株式会社アルチザネットワークス logo

株式会社アルチザネットワークス

6778東証スタンダード電気機器

株式会社アルチザネットワークス logo
株式会社アルチザネットワークス6778

事業内容

株式会社アルチザネットワークスは1990年創業、東証スタンダード市場上場の通信テストソリューション専業企業。移動体通信分野ではプロトコル・シミュレータと呼ばれる通信計測機(DuoSIM-5G等)の開発・販売、固定通信分野ではネットワーク監視装置etherExtractor等の開発・販売を行う物販セグメントと、通信テストサービス・保守を担うサービスセグメントの2事業を展開。

主要顧客はNTTドコモ・富士通・ソフトバンク等の通信事業者・通信機器メーカーで、子会社の株式会社シー・ツー・エムを含むグループで通信インフラの品質・信頼性向上を支援している。

ビジネスモデル

物販セグメントでは5G対応プロトコル・シミュレータやネットワーク監視装置を自社開発・販売し、通信事業者・機器メーカーの研究開発・品質保証ニーズに応える。サービスセグメントでは同製品群を活用したテストサービス受託・保守・コンサルティングを提供し、安定的な継続収益を確保する。

2025年7月期はサービスが売上高1,255百万円・営業利益371百万円と収益の柱となり、物販の先行開発コストをカバーする構造となっている。

企業の強み

1991年の自社製品販売開始以来、SS7・W-CDMA・LTE・5Gと各世代の通信規格に対応した計測機を継続開発。2019年に5GテストシステムDuoSIM-5Gを製品化し、国内通信事業者への納入実績を持つ。

2025年7月期の物販受注高は1,241百万円(前期比74.0%)と減速しているものの、30年超の技術蓄積が参入障壁を形成している。

2025年7月期のサービスセグメントは売上高1,255百万円(前期比9.6%増)、営業利益371百万円(前期比211.9%増)を達成。固定費削減効果も加わり、営業利益率は約29.6%に達した。

テストサービス受託・保守・DuoSIM-5Gレンタルを組み合わせた安定収益モデルが機能しており、物販の損失を補完する収益の柱となっている。

2025年7月期末の純資産は6,561百万円。当期は余剰資金を国債・社債等の安全性の高い有価証券に投資し、受取利息・配当金157百万円を計上。

投資有価証券残高が3,365百万円増加し、固定資産合計4,464百万円の大部分を占める。財務的な安定性が高く、研究開発投資の継続を自己資金で賄える体制を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年7月期第3四半期累計の売上高は1,862百万円(前年同期比12.0%減)、営業利益は191百万円(同22.8%減)と減収減益が継続。国内既存顧客の5G向け研究開発投資の回復が想定を下回り、海外向け物販も受注に至らなかった。

通期業績予想を売上高2,575百万円(前期比3.9%減)、営業利益155百万円(同33.8%増)に修正しており、第4四半期単独での売上高は713百万円が必要な計算となる。

第3四半期累計の親会社株主帰属純利益は277百万円(前年同期比44.8%増)と大幅増益だが、これは法人税等調整額の縮小(前年同期104百万円→当期28百万円)による税効果恩恵が主因。営業利益は191百万円と前年同期比22.8%減であり、本業の収益力は低下している。

投資有価証券からの受取利息・配当金140百万円が経常利益を下支えする構造は継続しており、本業利益と財務収益の逆転状態が続いている。

通信事業者の5G面展開一巡と加入者獲得競争によるサービス低価格傾向を背景に、設備投資額の減少傾向は続く見通し。外部要因として、米国新政権の関税政策や地政学リスクがサプライチェーン再編・輸入コスト上昇を通じた追加的な逆風となりうる。

一方、6G研究開発・AI基盤・NTNへの選別的戦略投資は継続しており、これらの領域での受注獲得が物販回復の鍵となるが、第4四半期においても国内顧客の投資動向は引き続き不透明と会社側は説明している。

成長戦略

5G-Advanced・6G・海外展開・AI-RAN/NTN新領域の4軸で次の成長サイクルを構築

国内5G契約数が1億件を突破し業界の焦点が5G高度化・6Gへ移行する中、対応製品の開発を継続。既存顧客の研究開発投資回復を待ちつつ、次世代規格対応製品で先行優位性の維持を図る。ただし第4四半期も国内投資動向は不透明。

海外向け物販は当第3四半期累計で受注に至らず、当初予想を下回る結果となった。引き続き市場開拓活動を継続しているが、具体的な受注獲得には至っておらず、進捗は遅れている状況。

AI-RANはアライアンス設立を経て実証から実装・商用化フェーズへ進展。衛星通信を活用したNTNの商用サービス本格化に伴う需要取り込みを目指す。これらの領域への対応製品開発・商材開拓を継続中。

DuoSIM-5Gのレンタル・保守サービス収入は当第3四半期累計で増加しており、新規契約獲得による堅調推移を確認。評価受託業務の受注回復が課題だが、販売管理費等の削減を進め収益性改善を継続。

最終更新: 2026年7月17日