事業内容
株式会社メディアリンクスは1993年設立、東京証券取引所スタンダード市場上場のファブレスメーカーです。テレビ放送で使用される高品位映像素材をIPネットワークで伝送するための機器・システムを開発・販売しています。
主要顧客は通信事業者およびテレビ放送局で、AT&T Corporation(売上高比率41.1%)やTelstra Corporation Limited(同14.1%)など海外大手が中心です。米国子会社MEDIA LINKS, INC.およびオーストラリア子会社ML AU PTY LTDを通じてグローバルに展開し、海外売上高比率は69.0%に達します。
ワールドカップやオリンピックなど世界的スポーツイベントの映像伝送装置としても採用実績を持ちます。
ビジネスモデル
製造設備を自社保有せず外部委託するファブレス形態により、開発・販売・保守に経営資源を集中します。収益はハードウェア製品販売(2026期1,507百万円)、メンテナンス・サポート(同611百万円)、その他(同217百万円)で構成されます。
機器単体販売に加え、ソフトウェア・設置工事・保守サービスを組み合わせたシステム構築事業も展開し、顧客との長期的な関係構築と安定的な保守収益の確保を目指しています。
企業の強み
サッカーワールドカップやオリンピック(パリ2024含む)の映像伝送装置として採用されており、欧米の国を代表するトップ企業の放送用基幹インフラにも採用されています。この実績が技術力の証明となり、新規顧客開拓における信頼性の根拠となっています。
AT&T CorporationやTelstra Corporation Limitedなど主要通信事業者・放送局に対し10年以上にわたり製品供給・技術保守サポートを継続しています。導入後10年超の機器更新サイクルが到来しており、既存顧客への拡販機会が構造的に存在します。
2026期の受注残高は前期比111.5%増の948百万円に拡大しています。
主力製品MD8000の後継機種として開発したIPメディアプラットフォームXscend®は、1RU/2RUのコンパクト設計でSDI-IP変換・IP-IP変換・クラウド接続等に対応します。パリ2024オリンピックへの採用を含め、国内外の複数の放送局・通信事業者への採用実績を既に獲得しています。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024年3月期の3,111百万円をピークに2期連続で減少し、2026年3月期は2,337百万円(前期比16.2%減)。地域別では、アジア市場が大型案件不在で減収、EMEA市場はイスラエル・アメリカのイランへの軍事行動の影響で複数の大型案件が延期となり大幅減収。
北米市場は大手通信事業者向け売上増加で増収。営業損失は877百万円(前期523百万円)に拡大。
特別損失として棚卸資産評価損503百万円(旧型製品の販売終了決定に伴う)および減損損失32百万円を計上し、当期純損失は1,454百万円(前期562百万円)と急拡大した。一方、受注残高は前期比111.5%増と大幅に積み上がっており、翌期の売上回復の布石となっている。
成長戦略
Xscend®を軸に受注残高を売上転換し、EMEA・米州・日本市場での顧客基盤拡充で黒字化を目指す
2023年4月発売のXscend®をパリ2024オリンピック採用実績を活用して米州・EMEA市場の潜在顧客に提案。既存顧客の設備更新需要への対応と新規顧客開拓を並行して推進し、売上高の回復と利益率改善を図る。
2026年3月期に地政学的リスクで延期となった中東地域の複数の既存ネットワーク更新案件について、2027年3月期中の受注・売上計上を目指す。活動エリアをさらに拡大しEMEA市場の開拓を加速させる方針。
販管費は2026年3月期に1,930百万円(前期比7.5%減)と削減が進んでいる。人件費・輸送費・役員報酬・旅費交通費の効率化を継続。研究開発費は内製化による外注費削減・外注先再検討で効率化を図る。
業務提携関係にあるNTTスマートコネクト社との事業開発を推進し、放送局向け伝送サービスネットワークの新設需要に対してXscend®を通信キャリア各社を通じて提案する。
行使価額修正条項付の第18回新株予約権の行使により運転資金を確保しつつ、Xscend®の追加開発を加速させる。2026年4月1日から5月13日までに740,000株が交付され、資本金・資本準備金がそれぞれ13,450千円増加した。
一昨年度より営業活動を開始している中南米地域において、当社製品の導入実現を目指して活動を継続。北米市場での実績を足がかりに中南米の通信事業者・放送局への提案を進める。
最終更新: 2026年7月19日

