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シライ電子工業株式会社

6658東証スタンダード電気機器

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シライ電子工業株式会社6658

事業内容

シライ電子工業は1970年創業のプリント配線板専業メーカーで、両面・多層基板を主力に国内工場(京都・滋賀)と中国(珠海・香港・上海・深セン)、タイ、インドに拠点を持つ。自動車、家電、産業機器、社会インフラなど幅広い分野に供給し、設計・試作・量産・実装まで一気通貫で対応できる体制を構築している。

連結売上高の約98%をプリント配線板事業が占め、残りをプリント配線板外観検査機「VISPER」「VIZERA」の開発・販売を行う検査機・ソリューション事業と運送事業が構成する。東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

顧客の単価・仕様・納期要望に対し、国内自社工場と中国・タイ等の海外拠点、OEM委託先を柔軟に組み合わせて提案・供給する。製造受託型の売上に加え、自社開発の外観検査機販売によるソリューション収益も持つ。原材料・外注加工費が主要コストであり、生産効率向上と原価低減が収益性を左右する構造となっている。

企業の強み

国内(京都・滋賀)と中国(珠海・香港・上海・深セン)、タイに自社拠点を持ち、OEM委託先も活用することで、設計・試作・量産・実装を一貫して提供できる。顧客の多様な仕様・納期・単価要求に対し複数のサプライチェーンから最適解を提案できる点が競合との差別化要因となっている。

1998年から外部販売を開始したプリント配線板外観検査機「VISPER」は国内外で高い評価を獲得し、約30年にわたり市場に定着したブランドを形成している。2026年には少量多品種対応の次世代モデル「VIZERA」を投入し、製品ラインナップを拡充した。

プリント配線板メーカーとしての現場知見が製品開発に活かされている。

金属ベース基板・厚銅基板・IVH基板・穴埋め基板・銅ピン挿入基板・プレスフィットピン挿入基板など、高放熱・大電流・高信頼性ニーズに対応する高付加価値製品群を保有する。インクジェット塗布技術を用いた環境対応型基板の開発も進めており、製造工程削減と環境負荷低減を両立する技術開発を継続している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益2,030百万円は中期経営目標2,500百万円に対し大幅未達。2027年3月期業績予想の営業利益850百万円は中期目標2,600百万円の約33%水準にとどまり、前期比58.1%減という急激な落ち込みを見込む。

海外メーカーとの競争激化、カーエレクトロニクス分野の販売伸び悩み、資源価格高騰という複合要因が重なっており、中期計画の実現可能性に疑問符がつく状況となっている。

2026年3月期末の自己資本比率は57.1%(前期51.0%)に改善し、長期借入金は1,029百万円から572百万円へ大幅圧縮。財務活動CFの流出1,455百万円のうち875百万円が長期借入金返済であり、財務制限条項リスクの低減が進んでいる。

一方、現金及び現金同等物の期末残高は802百万円と低水準であり、2027年3月期の厳しい業績環境下での手元流動性には引き続き注意が必要。

2027年3月期の親会社株主帰属当期純利益予想は600百万円(前期比54.2%減)、1株当たり配当金は35円から20円へ減額予定。配当性向は50.0%と高水準を維持する方針だが、利益絶対額の大幅縮小により配当総額は大きく減少する見込み。

中東地政学リスクを背景とした原油価格高騰・エネルギーコスト上昇という外部要因が継続する中、「事業の成長」と「株主還元」のバランスをどう維持するかが課題となる。

成長戦略

ASEAN・インド市場開拓と高付加価値製品拡充で中長期的な収益基盤を強化

中期経営計画の柱として、タイ・インドへの販売子会社設立を通じた現地日系企業向け需要の取り込みを推進。2026年3月期においても継続的にアプローチを実施しているが、足元の業績への貢献は限定的であり、効果発現には一定の時間を要する見込み。

海外メーカーとの競争激化に対応するため、高付加価値製品の導入と、データに基づいたグローバル視点での販売・購買戦略を検討・推進。2027年3月期の業績予想は中期目標を大幅に下回る見通しであり、施策効果の発現は2027年3月期以降となる見込み。

生産効率向上と各種コスト圧縮による原価低減を継続的に実施。加えて、新規アライアンス等の外部の力を活用した事業の新陳代謝促進と外部連携強化を検討。原材料・エネルギー費高騰という外部要因に対し、社内吸収と価格転嫁を並行して推進しているが、利幅の確保は十分ではない状況。

最終更新: 2026年7月19日