海外事業集中リスク
連結売上高の8割超を海外連結子会社が占め、うち5割を中国・香港子会社が担う。不安定な政治情勢、法令・税制の変更、人件費上昇、関税・貿易規制等のリスクが内在しており、これらが顕在化した場合、費用増加・利益減少・業務混乱を招く可能性がある。特に中国における社会保障等の従業員関連コストへの関心が高まっており、対応コストの増加が懸念される。
取引先生産変動リスク
EMS事業は取引先企業の生産状況に連動して受託製造を行うため、取引先の大規模かつ急激な生産変動が業績に多大な影響を及ぼす可能性がある。取引先企業は為替変動やコストダウン要請を背景にグローバルな生産拠点最適化を進めており、生産拠点の統廃合が機動的に行われている。こうした生産動向の変化や拠点戦略の変更は今後も常に生じるものと見込まれる。
優先株式による希薄化リスク
みずほ銀行を割当先とするA種優先株式6,000株(1株100万円)が発行済みであり、同行が普通株式を対価とする取得請求権を全行使した場合、理論上約70%の希薄化が生じる可能性がある。下限行使価格は157円に設定されており、銀行法の5%ルールにより全額顕在化はしないものの、株主価値への影響は大きい。2021年の経営再建時に借入金弁済を目的として発行された経緯がある。
為替変動リスク
中国・ベトナム・タイ等の工場操業において米ドル等の外貨建資産を保有するため、米ドル・香港ドル・人民元・ベトナムドン・タイバーツ・メキシコペソ・円の為替変動の影響を受ける。同一通貨での仕入・販売や顧客との為替リスク負担取り決め等によりヘッジに努めているが、急激な為替変動時には損失が生じる可能性がある。また海外連結子会社の現地通貨建財務数値は円換算されるため、連結業績・財政状態にも影響を及ぼす。
設備投資・固定資産減損リスク
生産能力拡大や競争力維持のための設備投資において、取引先の方針変更や景気後退により設備が過大となった場合、減価償却費負担が業績を圧迫する可能性がある。工場・生産設備等の有形固定資産については将来キャッシュフローの見積りに基づき回収可能性を定期的に評価しているが、事業収益性が低下した場合には減損の認識が必要となる。汎用性の高い設備投資を優先し、専用設備については取引先への一部負担要請等でリスク軽減を図っている。
部材供給停止リスク
生産に必要な部材を外部の材料メーカー・商社から調達しており、自然災害・感染症・地政学的リスク等によるサプライチェーン混乱や部材市況のひっ迫により、予定した部材確保ができなくなる可能性がある。サプライヤー拠点の分散とセカンドソース確保により安定調達に努めているが、調達不能となった場合は業績・財政状態に影響を及ぼす。EMS事業の性質上、部材調達の遅延は直接的に生産・出荷の停止につながるリスクがある。
自然災害・事故等による操業停止
日本・中国・香港・ベトナム・タイの各事業拠点において、地震・洪水等の自然災害、コンピュータウイルス感染、感染症の蔓延、戦争・テロ・暴動・労働争議等が発生した場合、操業停止・生産出荷停止のリスクがある。電力・インフラの不安定化による生産能力低下や物流ルートの遮断、原材料調達難・製品供給遅延等も想定される。複数国にまたがる事業拠点を有するため、いずれかの拠点での被災が連結業績全体に波及する可能性がある。
機密情報漏洩リスク
EMS事業の性質上、取引先企業の生産計画や新製品の開発・製造に関わる高度な機密情報に接する機会が多い。情報管理体制を整備しているが、予期せぬ情報流出が発生した場合、損害賠償訴訟の提起等により事業・業績・評判・信用に悪影響を与える可能性がある。機密情報の管理が将来にわたって常に有効である保証はないとしており、サイバー攻撃等の外部脅威も含めたリスクが存在する。
豊田自動織機への売上依存
筆頭株主である株式会社豊田自動織機(発行済株式の34.6%保有)は関連当事者であり、当連結会計年度の総売上高の30.0%を同社からの車載機器製品の生産受託が占める。取引条件は個別交渉で決定されており競合関係はないとしているが、同社の生産方針変更や取引縮小が生じた場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性がある。取締役6名中2名が同社出身者(転籍済)であり、ガバナンス上の独立性についても継続的な注視が必要である。
M&A等事業投資リスク
EMS事業の拡大・成長を目的として国内外企業の買収等を検討する可能性があり、多額の資金需要発生やのれん償却負担、業績貢献までの時間的ラグ等のリスクがある。投資の増加が収益を上回る可能性があるほか、海外M&Aにおいては為替リスク・商習慣の違い・投資規制・政治的・法的障害に遭遇するリスクも内在する。投資回収・利益実現までに一定期間を要することから、財務負担が先行するリスクがある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

