事業内容
ソニーグループは「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」をPurposeに掲げ、ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)、音楽、映画、エンタテインメント・テクノロジー&サービス(ET&S)、イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)の5セグメントを中核に事業を展開する。PlayStation・Sony Music・Sony Picturesといったグローバルブランドを擁し、コンシューマー向けエンタテインメントから半導体センサーまで幅広い領域をカバーする。
2025年10月には金融事業(SFGI)のパーシャル・スピンオフを完了し、エンタテインメントとテクノロジーに特化した事業構造へ転換を進めている。連結子会社1,453社、持分法適用会社132社を擁し、継続事業ベースの売上高は124,796億円(2025年度)に達する。
ビジネスモデル
ソニーはハードウェア販売を起点にデジタルソフトウェア・サブスクリプション・広告等の高マージン収益を積み上げる「プラットフォーム×コンテンツ」モデルを基本とする。G&NSではPS5インストールベースを基盤にPS Plusや自社制作ゲームで継続収益を獲得し、音楽・映画ではIPカタログへの継続投資でストリーミング・ライセンス収入を安定化させる。
I&SSではイメージセンサーの技術優位を活かしモバイル・車載向けに高付加価値製品を供給する。各セグメントが相互にIPやプラットフォームを活用するグループシナジーも収益構造の特徴である。
企業の強み
2025年度G&NSセグメントは営業利益463,258百万円と過去最高を更新。デジタルソフトウェア・アドオンコンテンツは2,415,305百万円(前年度比+124,807百万円)、PS Plusを中心とするネットワークサービスは763,126百万円(前年度比+93,253百万円)と拡大し、ハードウェア依存から高マージンのソフト・サービス収益へのシフトが進んでいる。
I&SSセグメントは2025年度売上高2,151,533百万円・営業利益357,318百万円と過去最高を更新。画素構造・積層技術・回路・プロセスにわたる深いアナログ技術の知見を蓄積し、容易に模倣できない競争優位を有する。
モバイル向け大判化トレンドへの対応と製品ミックス改善が収益性向上に寄与している。
2025年度音楽セグメントは売上高2,120,110百万円・営業利益446,986百万円と過去最高を更新。Pink Floyd・Queenのカタログ取得やPeanuts Holdings持分追加取得(持分比率80%)など継続的なIP投資を実施。
ストリーミング収入(852,672百万円)・音楽出版(419,864百万円)・映像メディア・プラットフォーム(325,342百万円)の多層的収益構造が安定成長を支えている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2025年度(2026年3月期)の継続事業売上高は12,479,620百万円(前年度比+3.7%)、営業利益は1,447,507百万円(同+13.4%)と増収増益。営業利益率は11.6%(前年度10.6%)に改善。
一方、SFGIスピンオフに伴う累積OCI振替損失1,377,795百万円の計上により、連結当期純損失は△302,492百万円(継続事業純利益は1,055,266百万円)。過去5期の財務推移では、2022年度以降の売上高は9,921,513百万円→12,479,620百万円と拡大基調。
営業利益は2022〜2024年度に1,200,000百万円前後で横ばいが続いた後、2025年度に1,276,635百万円、2026年度に1,447,507百万円と加速的に改善。外部要因として円安が米ドル建て収益の多いI&SS・G&NSの円換算売上高を押し上げた。
2027年3月期は営業利益1,600,000百万円を予想。
成長戦略
「Creative Entertainment Vision」のもとIP・エンゲージメント・テクノロジーの三位一体でグループシナジーを最大化
PS5インストールベースを基盤にデジタルソフトウェア・アドオンコンテンツ(2025年度2,415,305百万円)とPS Plusネットワークサービス(763,126百万円)の高収益リカーリング収入を拡大。PC等マルチプラットフォームへの自社IPの展開によりリーチを拡大し、PSNをグループ共通エンゲージメントプラットフォームとして活用するシナジー戦略を推進。
積層型CMOSセンサーの技術優位性を維持しつつ、次世代製造プロセス(TRISTA等)の導入による高付加価値製品の差異化を強化。モバイル向けに加え車載向けイメージセンサーの金額シェア拡大とデータセンター向け半導体レーザー需要の取り込みを推進。2025年度営業利益357,318百万円と大幅増益を達成。
音楽ストリーミング(852,672百万円)・映像メディア・プラットフォーム(325,342百万円)の継続成長に加え、Crunchyrollを軸とするアニメIPのグローバル展開とゲーム・音楽・映画のクロスIP連携を強化。Peanuts Holdings LLCの持分追加取得等によるIPポートフォリオ拡充も継続。
2025年度音楽営業利益446,986百万円と過去最高水準を更新。
SFGIのパーシャル・スピンオフ(2025年10月1日実行)により金融事業を連結除外し、エンタテインメント・テクノロジー事業に経営資源を集中。2025年度に自己株式取得522,089百万円を実施。
後発事象として2026年5月8日に上限2億3,000万株・5,000億円の新たな自己株式取得枠を設定し、184,494,319株の消却も決定。年間配当は25.00円(前年度20.00円)に増配、2027年3月期は35.00円を予想。
ET&Sセグメントは2025年度売上高2,260,532百万円(前年度比△148,743百万円)と減収。ディスプレイ事業(△121,472百万円)の低迷が主因。
αシリーズを中心とするイメージング事業のクリエイター向けソリューション強化とサプライチェーン最適化・固定費削減によるオペレーション改善で収益性回復を目指す。2025年度営業利益は158,584百万円(前年度比△32,342百万円)と減益。
最終更新: 2026年7月19日

