特定仕入先への依存リスク
エレベーター等のメンテナンスに必要なパーツの一部は、品質維持の目的からメーカー(系列会社含む)のみからの購買に限定されている。何らかの理由でパーツを適時・適量に確保できない場合、メンテナンス業務の遂行が困難となる可能性がある。対応策として一定量の在庫保有、パーツのリサイクル、海外市場からの調達検討を実施しているが、素材価格上昇によるコスト増をサービス価格に転嫁できない場合は財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
競合激化による市場シェア低下
メンテナンス市場にはエレベーターメーカー、メーカー系列のメンテナンス専業会社、独立系メンテナンス会社など多数の競合が存在し、競合激化により新規獲得数の減少や契約切り替えが発生しシェアが低下する可能性がある。サービス価格が下落した場合、メンテナンスの単一事業を営む当社グループの財政状態及び経営成績に直接的な影響を及ぼす。単一事業構造であるため、市場環境の悪化が業績全体に波及するリスクが高い。
技術革新への対応遅延リスク
エレベーター及びエスカレーターは随時新機種が発売・設置されており、当社グループは国内主要メーカーの全機種に対応できるよう技術水準の向上に努めている。しかし、メーカーによる急激な技術革新が進んだ場合に当社グループが適時に対応できない場合、財政状態及び経営成績並びに今後の事業展開に影響を与える可能性がある。技術対応力の維持は独立系メンテナンス会社としての競争優位の根幹であり、対応遅延は顧客離れに直結するリスクを有する。
法的規制・資格要件に係るリスク
保守・保全業務のうち法定検査は建築基準法により昇降機等検査員等の資格保有者が実施することが義務付けられており、資格者を十分に確保できない場合は業務遂行に支障が生じる可能性がある。また、保全及びリニューアル業務では建設業法に基づく機械器具設置工事業の許可を取得して事業展開しており、建設業法・建築基準法その他関係法令の改廃が行われた場合には製品仕様変更等の対応が必要となる。これらの規制変更や資格者不足は財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
事故・災害に伴う損害賠償リスク
エレベーター等の保守・保全及びリニューアル業務において、地震等の災害、利用者の使用方法、機器の欠陥、または作業員の人的ミス等により機器損傷事故や人身事故が発生する可能性がある。当社グループは国土交通省の「建築保全業務共通仕様書」への準拠、独自安全基準の遵守、損害賠償責任保険への加入によりリスク回避に努めているが、保険でまかないきれない損失の発生や信頼失墜により経営成績に影響が生じる可能性がある。
人材確保・育成リスク
当社グループは高い専門性を有する技術者の確保と、事業拡大を見据えた営業・管理部門の人員増強を図っているが、事業拡大に先行した人員増強による費用負担の先行、必要人員の確保不足、または人材育成の進捗遅延が生じた場合には財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。エレベーターメンテナンスは専門技術を要する労働集約型事業であり、技術者の確保・育成は事業継続の根幹をなすリスク要因である。
有利子負債・財務制限条項リスク
2026年3月期連結会計年度末現在の有利子負債残高(リース債務含む)は3,004百万円、有利子負債依存度は7.5%となっている。金融市場の混乱や景気低迷、金融機関の融資姿勢の変化による借換え困難、または市場金利の急速な上昇による支払利息の急増が財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。また、借入金の一部に財務制限条項が付されており、抵触した場合は期限の利益を失い直ちに債務弁済が必要となるため、資金繰りへの影響リスクも存在する。
海外事業展開に伴うリスク
当社グループは海外への事業展開を行っており、予期しない法律・規制の変更、社会・政治・経済状況の変化、各種税制の不利な変更、異なる商習慣による信用リスク、労働環境の変化・人材確保の困難、為替リスク等の複合的なリスクに晒されている。これらのリスクに対し現地顧問弁護士や会計事務所から迅速に情報を入手できる体制構築を方針としているが、リスクの顕在化によりサービス提供が困難となり財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
買収・業務提携に関するリスク
当社グループは他社の買収、ジョイントベンチャー、業務提携を積極的に実施しているが、買収・提携が円滑に行われない場合や、買収した会社の事業・ジョイントベンチャー・業務提携が当初見込みどおりの期間・効果を得られない場合には財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。成長戦略としてM&Aを活用する当社グループにとって、統合プロセスの失敗や期待シナジーの未達は業績に直接影響するリスクである。
顧客情報漏洩・システム障害リスク
当社グループは保守・保全及びリニューアル契約に関する多くの顧客情報を取り扱っており、不測の事態による情報漏洩が発生した場合には信用失墜や損害賠償請求が生じる可能性がある。また、コントロールセンターは24時間365日体制でエレベーター等を監視しているが、自然災害・不慮の事故・急激なアクセス増等によりコンピュータシステムにトラブルが生じた場合、業務に支障が発生し財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。情報セキュリティポリシーの整備や定期的なバックアップにより対応しているが、完全な防止は困難である。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

