事業内容
ジーエス・ユアサ コーポレーションは、2004年に日本電池とユアサ コーポレーションの株式移転により設立された電池・電源装置の総合メーカーである。当社グループは当社及び51社の子会社・19社の関連会社で構成され、自動車用・二輪車用鉛蓄電池(国内・海外)、産業用電池・電源システム、車載用リチウムイオン電池、宇宙・航空・防衛向け特殊電池など幅広い製品ラインアップを有する。
主要顧客は自動車メーカー・補修市場・社会インフラ事業者・官公庁等に及び、国内外51カ国以上に事業基盤を持つグローバル企業である。2026年3月期の連結売上高は608,995百万円に達している。
ビジネスモデル
自動車用鉛蓄電池(国内・海外)が売上高の約62%を占めるコア事業として安定収益を生み出し、補修用電池の更新需要が継続的な売上基盤を形成する。産業電池電源セグメントはESS・非常用電源等の高付加価値製品で高い利益率を確保し、車載用リチウムイオン電池はHV・PHEV向けに販売数量を拡大中である。
各セグメントが相互補完的に機能する全方位体制が収益の安定性を支えている。
企業の強み
鉛蓄電池(自動車・産業)、車載用リチウムイオン電池、宇宙・航空・防衛向け特殊電池まで幅広い製品群を保有し、特定市場の変動リスクを分散している。2026年3月期において自動車電池・産業電池電源・車載用リチウムイオン電池の全セグメントが増収を達成しており、ポートフォリオの安定性が実績として確認できる。
当社の電池は250機以上の人工衛星や宇宙ステーション補給機等の宇宙機に搭載されており、軌道投入容量で世界トップクラスを維持している。ボーイング787型機向けリチウムイオン電池やH-IIA・H3ロケット用電池の納入実績を有し、高信頼性が求められる分野での競争優位を確立している。
2026年3月期において、連結売上高6,089億円(目標6,000億円)、のれん等償却前営業利益610億円(目標520億円)、ROE11.5%(目標9.5%)、ROIC14.8%(目標13%)と全主要指標で目標を上回り、収益力強化施策の実効性を数値で示した。自己資本比率も53.3%と財務健全性を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期432,133百万円から2026年3月期608,995百万円へ5期で41%拡大。営業利益は同期間に22,664百万円から60,172百万円へ約2.7倍に増加し、営業利益率は5.2%から9.9%へ大幅改善した。
2026年3月期は産業電池電源(ESS・非常用電源の需要拡大)、車載用リチウムイオン電池(HV・PHEV向け数量増)、自動車電池国内(価格是正)の三セグメントが揃って増益に貢献。外部要因として為替差損の大幅縮小(前期2,504百万円→当期270百万円)と米国IRA補助金の寄与も利益を押し上げた。
一方、法人税等支払額が前期2,666百万円から15,805百万円へ急増し、営業キャッシュフローの改善幅(39,296百万円→49,543百万円)を抑制した。
成長戦略
BEV用電池開発・既存事業収益強化・ESS拡大の三本柱でVision2035を実現
HV・PHEV向け販売数量の拡大を通じてセグメント利益を回復させ、2026年3月期にセグメント利益4,927百万円(前期比+256.1%)を達成。引き続き生産効率改善と原材料コスト管理を推進し、収益基盤を強化する。
再生可能エネルギー普及に伴う定置用蓄電(ESS)需要と、データセンター・社会インフラ向け非常用電源の大口案件受注を継続的に取り込む。2026年3月期売上高124,093百万円(前期比+9.7%)を達成し、2027年3月期も同分野の販売増加を会社が予想している。
2027年3月期の設備投資計画は90,000百万円と前期実績54,362百万円から大幅増を計画。有形固定資産(機械装置及び運搬具)の増加(前期47,940百万円→当期66,316百万円)や建設仮勘定の積み上がり(58,606百万円)が示すように、次期成長に向けた先行投資を積極的に実行している。
国内では補修用電池の販売数量増加と価格是正の継続により、2026年3月期の国内自動車電池セグメント利益は11,682百万円(前期比+9.5%)に改善。海外では東南アジア・欧州での数量拡大と米国IRA補助金の活用により、海外セグメント利益は24,485百万円(前期比+30.9%)と大幅増益を達成した。
最終更新: 2026年7月19日

