特定顧客・業界への売上集中
当社グループの主要顧客は通信事業者および通信機器メーカーの研究開発・製造部門に集中しており、これら顧客の経営動向や通信ネットワークの開発進捗に業績が大きく左右される。顧客層の多様化・新規顧客獲得を進めているものの、集中が緩和されない場合は特定業界の業況変動の影響を直接受け続けるリスクがある。
新技術開発段階での採用失敗リスク
当社製品は通信事業者・通信機器メーカーの研究開発部門における新技術開発の初期段階から採用されることで、その後の製造・保守部門への展開につながる構造を持つ。研究開発段階で競合他社製品が採用された場合、以降の受注機会を広範に失うとともに、棚卸資産の簿価切下げ・固定資産の減損・繰延税金資産の計上額への影響を通じて業績に悪影響を及ぼす可能性がある。対応として最新技術への対応製品開発と顧客研究開発部門への積極的な働きかけを継続している。
製品納期遅延・不具合リスク
通信業界の技術開発競争の激化により開発期間が数ヶ月という極端に短いプロジェクトが増加しており、納期遅延や製品不具合が顧客の開発計画に影響を与えるリスクが高まっている。不具合発生時には当社グループおよび製品の評価を大きく毀損するほか、想定を超える瑕疵対応費用が品質保証引当金の見積を上回った場合に追加損失が発生する可能性がある。ISO9001認証取得により品質向上と納期厳守に努めているが、完全な回避は保証されない。
電子部品の製造中止・供給遅延
当社ハードウェア製品は3年から7年と製品寿命が長い一方、電子部品の技術革新は急速であり、出荷途中に採用部品が製造中止となるリスクがある。また半導体関連部品の一部は特定サプライヤーに依存しており、供給遅延が生じた場合に代替調達が困難なケースがあるほか、ウクライナ問題に端を発した資源価格高騰や急速な円安による為替変動も重なり、合理的な価格での部品確保が困難となる可能性がある。入手経路の多様化や長寿命部品の採用に努めているが、販売・製造計画への影響を完全には排除できない。
受注見込みによる先行開発リスク
当社グループは売買契約締結前に顧客との信頼関係に基づきソフトウェア開発を先行着手することがあり、その後に契約締結に至らなかった場合や他顧客からの需要が発生しなかった場合、棚卸資産の収益性低下による簿価切下げ・固定資産の減損・繰延税金資産の計上額に影響が生じ業績に悪影響を及ぼす可能性がある。現在までに大きな問題は発生していないものの、市場環境の変化や顧客との関係悪化により同様のリスクが顕在化する可能性は否定できない。
知的財産権の侵害・漏洩リスク
当社グループは従来、特許申請や著作権登録を積極的に行ってこなかった経緯があり、企業秘密の第三者への不適切な漏洩や当社取得特許の他社による侵害、ブランド価値を毀損する模倣が行われた場合に事業・業績に悪影響が生じるリスクがある。また、当社グループが他社の知的財産権を侵害しているとされた場合、ライセンス料の支払いや設計変更費用が発生する可能性がある。今後は国内外において特許等の知的財産権取得に積極的に取り組む方針を示している。
人材確保・育成の失敗リスク
当社グループの競争力は開発エンジニアの開発力に大きく依存しており、優秀なエンジニアの採用が計画通り進まない場合、製品開発の進捗に重大な影響を与え業績に悪影響を及ぼすおそれがある。社内各部門が少人数運用に依存している現状では、重要な役割を担う従業員の退職が管理業務や情報開示業務にも支障をきたすリスクがある。ISO45001認証取得やワークライフバランス充実・ダイバーシティ推進等の施策を講じているが、計画通りの実現は保証されない。
海外展開に伴うカントリーリスク
当社グループは外国籍人材の登用により海外市場開拓を進めているが、海外各国・地域の景気変動による需要縮小、予期しえない法律・規制・租税制度の変更、政治情勢の急変による社会混乱等が業績に悪影響を与えるおそれがある。また各国通信事業者の経営動向による次世代通信システムへの移行遅れやビジネス慣習の違い等、不確定要素が多数存在する。新市場でのプレゼンスは現状低く、事業上の経験も不足しているため、リスクが顕在化した際の対応力に限界がある。
為替・金利・時価変動リスク
当社グループは外貨建取引を行っており、昨今の急速な為替相場の変動が連結財務諸表上の外貨預金・売掛金・買掛金の円換算額に影響し業績を左右する可能性がある。また有価証券および投資有価証券を保有しており、信用リスク・金利動向・為替市場・株式市場の変動により時価評価額が低下し損失が発生する可能性がある。さらに繰延税金資産については将来の課税所得が見込みを下回る場合に計上額が大きく変動し、経営成績および財政状況に悪影響を及ぼすリスクがある。
情報漏洩・コンプライアンス違反
当社グループは製品販売・サポートを通じて個人情報や営業秘密を保持しており、情報漏洩が生じた場合には法令違反・守秘義務違反による損害賠償請求や社会的信用の低下を招くおそれがある。また「アルチザフィロソフィ」に基づくコンプライアンス徹底や内部通報制度を整備しているものの、法令違反・社会規範逸脱行為が発生した場合には顧客からの取引停止・罰則金・損害賠償請求等が生じる可能性がある。電波法等の規制を受ける製品を開発していることから、製造物責任法に基づく損害賠償リスクも併存している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月28日

