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株式会社ベストワンドットコム

6577東証グロースサービス業

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株式会社ベストワンドットコム6577

事業内容

株式会社ベストワンドットコムは、2005年設立のオンライン旅行会社。主力の旅行業セグメントでは、子会社ファイブスタークルーズと共に海外・国内クルーズ乗船券・パッケージツアーを販売し、98社の船会社と契約、約58,000コースを掲載する国内最大級のクルーズ予約サイト「ベストワンクルーズ」を運営する。

顧客層は若年・中堅層(50歳代以下が56.4%)を中心に幅広い世代をカバー。その他事業として子会社えびす旅館が京都駅前で9室の宿泊特化型ホテルを運営し、主にインバウンド旅行者に対応している。

店舗を持たないインターネット完結型モデルで固定費を抑制し、バスツアー・国内ツアー・ダイナミックパッケージ等への多角化も進めている。

ビジネスモデル

販売チャネルをインターネットに限定し、店舗運営コストを排除。98社の船会社との契約と12社とのAPI連携(9,063コース)により、リアルタイムな空室・料金情報を自動掲載する。

手配旅行(乗船券取扱)を主体としつつ、自社企画の募集型企画旅行やチャータークルーズも展開。WEBマーケティングを内製化し広告代理店費用を削減。

宿泊業(えびす旅館)は9室の小規模ホテル運営で安定的な利益を創出している。

企業の強み

98社の船会社と契約し、掲載コース総数は約58,000コース(2025年10月時点)。うちAPI連携による自動掲載コースは9,063コースに達し、MSCクルーズ・ロイヤルカリビアン等12社とリアルタイム連携。コース数の多さが競合との最大の差別化要因となっている。

WEBサイト構築・SEO・リスティング広告・ディスプレイ広告・SNS等のマーケティング業務を広告代理店を使わず自社で完結。エンジニアを内部採用し、船会社とのAPI連携や新機能開発を継続的に実施。設備投資額は20,006千円(2025年7月期)で業務システム・BtoC向けサイト開発に充当。

観光庁長官登録の第一種旅行業者として自社企画旅行を販売。2023年4月に初のチャータークルーズ(MSCベリッシマ横浜発着)を共同運航で実施、2024年6月・2025年6月には単独でコスタセレーナ金沢発着チャータークルーズを催行。2026年GWにも単独チャータークルーズの催行が決定済み。

エンヴァリスの着眼点

2026年7月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は1,443百万円(前年同期比7.9%減)と減収が続く一方、営業損失は35百万円と前年同期(39百万円)から縮小。契約負債が1,580百万円まで積み上がっており、第4四半期(5〜7月)での売上計上が通期予想(売上高2,850〜3,050百万円、営業利益310〜350百万円)達成の鍵を握る。

3Q累計進捗率は売上高で約47〜51%にとどまり、第4四半期への集中度が極めて高い構造であることに留意が必要。

売上総利益率は前年同期の18.8%から当期23.1%へ改善し、収益性向上は明確。一方、広告宣伝への先行投資により販売費及び一般管理費は334百万円から368百万円へ増加。

また支払利息も9百万円から17百万円へ拡大しており、長期借入金残高(流動・固定合計1,847百万円)に伴う金融コストの増大が経常損益を圧迫している。財務レバレッジの拡大は外部要因(金利環境)の影響も受けるため、今後の金利動向が収益に与える影響を注視する必要がある。

自己資本比率は前期末28.4%から当3Q末23.4%へ低下。純資産は1,073百万円と前期末比74百万円減少しており、損失計上が続く中で財務基盤の余裕度が縮小している。

チャーター・買取型商品の在庫リスクは2025年7月期の業績急落(営業利益264百万円→29百万円)で顕在化した経緯があり、第4四半期に集中する売上計上が計画通りに進まない場合の下振れリスクは依然として大きい。一方、継続企業の前提に関する注記は該当なしであり、直近の流動性に問題はない。

成長戦略

クルーズ先付け案件の積み上げと収益性改善で通期黒字転換を実現する

ゴールデンウィーク発コスタセレーナ金沢発着チャータークルーズ等の先付け案件受注を強化。2026年4月末時点の契約負債は1,580百万円と前期末比913百万円増加しており、第4四半期の売上計上に向けた受注残が積み上がっている。

採算性の高い案件への集中と仕入条件交渉の強化により、2026年7月期第3四半期累計の売上総利益率は23.1%(前年同期18.8%)へ改善。通期営業利益310〜350百万円予想の達成に向けた収益構造改善が進行中。

広告宣伝への先行投資を継続し、第3四半期累計の販管費は368百万円(前年同期334百万円)に増加。短期的にはコスト増要因だが、集客基盤の着実な拡大により中長期的な売上成長の土台を構築する方針。

子会社えびす旅館はADR・稼働率が想定通りに推移し、第3四半期累計でセグメント利益7百万円を計上。インバウンド需要の継続を背景に旅行業の損失を一部補完する独立収益源として機能している。

最終更新: 2026年7月17日