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東京コスモス電機株式会社

6772東証スタンダード電気機器

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東京コスモス電機株式会社6772

事業内容

東京コスモス電機は1957年創業の電子部品メーカーで、東京証券取引所スタンダード市場に上場。可変抵抗器と車載用電装部品(角度センサ・フィルムヒーター等)の製造販売を主力事業とし、国内製造子会社3社・中国2社・台湾・米国の計8社の連結グループを形成する。

主要顧客は国内自動車メーカー・農業機械・建設機械メーカーおよび産業機器・民生機器メーカーで、台湾・米国・中国の販売子会社を通じた海外販売網も有する。2026年3月期の連結売上高は9,601百万円。

ビジネスモデル

抵抗素材技術を核に、可変抵抗器・角度センサ・フィルムヒーターを自社開発・製造し、国内外の産業機器・自動車メーカーへ直接販売する。国内3工場・中国2工場で生産し、台湾・米国・中国の販売子会社を通じて海外需要を取り込む。

収益は製品販売による売上総利益が主体で、可変抵抗器セグメントは高い利益率(2025年3月期27.9%)を誇る。

企業の強み

2025年3月期の可変抵抗器セグメントは売上高4,154百万円に対しセグメント利益1,160百万円、利益率27.9%を達成。創業以来67年にわたり培った抵抗素材技術と小ロット・多品種対応の開発体制が高付加価値製品の供給を可能にし、競合他社が短期間で模倣困難な技術的参入障壁を形成している。

国内製造子会社3社(白河・中津・会津)、中国製造子会社2社(煙台・広州)、台湾・米国・中国の販売子会社を含む計8社の連結グループを構築。製造と販売の両面でグローバルな供給体制を自社グループ内で完結させており、顧客への安定供給力と海外市場へのアクセスを同時に確保している。

ADAS向けフィルムヒーターやターゲットシミュレーター、非接触式センサ等の新規開発製品を継続的に研究開発(2026年3月期の車載用電装部品研究開発費430百万円)。自動車グレードの厳格な信頼性基準を満たす実績を背景に、完成車メーカーや大手システムサプライヤーへの直接指名受注を目指す「スーパーTier2」戦略の技術基盤を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高9,601百万円(前期比▲8.6%)、営業利益457百万円(前期比▲56.1%)、当期純利益28百万円(前期比▲96.0%)と急激に悪化した。売上高は2022年3月期(9,511百万円)を僅かに上回る水準に後退し、当期純利益は実質的に消失した。

外部要因として市場環境の悪化(需要減速・在庫調整)が影響したとみられるが、固定費負担の重さが利益の急落を増幅させた構造的問題も浮き彫りとなった。

2026年5月29日付の訂正により、営業CF(602百万円→544百万円)、投資CF(▲156百万円→▲249百万円)、財務CF(▲864百万円→▲786百万円)が修正された。損益への影響はないとされるが、売上債権・棚卸資産・仕入債務・リース債務等の複数項目にわたる誤りは、財務情報の正確性管理に対する投資家の信頼を損なうリスクがある。

現金及び現金同等物期末残高2,950百万円は変わらず、流動性自体に問題はない。

売上高が2023年3月期(10,713百万円)をピークに3期連続で減少し、2026年3月期は当期純利益が28百万円まで急落した。国内自動車メーカー等の特定顧客・特定市場への依存度が高い事業構造において、外部要因として市場環境の悪化が直撃した形であり、収益の振れ幅の大きさが改めて確認された。

第2次中期経営計画の進捗と新規顧客獲得の実効性が今後の評価軸となる。

成長戦略

第2次中計(2025〜2027年3月期)で技術・収益・財務・株主還元の4軸強化

車載用電装部品セグメントにおいてADAS向けフィルムヒーターおよびターゲットシミュレータ等の新規開発製品を展開し、既存顧客以外への販路拡大を図る。2026年3月期の業績悪化を踏まえると、新規顧客獲得の実効性が収益回復の鍵となる。

第2次中期経営計画に基づき、2024〜2026年度の3年間で設備投資・研究開発費合計20億円を計画。訂正後の投資CF▲249百万円(有形固定資産取得261百万円、無形固定資産取得31百万円)が示すとおり、2026年3月期も投資を継続している。

可変抵抗器セグメントの高収益構造を維持しつつ、全社的な生産性向上施策を推進。2026年3月期は営業利益率4.8%(前期9.9%)まで低下しており、固定費削減・工程改善による収益力回復が急務となっている。

2026年3月期においても配当金の支払額233百万円(訂正後財務CF内)を実施しており、当期純利益が28百万円に急落する中でも株主還元を継続した。財務体質の維持と株主還元のバランスが今後の課題となる。

最終更新: 2026年7月19日