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株式会社シキノハイテック

6614東証スタンダード電気機器

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株式会社シキノハイテック6614

事業内容

株式会社シキノハイテックは、富山県魚津市に本社を置く半導体関連の専業メーカーである。事業は電子システム事業(バーンイン装置・検査ボード等の半導体検査装置)、マイクロエレクトロニクス事業(LSI設計受託・IPコア販売)、製品開発事業(産業用カメラ・画像処理システム)の3セグメントで構成される。

主要顧客はソニーセミコンダクタソリューションズをはじめとする半導体メーカーや車載・データセンター向け顧客であり、直販体制を主体に全国複数拠点から営業・設計・保守サービスを提供している。2021年に東京証券取引所スタンダード市場に上場し、国内自社工場での一貫生産体制を強みとする。

ビジネスモデル

電子システム事業ではバーンイン装置・ボードの開発・製造・販売およびレンタルにより収益を得る。マイクロエレクトロニクス事業ではLSI設計受託(アナログ・デジタル)と自社開発IPコアのライセンス・ロイヤリティ収入を組み合わせる。

製品開発事業では産業用カメラ・画像処理システムの開発・製造・販売を行う。いずれも直販主体で顧客との密接な関係を構築し、設計から製造・評価まで一貫して対応できる体制が差別化要因となっている。

企業の強み

バーンイン装置・ボードの設計から製造・評価・テストプログラム作成まで一貫して対応できる体制を自社内に構築している。魚津工場・第二工場(2023年稼働)・福島事業所を擁し、国内自社工場での一貫生産による高信頼性と安定供給を実現。

イメージセンサー向けカスタムバーンインボードの受注が2026年3月期に大幅増加した実績がこれを裏付ける。

アナログLSI(電源IC・高速I/F・イメージセンサ)とデジタルLSI(画像処理・高速I/F)の両分野で設計・評価技術を確立し、回路設計からレイアウト・特性評価・テストプログラム作成まで一貫設計体制を持つ。さらにJPEG・MIPI・ISP等の自社開発IPコアをライセンス販売しており、設計受託とIPロイヤリティの複合収益構造を実現している。

ASIC開発で培った画像処理技術をベースに産業用組込カメラ・画像処理システムを自社開発・製造している。専用クリーンルームを完備した国内自社工場での一貫生産体制により、高信頼性と中長期にわたる安定供給を実現。海外ATM・防衛・ドローン・アミューズメント等多様な用途への展開実績を持つ。

エンヴァリスの着眼点

2025年3月期の当期純損失15百万円に続き、2026年3月期は当期純損失110百万円と赤字が拡大。純資産は2,292百万円(前期比179百万円減)、自己資本比率は45.7%から39.7%へ低下した。

短期借入金が800百万円増加し1,000百万円となる一方、現金及び現金同等物は557百万円から218百万円へ急減。営業キャッシュフローが△961百万円と大幅なマイナスとなっており、財務的な余裕度の低下が懸念される。

電子システム事業はセグメント営業損失182百万円(前期△29百万円から大幅悪化)、製品開発事業も同△128百万円(前期△83百万円から悪化)と2セグメントが赤字拡大。外部要因として車載向け半導体の在庫調整長期化と米国相互関税の影響が重なった。

会社側は2027年3月期に売上高6,709百万円・営業利益117百万円・当期純利益82百万円への黒字転換を予想しているが、車載市況の回復時期が不透明であり、達成可否が最大の注目点となる。

2026年3月期末の契約資産は1,278百万円と前期末478百万円から大幅増加。これは進行中プロジェクトの収益認識前残高の積み上がりを示すが、同時に受注損失引当金も35百万円から52百万円へ増加しており、一部案件での採算悪化が示唆される。

製品開発事業では量産開始時期の後ろ倒しや計画見直しが相次いでおり、契約資産の回収可能性と追加損失計上リスクを継続的にモニタリングする必要がある。

成長戦略

赤字体質からの完全脱却と成長領域への集中投資で再成長を目指す

高電力LSI向けカスタムバーンイン装置の開発・製作が2026年3月期に完了。イメージセンサー向けカスタムバーンインボードは同期に受注が大幅増加しており、AI・データセンター需要の拡大(外部環境)を取り込む体制が整いつつある。

パワートレイン向け電源IC設計受託が堅調に推移し、海外顧客からのリピート案件も複数獲得済み。期末にスマートグラス向け大型デジタルLSI開発案件の受注見込みが立ち、デジタル部門の稼働率回復が期待される。

2025年3月期にリリースした画像圧縮JPEG XL-IPの派生品開発に着手し、2026年度上期(2026年4月〜9月)での販売開始を予定。モバイル向けロイヤリティーは堅調だが、ライセンス案件の遅延が課題であり、派生品による新規ライセンス獲得が収益多様化の鍵となる。

介護ソフトウェアとの連携強化・操作性向上を施した見守りシステム改良版を2027年3月期に市場投入予定。防衛関連・アミューズメント・公共施設点検用ドローン向けは2026年3月期に計画超の受注を確保しており、次年度以降の売上貢献が見込まれる。

2026年度経営方針として「赤字体質から完全脱却」を掲げ、利益に拘った施策の具体化、業務の無駄排除・効率化推進、人材育成への継続投資を実施。販売費及び一般管理費は2026年3月期に1,131百万円(前期1,240百万円から109百万円削減)と一定の成果が出ている。

最終更新: 2026年7月19日