事業内容
アルプスアルパインは、スイッチ・センサー・通信デバイス等の電子部品(コンポーネント事業)、センサー・通信デバイス(センサー・コミュニケーション事業)、車載インフォテインメント・ディスプレイ・サウンド等のモジュール・システム(モビリティ事業)の3事業を中核に、23カ国183拠点で約15,000種類の製品・サービスを展開する。主要顧客はApple Inc.をはじめとする大手スマートフォンメーカー、日本・北米・欧州の大手自動車メーカー(Tier1)、世界の自動車部品メーカー(Tier2)、ゲーム機器・家電メーカー等多岐にわたる。
2026年3月期の連結売上高は1,019,459百万円。
ビジネスモデル
車載市場では完成車メーカーとの受託開発に基づく専用設計品を納入するTier1ビジネスと、部品メーカー向けに専用品・標準品を供給するTier2ビジネスを展開。モバイル市場ではApple Inc.等の大手スマートフォンメーカーへ電子部品を供給し、2026年3月期の同社向け売上高は236,625百万円(全体の23.2%)。
各事業で受注開発・量産・グローバル供給の一貫体制を構築し、営業活動によるキャッシュ・フロー95,900百万円を創出している。
企業の強み
Apple Inc.向け売上高は2026年3月期に236,625百万円(前期比3.5%増)で、連結売上高の23.2%を占める。コンポーネント事業のモバイル向け売上は複数期にわたり安定的に拡大しており、大手顧客との長期的な取引関係が収益の安定性を支えている。
日本・北米・欧州・中国・アジアに183拠点を持ち、中国だけで複数の製造子会社を運営。メキシコ・チェコ・ハンガリー等にも生産拠点を有し、顧客の生産地に近接した供給体制を構築している。この広域ネットワークが多様な顧客・市場への対応力を支えている。
磁気・電波・静電・音響・アクチュエーション等の五感要素技術を融合したマルチモーダルセンシングを中核技術として保有し、自社IC設計技術と一体化した製品開発を推進。東京大学との共同研究による量子物質を用いた磁気センサー開発など、次世代技術への先行投資も実施している。
研究開発費は2026年3月期に21,927百万円。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は802,854百万円(2022期)から1,019,459百万円(2026期)へ5期連続増収。営業利益は2024期に19,711百万円まで落ち込んだ後、2025期34,106百万円、2026期42,043百万円と2期連続で回復した。
2026期の営業利益率は4.1%(前期3.4%)に改善。外部要因として、中国市場での日欧米系自動車メーカーの減産影響が今期も残存したが、Tier2ビジネスの堅調推移とモバイル・民生市場の需要拡大が補完した。
一方、親会社株主帰属当期純利益は26,879百万円と前期比29.0%減となり、前期の特別利益剥落の影響が顕著に表れた。営業CFは95,926百万円と前期65,817百万円から大幅改善し、キャッシュ創出力は向上している。
成長戦略
モビリティ収益改善・センサー領域投資・ROIC経営を柱とする中期経営計画2027
デジタルキャビン領域を中心とした高付加価値製品へのシフト、不採算製品の撤退、製品ポートフォリオの選択と集中、生産拠点再編を推進。2026年3月期に減損損失4,201百万円を計上しサウンド製品等の低収益資産を整理。2027年3月期の同事業営業利益予想は190億円(前期比34.3%増)。
中期経営計画2027における「次の主力事業仕込み」の中核として、センサー・コミュニケーション事業への資本・人的投資を強化。2026年3月期の同事業有形・無形固定資産増加額は7,918百万円。2027年3月期は売上高870億円・営業利益5億円(黒字転換)を予想しており、損失縮小が進む。
ROICを基軸とした投資判断の徹底と事業ポートフォリオ管理を推進。株主還元はDOE3%を目安とし、2026年3月期は年間配当62円(配当性向46.0%)、2027年3月期は64円を予定。
2026年3月期に自己株式取得20,003百万円を実施し資本効率向上を図った。時価ベース自己資本比率は51.9%(前期42.2%)に上昇。
最終更新: 2026年7月19日

