部によるコネクタ・ジャックの製造販売と、SCI(センシング、コミュニケーション&インターフェース)事業部によるリモコン・カメラモジュール・センサー等の製造販売の2本柱。
車載・家電・産機・情報通信の4市場を主要顧客層とし、国内3拠点に加え米国・メキシコ・中国・シンガポール・マレーシア・フィリピン等にグローバル生産・開発拠点を展開する。連結子会社23社・関連会社1社で構成され、東京証券取引所プライム市場に上場している。
ビジネスモデル
CS事業部とSCI事業部が車載・家電・産機・情報通信の各市場向けに電子部品を製造・販売することで収益を得る。国内外の自社工場でのトランスナショナル生産体制を基盤とし、各地域でのワンストップソリューション(営業・設計・生産の一貫体制)を提供する。
不動産賃貸・労働者派遣事業(その他セグメント)が安定的な営業外収益を補完し、グループ全体の収益構造を下支えしている。
企業の強み
1925年創業以来、米国・メキシコ・中国・シンガポール・マレーシア・フィリピン等に生産・開発拠点を展開。国内3拠点を含むグローバルネットワークにより、各地域でのワンストップソリューション体制を構築している。2026年3月期の設備投資額は2,184百万円、研究開発費は2,891百万円に達する。
特定市場への依存を避けた4市場分散構造を持ち、2026年3月期はCS事業部が車載・家電・産機市場の好調で売上高22,520百万円(前期比1.6%増)を達成。情報通信市場が低調でも他市場でカバーできる事業ポートフォリオが収益の安定性に寄与している。
グループ全工場で製造工程の自動化率を前年比1.7%向上させ、AI活用による外観検査・故障予知・不良原因分析を内製化で推進。東莞工場製自動機のマレーシア工場導入など拠点間横断連携も実施しており、固定費削減と品質向上を同時に追求している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期の54,842百万円をピークに低迷が続き、2026年3月期は48,204百万円(前期比+0.3%)と横ばい。市場別では車載(+6.8%)・産機(+1.8%)が牽引した一方、情報通信(△16.2%)が大幅減少。
営業利益は2024年3月期△1,243百万円・2025年3月期△220百万円の2期連続損失から430百万円へ黒字転換。販管費削減(△490百万円)と特別損失の縮小(前期1,520百万円→当期391百万円、事業構造改革費用消滅)が寄与。
ただし法人税等負担810百万円により純利益は56百万円にとどまる。包括利益は2,825百万円と為替換算調整勘定(+1,455百万円)・退職給付調整(+656百万円)等のOCI改善が大きく、純資産は31,156百万円・自己資本比率54.1%へ改善した。
成長戦略
構造改革プログラムによる不採算事業撤退と成長分野集中で2027年3月期黒字拡大を目指す
2025年3月25日公表の構造改革プログラムに基づき、不採算事業の撤退・縮小と成長性・採算性の高い分野へのリソース集中配分を推進。人員数・人材ポートフォリオの最適化と規模適正化によるコスト構造見直しを実施中。2026年3月期に構造改革費用の支払い820百万円を計上し実行フェーズに移行。
車載市場ではカメラ・電装・バッテリー関連・2輪車向けの拡大を継続し、産機市場では再生可能エネルギー・半導体・AI分野向け投資の回復を取り込む。2026年3月期にCS事業部売上高22,520百万円・営業利益1,187百万円を達成しており、グループ収益の中核として拡大を図る。
欧米家電市場の伸び悩みや情報通信市場の競争激化に対応し、車載ユニット・E-Bike用ユニット・スイッチ等の成長品目へ注力。売価改定・原価低減・固定費削減を推進し、2026年3月期の営業損失378百万円(前期比930百万円改善)からの黒字転換を目指す。
通信モジュール事業のSCI移管による事業効率化も進行中。
「音声によるあたまの健康度分析技術」と「筋電センサー」の2事業にリソースを集中し事業化を加速。通信モジュール事業のSCI移管により選択と集中を徹底。2026年3月期の営業損失は379百万円(前期446百万円から改善)と縮小傾向にあるが、売上高62百万円と事業化は依然遅延している。
グローバルでの生産体制効率化、顧客ニーズに対応した新製品投入、売価改定、固定費削減を強化。2027年3月期の業績予想前提為替レートは1米ドル155円を想定。AIサーバー・データセンター関連分野の拡大を新規需要として取り込む方針。
最終更新: 2026年7月19日

